F1第21戦のブラジル・グランプリ、アルファタウリの角田裕毅はスプリントで6位入賞して3ポイント獲得、さらに16番手スタートの決勝でも9位につけて2ポイントを追加するなど、良い結果を残すことに成功している。

【動画】角田裕毅が3ポイント獲得! ブラジルGPスプリントレースハイライト 前の週のメキシコシティGPでチャンスを逸してしまったことを深く反省した角田は、初日の予選ではQ1敗退という悪い週末のスタートを切ったが、2日目からは「AT04」の力を十分に引き出し、シュートアウトで6番グリッドを手に入れると、スプリントでも力強い走りを見せて、スタート順位を守り、自身にとっても、チームにとっても初のスプリント初入賞を達成した。

 そして決勝は、スタート直後の他車の混乱もあってすぐに10番手まで浮上し、赤旗中断を経てのレース再開後、序盤にターン10でコースアウトして順位を落としたものの、以降のレースは安定し、ライバルを上回るペースを見せてオーバーテイクを仕掛けるなどの見せ場を創って、2日連続でのポイント獲得を成し遂げた。

 躍動した日本人ドライバーに対して、各国の専門メディアは軒並み高い評価を与えているが、一方でコースアウトによって順位を落とし、ここでのタイムロスが結果的にはさらに順位を上げるチャンスを潰してしまったことにも注目。アルファタウリがコンストラクターズチャンピオンシップで僅差の戦いを展開していることもあり、この点に対しては厳しい見方が示されている。

 イギリスのモータースポーツ専門サイト『CRASH』は、10点満点の採点では「8」という高い数字を与えながらも、「一見、角田とアルファタウリにとっては素晴らしい週末だった。スプリントと決勝の両方でポイントを獲得したことで、7位ウィリアムズとの差を縮めることに成功した。しかし、ターン10でコースアウトしており、これがなければピエール・ガスリー(アルピーヌ)とルイス・ハミルトン(メルセデス)の前で7位になっていた可能性もある」と綴った。
  一方、採点は「7」とした同国のF1専門サイト『PLANETF1.COM』は、「メキシコでミスを犯した後、角田は自身とチームを助けるために強いパフォーマンスが必要だったが、ブラジルではスプリントとレースで見事な結果を収め、コンストラクターズチャンピオンシップの8位争いでアルファロメオを押しのけてアルファタウリを前に進めた」とスプリントまでを総括。そして決勝レースについては、やはりこちらもコースアウトに言及している。
 「序盤にコースオフした瞬間は、緊迫したレースにおいて大きな代償を払わされる可能性もあったが、結果にあまり影響を与えなかったようだ。彼は車の問題がなければ、アルファタウリはウィリアムズにもっと近づけた可能性があると指摘した。残り2レースの時点で、両チームには7ポイントの差がある」

『RACE FANS』も同採点で、「5ポイント獲得はオースティンでの週末(アメリカGP)と並んで角田の今季最高成績である」と称賛し、予選について「ブラジルでの週末全体を通じて、彼はチームメイトよりは力強かったものの、金曜日は車のポテンシャルを最大限に活用できなかったことを認めた」とネガティブに振り返った後、以下のように彼のブラジルGPを総括した。

「土曜日は異なり、最高のパフォーマンスを引き出し、堅実に6位につけて3ポイントを獲得。日曜日のペースも非常に強力で、9位入賞によりさらなるポイントを獲得したが、唯一のマイナスポイントは序盤の単独ミスで、これが最終的にハミルトンに追いつけず、可能性のあったポジションを失う原因となった」

『MOTORSPORT WEEK』は「7.5」を付与し、「ユウキは土曜日の力強いパフォーマンスで、アルファタウリに初のスプリントでのポイントをもたらした。AT04はサンパウロのコースに適していたようで、日本人ドライバーはハミルトンらを軽々と抜いた。日曜日にさらに2ポイントを獲得したことで、チームは大きく前進。特に、メキシコでミスを犯した後だけに、この結果は彼にとっても、チームにとっても大きな助けとなった」と綴り、その後もポジティブな論評を続けている。

「もっとも、この若きドライバーはもっとできたはずだと言えるだろう。ターン10でのミスと車の信頼性の問題が、7位以上の成績を挙げることを妨げたからだ。それでも、ユウキとアルファタウリは、残り2戦に向けて良いリズムを見つけた。これは、コンストラクターズチャンピオンシップでの争いを勝ち抜くための大きな要因となるだろう」
 『TOTAL MOTORSPORT』は、「角田はメキシコでの失望を忘れ、ブラジルで素晴らしい週末を過ごした。決勝ではコースアウトもあったが、スプリントとの両方でポイントを獲得した」と簡潔にまとめ、「8」の高採点。同採点のスポーツ専門サイト『sportskeeda』の寸評は、「日曜日にタイヤが芝生にはみ出さなかったらもっと良かったのだろうが、それでも全体的には、この日本人ドライバーは印象的なパフォーマンスを発揮し、アルファタウリで素晴らしい週末を過ごした」と好内容のものとなった。
  スペインのF1専門サイト『F1i.com』も採点は「8」とし、「アルファタウリにとって、とりわけ角田にとっては、ジェットコースターのような週末だった」と、このグランプリを表現。「予選では僅差でQ1敗退を喫して大きな失望を味わい、土曜日での雪辱を誓って、実際にシュートアウトではSQ3に進出し、6番手スタートのスプリントで順位を守り切った」と振り返り、さらにポジティブなレースにも言及した。

「これにより、チャンピオンシップでの7位を狙うチームに貴重なポイントをもたらした。日曜日には、スタート直後の混乱でトップ10に浮上し、さらにポイントを獲得。低調に始まった週末だったが、アルファタウリが日曜日の夜に帰り支度をしている時、角田は間違いなく高揚していた」

 最後に、イギリスのモータースポーツ専門サイト『THE RACE』は、採点ではなく、ランキングで各ドライバーを評価。こちらは実際の順位よりも下の「13位」と厳しく、「より強力な週末にする可能性を無にする判断ミスが幾つもあった」と総括。以下の通り、やはり“逸機”の印象は拭えなかったようだ。

「ダニエル・リカルドとの比較ということでは、最もフェアな結果を出し、スプリントと決勝の両方で入賞圏内フィニッシュを飾った。しかし、決勝でのコースオフや、ガスリーへの無理な仕掛け、そして戦略的な問題もあって、7位のチャンスを逃すこととなった」

構成●THE DIGEST編集部

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