レイカーズが八村塁の“自己紹介動画”を公開!バスケを始めたきっかけや地元愛、背番号の秘密を語る<DUNKSHOOT>
八村は今年1月23日にワシントン・ウィザーズからトレードでレイカーズへ加入。当時のチームはウエスタン・カンファレンス12位の22勝25敗(勝率46.8%)と低迷しており、プレーオフどころかプレーイン・トーナメントさえも進出圏外だった。
レイカーズのバスケットボール運営部副代表兼GM(ゼネラルマネージャー)のロブ・ペリンカは、八村獲得後の会見で「フロントオフィスとして、我々は常にこのチームが現在と将来の両面で向上することを目指している。その点で、ルイ(の獲得)は完璧な方法だと感じた。だからこそ、我々は早いうちに手を打ったんだ」と、期待を寄せていた。
すると八村はレギュラーシーズンで33試合に出場して平均22.4分、9.6点、4.7リバウンドをマークしてプレーオフ進出へ貢献。ウエスト7位で迎えたポストシーズンでは、4度の20得点超えを記録するなど16試合で平均24.3分、12.2点、3.6リバウンドを記録し、カンファレンス・ファイナル進出に大きく後押しした。
今夏制限付きFA(フリーエージェント)となってレイカーズと再契約を結んだ25歳の日本人フォワードは、その自己紹介動画で「僕が最初にやったスポーツは野球で、6年間やりました。13歳の時にバスケットボールに切り替えました」と自身のスポーツ歴を話していた。
八村は7月8日にドジャー・スタジアムで開催されたMLBのドジャース対エンジェルス戦で始球式を務めるなど、野球でも光る才能を見せていた。そこからバスケットへ切り替えて現在に至るのだが、当初はあまり乗り気ではなかったという。そんな当時のことを八村はこう話す。
「最初、バスケはやりたくなかった。チームメイトたちが誘ってきたんです。背が高くて運動能力が高かったので。でも自分には合わないなと思っていました。走るのが好きではなかったんです。誘ってくれた友達がしつこかったので『わかったよ。1回だけ行くよ』って感じで……。けどそこから、いくつか理由はあるけど、夢中になっていきました」
さらに「僕は日本の富山県出身で、東京から車で6時間くらいです。素晴らしい自然があります。山や水、川、海。寿司がすっごく美味しいです。兄弟は3人。弟が1人、妹が2人います」と出身地と家族構成を紹介。
NBA入りからレイカーズへ移籍するまで、八村はウィザーズで8番を着用してプレーしてきた。だがレイカーズでは8番が永久欠番(コビー・ブライアント)だったため、28番という新たな背番号を身にまとってプレーしている。
「28番を選んだのは、大きな理由のひとつが誕生日(2月8日)です。苗字の“ハチ”は“eight(8)”を意味します。なので、8は小さかった頃から僕の番号なんです。別の理由で、コビーが8番、彼の娘さん(ジアナ)が2番を着けていたので……それはクールだなって思ったんです」
28番をセレクトした理由をそう明かした八村は、レブロン・ジェームズ、アンソニー・デイビスというリーグ最高級の実力者たち、さらにはディアンジェロ・ラッセルやオースティン・リーブス、ゲイブ・ヴィンセント、クリスチャン・ウッドといった選手たちとともに王座獲得を目指す。
レイカーズは10月24日のレギュラーシーズン開幕戦で、昨季プレーオフで4連敗を喫した王者デンバー・ナゲッツとの“リベンジマッチ”が組まれているほか、26日には八村と渡邊雄太(フェニックス・サンズ)による“日本人対決”、12月25日のクリスマスゲームではボストン・セルティックスと対戦するなど、注目カードが目白押しとなっている。
26歳を迎える来年2月8日のナゲッツ戦では、本拠地クリプトドットコム・アリーナでコビーの銅像がお披露目されるだけに、今季は八村にとってNBAキャリアでターニングポイントとなるかもしれない。
文●秋山裕之(フリーライター)
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