現地時間11月8日、フィラデルフィア・セブンティシクサーズが、ホームのウェルズファーゴ・センターでボストン・セルティックスとの首位決戦に臨んだ。

 試合前の時点でともに5勝1敗(勝率83.3%)。イースタン・カンファレンス首位で並んでいた両チームによる注目の一戦は、27得点、10リバウンド、4アシスト、4ブロックの大暴れを見せたジョエル・エンビード率いるシクサーズが106−103で制した。

 開幕2戦目から破竹の6連勝を飾ったシクサーズは、エンビードだけでなく、タイリース・マキシーが25得点、9リバウンド、5アシスト、2ブロック、トバイアス・ハリスが17得点、9リバウンド、ケリー・ウーブレイJr.が14得点、8リバウンドと活躍。

 また、今季から加入したパトリック・ベバリーもベンチから約15分プレーして2得点、5リバウンド、4アシストで勝利に貢献。好調シクサーズを支えるベテランガードは、今月1日に成立した3チーム間トレードでロサンゼルス・クリッパーズへ移籍した元同僚のジェームズ・ハーデンを“口撃”した。

 8日に公開されたポッドキャスト番組『Pat Bev Pod』で、ベバリーはカワイ・レナード、ポール・ジョージ、ラッセル・ウエストブルックにハーデンという4人のスーパースターを揃えた古巣(2017〜21年に4シーズン在籍)について、次のように語っている。
 「もちろん、誰だってキャリアのどこかで勝ちたい時期がやって来る。だが勝利するためには犠牲が付き物だ。彼らは皆、高いバスケットボールIQの持ち主だ。反面、リズムを必要とする連中でもある。時にはのけ者になることもあるだろう。彼らのうち誰かがそれを良しとしなければならない。しかも、それが毎晩違うヤツになることだってある。彼らはそれを受け入れないといけないんだ」

 クリッパーズは、ハーデンのデビュー戦となった6日のニューヨーク・ニックス戦を97−111で落とした。さらに、8日のブルックリン・ネッツ戦も93−100で敗れている。

 この試合ではジョージがゲームハイの24得点に7リバウンド、3スティール、レナードが17得点、6リバウンド、ウエストブルックが13得点、7リバウンド、8アシスト、ハーデンが12得点、8リバウンド、5アシストを残すなど計6選手が2桁得点をマーク。だがチーム全体でフィールドゴール成功率39.6%(36/91)、3ポイント成功率22.2%(8/36)という数字が示すように、オフェンスがまだまだ噛み合っていないというのが現状だ。

 これまで所属したチームでいずれもファーストオプションを務めてきた4人が揃ったクリッパーズだが、当然ボールは1つしかない。ビッグ4が同時に出場している時間帯は、全員が均等にシュートを打つわけにもいかず、誰かが割を食わなければならない。オールNBAチーム級の4人が揃うのだから、スタッツ面で下降してしまうのは仕方のないことだ。

 だが、彼らのゴールはあくまでリーグ制覇。真のチームとなり、成功を収めるためには、ベバリーが指摘したように自己犠牲の精神がカギになるだろう。

文●秋山裕之(フリーライター)