「予選は強力だったが、決勝は...」日本GPで予選Q3進出&決勝12位の角田裕毅に対する各国メディアの採点と評価は!?
【PHOTO】各チームニューマシンを発表!2023年シーズンを戦うF1全チームの新車を一挙紹介! 来季のチームとの契約延長が発表されたこの週末、予選では余裕を持ってQ1、Q2を通過し、Q3ではフェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)を抑えての9番手という結果を残したことで、レースにも大きな期待がかけられたが、スタート時に前を塞がれたことで順位を落とし、最初のピットインでポジションを取り戻したものの、第2スティントを引っ張ったことが逆効果となり、ポイント圏外に落ち、以降は挽回する機会にも恵まれなかった。
チームメイトのリアム・ローソンとは1周目から激しいバトルを展開し、常に順位を争う状態が続き、最後は後塵を拝することとなった。各国メディアは当然、このニュージーランド人ルーキーに対して高評価を下したが、一方の角田に対しても予選の好パフォーマンスもあり、比較的好意的な見方を示している。イギリスのF1専門サイト『PLANETF1.COM』は10点満点の採点で「6」の及第点を与え、以下のように寸評を綴った。
「ローソンからのプレッシャーがかかっていたため、角田は契約延長を正当化するための反応を示す必要があった。結果、予選では印象的なQ3進出という好結果を収めたものの、レースでは自身の『ナンバーワン』の地位を主張することはできなかったようだ。アルファタウリのドライバーたちは、アルピーヌにポイントを奪わることを回避することはできなかったが、今季ここまでコンストラクターズランキング10位(最下位)のチームとしては、堅実なパフォーマンスだった」
同じくイギリスのモータースポーツ専門サイト『CRASH』は、さらに高い「6.5」で、「角田は予選で輝いた一方、レースは再び計画通りには進まず、ローソンの後方でフィニッシュした」と総括。同採点とした『MOTORSPORT WEEK』は、角田のフラストレーションの溜まる決勝を振り返っている。
「アップグレードされた『AT04』によって、ホームグランプリでQ3に進出した。決勝では、オープニングラップでローソンにポジションを奪われた後、ニコ・ヒュルケンベルク(ハース)の早期ピットストップに対抗するためのアンダーカットで、ポジションを取り戻した。しかし、2度目のピットストップでローソンに再びポジションを譲ることになり、以降はレースの大部分でトラフィックに巻き込まれ、不満が募った」
『TOTAL MOTORSPORT』は、「2024年の契約が確保され、同日にモナコGP以来となるQ3進出を果たしたことは、角田にとってホームグランプリでのハイライトの一部だった。しかし、2023年にしばしば起きているように、アルファタウリのレースペースの乏しさが、彼にさらなる報酬を得ることを阻んだ」と綴り、「7」の高評価を下したが、これはローソンと同採点である。
今回最も高採点だったのは、イギリスのスポーツ専門サイト『sportskeeda』による「8」。しかし、「角田の物語は、2つの異なる話から成り立っている。Q3に進出するなど、良い予選を過ごしたが、レースはやや期待外れで、チームメイトに敗れた。ローソンが2024年のシートを逃したことに不満を抱いているファンもいる状況で、角田にこのような結果を続ける余裕はないだろう」と、寸評の内容は厳しめだった。
オランダのモータースポーツ専門サイト『GPBLOG』は、「角田は母国レースでもっと多くのことを期待していたが、この週末は苦しみ、ルーキーであるチームメイトよりも上にいくことができなかった。土曜日にはそれを成し遂げたものの、日曜日にそれを再現できずに終わった」と総括し、採点はローソンと同じく「7」を付与。一方、スペインのF1専門サイト『F1i.com』も同採点で、寸評では母国レースでの彼の無念さを強調している。
「常に熱狂的な日本のファンたちにとって、角田はこの週末のショーの主役だった。彼がホームでのアドバンテージを最大限に活かしてポイント圏内でフィニッシュを果たせなかったことは残念だ。予選ではQ3まで進み、観客からの歓声が轟いた。しかし、レースではローソンが良いスタートを切って角田を追い越し、最初のピットストップで両者のポジションは逆転したが、次のピットストップではローソンがアンダーカットして先行。角田はそれに対処する術がなく、最後までチームメイトに追従するしかなかった」
最後に、イギリスのモータースポーツ専門サイトは『THE RACE』は、今回もランキング形式で各ドライバーを評価しており、角田は実際の順位を上回る「10位」。ちなみに、ローソンは12位だった。
「改良されたAT04を最大限に活用し、Q2でチームメイトに対して明確な優位性を持ちながらQ3へ進出。決勝では、最初のラップでローソンに抜かれた後、アンダーカットで前に出ることに成功したが、中間スティントではより長く走行し、再びポジションを失った。全体的にアルファタウリのレースペースは少し期待外れだった。彼はトラフィックの中で多くの時間を費やしたと感じている。予選は強力だったが、フラストレーションの溜まるレースだった」
構成●THE DIGEST編集部
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