ロサンゼルス・レイカーズのレブロン・ジェームズは、現地時間11月6日(日本時間7日)に古巣のマイアミ・ヒートと対戦した際、「マイアミに来ていても来ていなくても、俺はこのレベルでいることができたと思う」と発言して話題を呼んだ。

 そんななか、元NBA選手のギルバート・アリナスも、レブロンが2010年にヒートに移籍していなくても「同等の経歴を残し、今いる地位にいただろう」と見解を述べている。

 2003年のドラフト全体1位でNBA入りしたレブロンは、クリーブランド・キャバリアーズで最初の7年間をプレー。2010年夏にフリーエージェント(FA)でヒートに移籍し、ドゥエイン・ウェイド、クリス・ボッシュと“スリーキングス”を結成すると、14年までの在籍4シーズン全てでNBAファイナルに進出、12年、13年にはリーグ2連覇を果たした。

 その後に復帰したキャブズでは16年にフランチャイズ史上初の栄冠をもたらし、18年に移籍したレイカーズでも2シーズン目の2020年にリーグタイトルを手にしている。
  レブロンはヒートで過ごした時間に関して冒頭のコメントを残して注目を集めたが、「誤解しないでくれよ。ここで過ごした4年間は素晴らしかった」と、古巣を批判したかったわけではない。

「この組織(ヒート)を愛していた。ここは最高ランクの組織で、世界中で見てもベストなフランチャイズのひとつだ。それ(優勝すること)が俺にとって唯一のゴールだった。そのためにウェイド、ボッシュとチームを組んだんだ。クリーブランドではそれができないと感じていた。俺はクリーブランドに(有力な選手たちを)リクルートしようとトライしたが、できなかったんだ。だからFAになる機会を手にし、ベストな道を考えた。自分のキャリアだけでなく、俺にとってその時点におけるベストなことをね」

 アリナスは自身がホスト役を務めるポッドキャスト番組『Gil's Arena』で、「もしレブロンがマイアミでプレーしていなかった場合、同じレベルの選手になっていたか?」と議題を投げかけられると、ヒートに移籍していなくてもチャンピオンシップを獲得していたと主張。2013−14シーズンに33勝49敗だったキャブズを、翌シーズンに53勝29敗でNBAファイナルに導き、さらにその次のシーズンでは球団初のリーグ優勝をもたらしたことをその理由に挙げた。「ヒートカルチャーとは何だい? ヒートが2006年に優勝できたのは、シャキール・オニールやゲイリー・ペイトンらスターを連れてきて、ウェイドと組ませたからだ。12、13年もレブロン、ボッシュ、マイク・ミラー、レイ・アレンを連れてきて手にしたもの。すべての優勝はチームを作り上げたのではなく、チームを“買った”んだ。ヒートは06年に優勝したあと、プレーオフ1回戦敗退、シーズン15勝(プレーオフ不出場)、1回戦敗退、1回戦敗退という成績だ」

 さらにアリナスは続ける。

「レブロンが来て4年連続でNBAファイナルに駒を進めた。(2014年に)レブロンが去り、まだウェイドとボッシュはいたが、(37勝45敗で)プレーオフには進出していない。逆に、レブロン加入前年に33勝49敗だったキャブズはファイナルまで勝ち上がった。その1年後には優勝リングを手にしている。俺は現実を見ている。ジェームズ・ハーデンは何と言った? 彼はシステム、レブロンはカルチャーだ」(※ハーデンはクリッパーズ入団会見で『自分はシステムプレーヤーではなく、システムそのもの』だと発言)
  アリナスは、行く先々のチームに変化を起こし、成績を向上させているレブロンの影響力を高く評価しているという。

「レブロンはヒートを去る時にヒートカルチャーを持って行ったのかもしれない。ともかくその後、プレーオフに進出できなかったチームに行き、ファイナルまで勝ち上がっている。彼はヒートカルチャーに触れる前にも得点王(2008年)、オールNBA1stチーム2回(06、08年)、シーズンMVP2回(09、10年)、オールディフェンシブ1stチームにも選ばれていた。(サンアントニオ・スパーズに)敗れこそしたが、NBAファイナルも経験している。同等の経歴を残し、今いる場所にまだいただろう。

 レイカーズでもそうだが、1人の選手が成績の悪かったチームに行き、チャンピオンシップチームになっているんだ。ヒートに移籍していなかったとして、その4年間でチャンピオンシップを獲得しないとどうして言えるんだい? レブロンは自分が行きたいチームに行き、そこで1回はチャンピオンになっている。レブロンはカルチャーだ」

 1982年生まれで2001年にNBA入りしたアリナスは、レブロンの2年先輩。同時代をともに戦った好敵手だからこそ、余計に“キング”の真の凄さが身に染みているのかもしれない。

構成●ダンクシュート編集部

「ここで過ごした4年間は素晴らしかった」レブロンが“真のキング”となったヒート時代を回想「すべてを気に入っている」<DUNKSHOOT>

ヒートの「歴代ベスト5」を選定!PG〜SFは文句なし、激戦となったビッグマンは…