F1第21戦のブラジル・グランプリは11月5日に決勝が行なわれ、アルファタウリの角田裕毅は9位入賞を飾った。

【動画】角田裕毅がハミルトンをかわし6位! ブラジルGPスプリントレース

 前日のスプリントで好パフォーマンスを見せて6位入賞で3ポイントを獲得した角田だが、決勝では16番グリッドからのスタートということで厳しいレースも予想されたが、スタートの混乱でいきなり10番手まで浮上。赤旗再スタート後にコースアウトとして順位を下げたものの、その後は安定したドライビングと「AT04」のペースの良さによって入賞圏内に復帰、最後まで前の車を猛追する勢いを持続した。
  スプリント(3)と決勝(2)で、アメリカGP同様に計5ポイントを獲得してドライバーランキングで14位に浮上するとともに、コンストラクターズランキングでは21ポイントまで伸ばして7位のウィリアムズとの差を7ポイントまで縮めたこともあり、角田は自身のSNSに「ブラジルで5ポイント! チームのみんな、おめでとう。残り2戦も頑張りましょう!」と喜びと祝福の意を表し、またゲン担ぎか、「髪は切らないかも」とも投稿した。

 ただ、前の車とのタイム差を考えれば、前述のコースアウトがなければさらに上の順位でフィニッシュできていた可能性もあり、チームのプレスリリース等を通してのコメントは、「ポイント獲得は嬉しいですが、もっとできたはずです。ターン10でミスをしてポジションをひとつ失い、チームに本当に申し訳ないです。信頼性の問題に対処できていたので、もっとできたと思います。ダニエル(・リカルド)も速かったので、彼についても非常に残念です。今日はふたりともポイントを獲れたはずです」と反省の弁で始まっている。

 しかし、それ以外では「チームに対しては、グッジョブと言いたいです!」「16番手からの9位フィニッシュは車の速さを示しており、オースティンでアップグレードを導入して以来、(3連戦の)最後のレースで大きな進歩を遂げたことは明らかです。我々は今、3週間連続でポイントを獲得しており、残りの2レースに向けてその勢いを保つことが重要です。車から性能を引き出し続け、チャンピオンシップで前にいるウィリアムズとの差を縮めることを目指します」とポジティブな内容となった。

 また、F1公式サイト『F1.com』のインタビューでは、「レースの終盤では、別の問題によって、望んだほど速く走れませんでした」と明かし、それがなければ「ルイス(・ハミルトン/メルセデス)やピエール(・ガスリー/アルピーヌ)を追い抜けたでしょう」と語っている。この“問題”については、チームのチーフエンジニアであるクラウディオ・バレストリによれば、「クラッチに問題を抱えている可能性があった」とのことである。

 アルファタウリは、角田とチームの働きを「チームワークが夢の仕事を生み出した」と表現し、「力強い週末のポジティブなエンディング」とこの結果を喜んだ。またチーフエンジニアのバレストリは、前述のように角田がクラッチに問題を抱えたことを残念がりながらも、「9番手でフィニッシュし、チームにポイントを獲得できた」ことには満足感を示した。
  各国専門メディアの報道では、フランスのモータースポーツ専門サイト『NEXTGEN-AUTO』は、「16番手からスタートしたユウキは、多くの車のリタイア、そしてアルファタウリの素晴らしいペースを活かし、9位フィニッシュで、チームにとっても貴重な2ポイントを獲得した。しかし彼は、これには満足していないようだ」と伝え、一方のイタリアの自動車専門サイト『MOTORIONLINE』は、以下のように綴っている。
 「角田はブラジルで9位。これは勝利のような結果だ。予選で車の潜在能力を完全に引き出せなかった日本人ドライバーは、16番手スタートを余儀なくされるも、スタート時にトラブルを回避して10番手まで浮上。そこから楽しいバトルが始まり、ヴァルテリ・ボッタス、エステバン・オコンと戦い、最後はハミルトンの背後に迫った。スプリントで獲得した3ポイントに、さらに2ポイントが加わった」

 そして、英国のモータースポーツ専門サイト『THE RACE』は、「ブラジルGPの勝者」のひとりに角田を選定し、「最初のスティントで芝生にはみ出して入賞圏外に落ちた時には、2週連続でポイントを逃すと思った者がいたとして、不思議はなかった。しかし角田は立ち直り、その後は説得力を持って走行を続けた。合計5ポイントを積み重ねた結果、アルファタウリがウィリアムズを抜く可能性も出てきた。未熟な部分はあるが、信頼性のある車を手に入れた角田は、ますます安定した走りを見せている」と評した。

構成●THE DIGEST編集部

【動画】角田裕毅が最後方から9位と健闘!ブラジルGP決勝レース
「なんというドライブ!」F1角田裕毅の激走に専門メディア&海外ファンも大興奮! “因縁”ハミルトンを追い抜き6位入賞【ブラジルGPスプリント】
【関連記事】ブラジルGP予選で早期敗退を喫した角田裕毅。“走行妨害“ハミルトンに「かなり気を取られた」と非難も、専門メディアは「お馴染みの愚痴」と辛辣