F1第19戦のメキシコ・グランプリで、アルファタウリの角田裕毅は12位でレースを終えることになったが、18番グリッドからスタートして、一時はポイント圏内を走行していただけに、悔しさの残る結末となった。
  規定の基数を超えるパワーユニットとギアボックスの交換によって後方からの決勝スタートを強いられた角田だが、チームメイトのダニエル・リカルドが4番手につけるなど、「AT04」のポテンシャルの高さが証明されたこともあり、2戦連続でのポイント獲得にも期待が寄せられていた。

 実際、安定したドライビングに加え、戦略も当たったことで順位を上げ、赤旗中断後のレース再開時には8番手まで順位を上げており、前のオスカー・ピアストリ(マクラーレン)をペースで上回り、さらに順位を上げるのは確実と思われたが、49周目にターン1で仕掛けた際に接触してスピン、16番手まで順位を下げたことで、入賞のチャンスは潰えることとなった。

 このインシデントについて、角田はチームにポイント獲得のチャンスを逸したことを謝罪した一方で、ピアストリの過失を匂わせるコメントも残しているが、スチュワードからは両ドライバーに対して「お咎めなし」の判定。各国メディアの報道を見ると、角田のミスとする見解が多く、イギリスのF1専門サイト『PLANETF1.COM』は10点満点の採点で単独最低の「3」を角田に与え、以下のように寸評を綴っている。

「チームメイトのダニエル・リカルドが予選で4番手につける中で、日本人ドライバーは日曜日に18番手からの回復力を発揮する必要があった。それはほぼ成功し、赤旗中断からのレース再開後にはポイント圏内(8番手)に入るという素晴らしい走りを見せた。しかし、焦りからくるピアストリに対する仕掛けが、彼をポイント圏外に追いやった。彼はシーズン終了時に、チームがコンストラクターズランキングで順位を落とすことのないことを願っているだろう」

 同じくイギリスのモータースポーツ専門サイト『CRASH』は「6.5」と及第点以上の採点としたものの、「メキシコシティで大きなポイントを狙えた角田だったが、ピアストリとのバトルで曲がるタイミングを誤ったため、スピンして順位を大きく下げてしまった」と、こちらも日本人ドライバーのドライビングの問題を指摘した。
  やはり採点「6.5」とした『TOTAL MOTORSPORT』は、「新たなパワーユニットを搭載し、予選ではリカルドをサポート。決勝はポイント獲得の可能性もあったものの、ピアストリとの接触により、最終的にはチームメイトとともに入賞圏内に入ることは叶わなかった」と、角田の週末を簡潔に振り返った。
 『MOTORSPORT WEEK』は、「リカルドは予選で『AT04』にポイントを獲得する力があることを証明したが、角田にも同じことが当てはまった。少なくともそれは、彼が2度もピアストリと接触した時までは事実だった。2度目の接触では、ターン1で自分自身をスピンさせてしまい、リカルドの後ろでの8位フィニッシュの可能性を自ら危うくした」として、採点は下から2番目の「4」止まりとなった。

 同国のスポーツ専門サイト『sportskeeda』は「6」の及第点を与えたが、寸評は「角田にとって、今季ここまでで最悪の週末となった。車は強力で、赤旗が掲げられた後には、リカルドの1つか2つ後ろのポジションでレースを終えられるチャンスもあったが、ピアストリとの接触は無謀で理解に苦しむものだった。日本人ドライバーにとって、全体的には不運な週末だった」と、ネガティブな総括となっている。

 オランダのモータースポーツ専門サイト『GPBLOG』は、「予選ではリカルドにとっての理想的な牽引役として活躍し、日曜日も(ピアストリとのバトルで)頭に血が上るまでは、盤石の走りを見せていた。アルファタウリは2台のポイントを獲得できる車を持っていたが、その状況で感情をコントロールできなかった角田を非難するだろう」と、インシデントについてはかなり厳しい見解を示し、採点もブービーの「4」という低評価を下した。

 一方、スペインのF1専門サイト『F1i.com』は「7」の高採点。「決勝が後方からのスタートということでポイント獲得の可能性が低くなったことは、日本人ドライバーにとっては気が滅入ることだっただろうが、彼はチームメイトをサポートし、予選で重要なトウを提供するなど、最善を尽くした」と予選でのチームへの貢献を称賛し、以下のように決勝にも言及している。

「その努力が実を結び、決勝のリスタート後には8番手に上昇したが、49周目でピアストリと接触し、残り時間では挽回不可能なほど順位を落とした。その努力とAT04の確かな実力、リカルドのポイント獲得にもかかわらず、残念な結果となった」
  イギリスのモータースポーツ専門サイト『THE RACE』は、今回もランキングで各ドライバーを評価しているが、角田は実際の順位を大きく下回る「19位」。「角田にとって、事は上手く進んでいたが、確実なオーバーテイクを試みている際、不可解にもピアストリの前に車を向けてしまった。決勝では順位を上げるための素晴らしいペースを示しており、8位でフィニッシュすべきだった」と指摘し、「大きな判断ミスが、素晴らしい週末を台無しにしてしまった」と総括した。
 
 最後に、F1公式サイト『F1.com』は、この週末の「敗者」のひとりに角田を選定し、「19番グリッドからスタートした角田にとって、センセーショナルな1日となるはずだった。決勝では、早い段階でハードタイヤに交換するという戦略が実を結び、トップ10に上昇した彼は、ピアストリを追いつくために驚異的な速さを見せたが、2人は接触してスピンし、ランオフエリアに入ってしまった。これにより、角田は2戦連続、そして今季5度目の入賞を逃すこととなった」と綴っている。

構成●THE DIGEST編集部
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