11月7日(日本時間8日、日付は以下同)。マイアミ・ヒートは、ユドニス・ハズレムがバスケットボール開発部門の副社長としてフロントに加わったことを発表した。

 フロリダ州マイアミ生まれのハズレムは、マイアミ・シニア高、フロリダ大でプレーし、フランスリーグに1シーズン所属後の2003−04シーズンにドラフト外でヒートに入団。

 201㎝・107㎏のパワーフォワード兼センターは、キャリア初期はドゥエイン・ウェイドやシャキール・オニールらとともにスターターを務め、スクリーナーやリバウンダー、ディフェンダーなど地味な役割を黙々とこなし、キャリア後半はベンチやロッカールームでリーダーシップを発揮し、チームに多大な影響を与えてきた。

 昨季までヒート一筋20シーズン(うち16シーズンはキャプテン)を戦い抜き、計3度(2006、12、13年)の優勝を勝ち取り、チームメイトだけでなくコーチ陣やフロントからも絶大な信頼を得ていた。

 なお、NBA史上、同一チームに20シーズン以上も在籍したのはダーク・ノビツキー(元ダラス・マーベリックス/21シーズン)、コビー・ブライアント(元ロサンゼルス・レイカーズ/20シーズン)とハズレムの3人のみとなっている。
  レギュラーシーズンにおけるオフェンシブ・リバウンド1615本、ディフェンシブ・リバウンド4176本、合計リバウンド5791本はフランチャイズ史上トップで、通算プレーオフ出場147試合は、ドラフト外の選手では歴代最多と見事な実績を残してきた。

 ヒートのパット・ライリー球団社長が「マイアミで生まれ育ったUD(ハズレム)は、20年間ヒートの成功に欠かせない存在だった。ここマイアミで、その素晴らしいレガシーを築き続ける道を選んでくれたのは素晴らしいこと」とコメントしていることからも、球団に欠かせない人物としての地位を確立したと言えるだろう。

 10日のチーム練習後、“在籍21年目”を迎えたハズレムはフロントオフィスの一員となった現状について、記者たちへこう語っていた。

「この役割がどうなっていくのかを把握しているところだ。人として、私は自分の能力を最大限に活用したいし、この組織へ自分にできるだけすべてのことを与えていきたい。だから、私はひとつのポジションだけにとどまりたくはないんだ。自分が助けることができるところであれば、少しでも動き回っていきたい」

 チーム一丸になって戦い、お互いを鼓舞して支え合って競争を続けるヒートにとって、ハズレムはそのチームのハート&ソウルであり、“ヒート・カルチャー”の体現者でもある。
  今後はヒートと傘下のGリーグチームのスーフォールズ・スカイフォースの選手指導をこなしつつ、コミュニティ活動などで球団を代表する役割を担っていくこととなる。

「まず何よりも、ここの選手たちと繋がって、彼らを育成していくこと。チャンピオンになるべく、習慣やプロフェッショナリズムといったことを植え付けていく。そしてより高いレベルの組織の一員となって、このビジネスがどうすれば成功するかを学んでいくよ。ミッキー(アリソン)やパットたちと話し合うことで、私が20年間在籍してきた組織がどうなっていくかを理解しようと思う」(ハズレム)
  ここまでヒートは5勝4敗(勝率55.6%)でイースタン・カンファレンス4位タイ。チームが掲げるゴールは今季もリーグ制覇であることに変わりはないものの、新陳代謝が激しいNBAでは、将来の優勝が約束されたチームなどない。

 ハズレムはヒートが今後も覇権争いへ参戦できる土台を強化すべく、多方面に渡って尽力していくこととなる。

文●秋山裕之(フリーライター)

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