サポーターの怒号と悲嘆は海外まで波及している。

 11月12日、2023年シーズンのJ2リーグ全日程が終了した。大宮アルディージャはホームで4位の東京ヴェルディを迎えた。他会場の結果次第だったが、16年ぶりのJ1昇格に並々ならぬ意欲で臨む、かつてのJリーグ王者の圧力にオレンジ軍団は圧倒され、0-2で完敗。J3自動降格圏内の21位で今季を終えた。

 試合後には最終戦のセレモニーが行なわれ、選手やスタッフがサポーターへ挨拶したが、NACK5スタジアム大宮は異様な雰囲気に包まれた。

 冒頭、佐野秀彦社長がマイクの前に立つと、サポーターらは大ブーイングを浴びせる。さらには、刺激的な横断幕も目についた。「恥を知れ」「走れない闘えない努力もしない口先だけは立派な史上最低イレブン」「(再)NTT様弱さよりも強くなる情熱が感じられないことに失望しています」「目標未設定 不十分な編成 Jリーグ舐めるな」など、ゴール裏には、フロントへ不満を爆発させる痛烈なメッセージが多く掲げられた。

 ここまでの大宮の戦いぶりを振り返ると、サポーターの怒りは想像に難くない。今季は開幕から波に乗れず、5月に相馬直樹監督(当時)を解任。原崎政人ヘッドコーチが昇格したが、低空飛行は続き、ついに最悪の結末を迎えた。

 かつては10シーズン連続J1で過ごし、最高順位5位も記録したクラブは2017年にJ2に降格すると、20年は15位と低迷。21年はJ3降格の危機に瀕したが、なんとか16位で残留にこぎ着けた。だが昨年も上位争いに加わることができず、クラブ史上最低の19位でフィニッシュ。4季連続でJ2下位に低迷する事実が示すように、降格の予兆は確実にあった。
  大宮の凋落には、海外メディアも関心を寄せている。

 同クラブには元ポーランド代表FWのヤクブ・シュヴィルツォクが在籍している。21年シーズンから2年間、J1名古屋グランパスに所属し、公式戦通算8得点を挙げたストライカーは母国のクラブをはさみ、今年7月に大宮に完全移籍。9月30日に行なわれたJ2リーグ第37節の大分トリニータ戦で負傷し、現在は怪我の治療のため、ポーランドに一時帰国している。

 彼の母国であるスポーツチャンネル『Polsat Sport』は「シュヴィルツォクがさらなる問題に直面している」と伝えると、「この元ポーランド代表選手がプレーする大宮アルディージャは、日本の2部リーグからの降格を免れることができなかった」と報じ、来季はJ3でプレーするかもしれないと嘆いている。

 同メディアは「シュヴィルツォクは今年7月に大宮に入団した。にもかかわらず、クラブのオーナーはポーランド人のプレーを長く楽しむことができなかった」と記し、巻き返しとして補強したストライカーが怪我で思うような戦力になれなかったと鋭く指摘。

 続けて、「大宮は元ポーランド代表FWの力を借りなければ、2部リーグにとどまることはできなかった。クラブは42試合を終えて勝点39。順位表の後ろから2番目(21位)に終わった」と記し、まだJ3降格は正式決定していないが「事実上の終戦だ」と強調。

 また、シュヴィルツォクが25年1月末まで大宮と契約を結んでいることを紹介したうえで、「この30歳のポーランド人が来シーズンも日本で、それも3部リーグで戦う可能性は十分ある」と論じている。

 今季J3で、現在5位のJ2クラブライセンスのないFC大阪が2位以内に入った場合に限り、残留の可能性は残るものの、数字的にかなり厳しい状況にいるのは明白。言い逃れできない現実を突き付けられたクラブは、生まれ変わることができるだろうか。

構成●THE DIGEST編集部

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