角田裕毅、ポイント奪取へ「本物の市街地コース」の攻略法は? Q3進出の昨季予選同様の輝きを放てるか!?【シンガポールGP】
【PHOTO】各チームニューマシンを発表!2023年シーズンを戦うF1全チームの新車を一挙紹介! 2週間前のイタリアGPでは予選で11番手につけるも、パワーユニットのトラブルでスタートすらできずにリタイアを余儀なくされるという悔しい結末を迎えたアルファタウリの角田裕毅だが、チームの公式サイトでは「モンツァは上手くいきませんでしたが、良い面としては、決勝当日までは良いペースを見せており、直近の数戦で、ある程度の進歩を見せたことが挙げられます」と、ポジティブな面を挙げて振り返っている。
イタリアGPの後には、9月6日にベネツィアで開催されたアルファタウリのドキュメンタリー映画『Whatever it Takes』のプレミア上映会に出席したこと、さらに9日にはドイツ・ニュルブルクリンクでの「レッドブル・フォーミュラ・ニュルブルクリンク」に参加し、ホンダNSX GT3 Evoでニュルブルクリンク・ノルドシュライフェ(北コース)を走行したことを報告し、前者については「良いドキュメンタリーでした!」、後者については「このタイプのレースカーの運転も、コースも初めてだったので新鮮でした」と感想を語った。
そして、今週末のシンガポールでのレースに対しては、「我々はアジアに向かい、ダブルヘッダーに臨みます。まずは、シンガポールの市街地コースから始まります。僕はここが好きで、昨季はスタート時からウェットコンディションで、最後のセッションまでスリックタイヤを使えないというトリッキーなコンディションの中で、予選ではQ3に進出できました(10番手)」と語り、以下のように続けている。
「シンガポールは“本物”の市街地コースで、全ての部分が公道なので、路面の状態は年々、そしてセッションごとにも変わります。車に対する自信を得るためにも、徐々にペースを構築し、可能な限りラップ数を積み重ねる必要があります」
「フリー走行1回目では、コースのコンディションを確認し、車がコースに適しているかどうかの最初の情報を得ることが目的になります。そこから、100%の状態で予選に臨むために進化させていくわけです。今季はコースレイアウトが少し変更されており、特にセクター3では一部のコーナーがなくなったので、オーバーテイクの機会が増えるでしょう」 フランスのモータースポーツ専門サイト『Motorsport.NEXTGEN-AUTO.com』は、「角田は今、昨季に(予選で)好成績を収めたシンガポールで輝きたいと考えている。しかし一方で、彼は激しい週末になることも予想しており、特に第3セクターのコース改修があったことで、再びコースに慣れる必要があることを理解している」と報じ、イタリアの自動車専門サイト『MOTORIONLINE』は、以下のように綴った。
「ユウキとリアム(・ローソン)は、シンガポールで重要な回答を求めている。モンツァでの不振は、AT04がコースの低ダウンフォース特性に合わなかったことから正当化されたが、ファエンツァのチームはトップ10内のポジション争いに戻り、これまで低迷してきたコンストラクターズランキングを改善することが何よりも重要である」
アルファタウリでは、角田、ローソン、さらに左手骨折で療養中のダニエル・リカルドをまじえての来季のシート争いが複数メディアによって報じられており、ここまでチームで唯一ポイントを獲得しており、顕著な成長ぶりを見せている角田ではあるが、このアジアでのダブルヘッダーでさらに好印象を首脳陣らに与えておきたいところ。大幅アップデートが施されるという今週末での、彼のパフォーマンスには要注目だ。
構成●THE DIGEST編集部
【動画】フェルスタッペンの強さが際立ったイタリアGP決勝
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