国立代々木競技場 第一体育館で開催中の『FIVBパリ五輪予選/ワールドカップバレー2023』女子大会は、9月22日に行なわれた第5戦で、日本代表はベルギー代表にストレート勝利を収め、開幕から破竹の5連勝で正念場のラスト2試合へ勢いをつけた。

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 B組の日本代表は、ペルー、アルゼンチン、プエルトリコとブルガリアを破り4連勝で、後半3連戦へ突入した。その初戦の相手ベルギーは、世界トップクラスの点取り屋ブリット・ヘルボッツが、腹筋負傷により復帰が間に合わず今大会を欠場。大黒柱が不在のなか、190cm越えを3枚、リベロを除くほか2選手が180cm以上、さらに186cmの若手セッターを先発に起用した。絶対的な高さを武器にしたい相手に、第1セットは最後まで接戦を強いられた。

 劣勢で迎えた22-23、そこから怒涛の4得点で奮闘を見せたのは、アウトサイドヒッター(OH)井上愛里沙。迷いのないアタックで同点へ持ち込み、粘る相手の抗戦を阻止してセットポイントを3度にわたり呼び込み、日本が試合を先行した。国際バレーボール連盟の配信サービス『Volleyball TV』で実況・解説を担当したオーストラリア出身スポーツコメンテーター、ジョナサン・フォガティ氏は、そのパフォーマンスを絶賛。強打を相手コートに沈めると、「信じて託せる存在、なんとも頼もしい!」、スペースを見極めた軟打には、「絶妙!」とコメントし、難しい局面で発動した決定力を、「イノウエが獅子奮迅の攻撃」と讃えた。

 背番号10は、さらに第2セット開始直後からサーブで連続得点の起点に。日本は好守を連発するなどして、ブレークを重ね5点を先制。主将のOH古賀紗理那のパンケーキ(落下する寸前のボールとフロアの間に開いた手を差し入れて、手の甲でレシーブを上げるテクニック)が成功した場面では、「オコノミヤキー!」と、日本語に当てはめて喝采を送った。

 以降も、セッター関菜々巳と古賀に続き、再び井上がサーブで攻め込むなど、リードを8点に広げてセットを連取した。第3セットはOH林琴奈と、ここでも古賀が好調なサーブでなんと13本ものブレークに貢献し、わずか14分弱で最終セットを奪い無傷の5連勝。同氏は日本代表のパフォーマンスを、「感銘を与える鮮やかでダイナミックなスタイルのバレーボール」とこれ以上ない表現で評価した。

 また、イタリアの人気スポーツメディア『OA sport』は、この対戦を、「日本は、第1セット目こそ手こずったが、2セット目以降は支配者となり一方的に試合を決めた」と報じている。
  5戦全勝で残る上位勢との2試合へ。最高の準備が整った日本は、最終日にブラジル戦を残して、まず今夜、世界ランク1位のトルコに挑む。今夏のネーションズリーグでは、23歳の主力メリッサ・バルガスが不在だった予選ラウンドで日本が勝利。決勝ラウンドで若き大砲を招集したトルコは、大会初優勝を果たした。今月初旬に閉幕した欧州選手権でも、初めて女王の栄冠を手にして、着々と躍進を遂げている。

 今大会では、5連勝で並ぶ両チーム。日本はすべてストレート勝利で失セットは「0」、一方でトルコは第3戦(対ペルー)と第4戦(対アルゼンチン)でそれぞれ2セット目を落とし、失セットは「2」。それでも、高さとパワーはお墨付きだ。特に若手コンビのバルガスとエブラル・カラクルトの突出したポテンシャルはまさに脅威。時折、粗削りな面が見られるが、それをカバーできるベテラン勢が周りを固めており、どのチームにとっても、難敵であることは間違いない。

 パリ五輪への切符がかかる大一番。火の鳥NIPPONがどんな戦いを見せてくれるか、期待とともに見守りたい。

構成●THE DIGEST編集部
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