レアル・ソシエダでの2年目、久保建英は昨季以上にチームで存在感を示しており、公式戦18試合出場・5得点・2アシストという成績以上のインパクトを放ち続けている。

その活躍ぶりは、多くの試合での「マン・オブ・ザ・マッチ」選出、ラ・リーガの月間MVP(9月)受賞という形で表われている他、現地メディアの報道にも反映されており、ほとんどの試合で高評価を下されている。また、先日はマドリードのスポーツ紙『MARCA』が、シーズンの3分の1を終えた段階での「理想のイレブン」を以下のように選定し、ここにも久保の名前が挙げられた。

◇GK
アルバロ・バジェス(ラス・パルマス)
◇DF
ダニエル・カルバハル(レアル・マドリー)
ロナルド・アラウホ(バルセロナ)
ダニエル・ビビアン(アスレティック・ビルバオ)
ミゲル・グティエレス・オルテガ(ジローナ)
◇MF
イスコ(ベティス)
アレイクス・ガルシア(ジローナ)
ジュード・ベリンガム(レアル・マドリー)
◇FW
久保建英(レアル・ソシエダ)
アルバロ・モラタ(アトレティコ・マドリー)
アントワーヌ・グリーズマン(アトレティコ・マドリー)
  同メディアでは以前、ジャーナリスト、アナリストの他、多彩な活動を見せているナチョ・パレンシア氏が、「久保はジョアン・フェリックスよりも、サッカーで多くのことを成し遂げており、より優れている」と、バルセロナのポルトガル代表FWを引き合いに出して、日本人選手を称賛したが、今季はこうした賛辞がこれまで以上に多く聞かれている。

 ピッチ上で抜群の存在感と影響力を発揮している22歳。しかし、彼の武器はそれだけでなく、クラブの財政面にも多大な貢献を果たしているようだ。『CRONICA VASCA』は、今季のソシエダがクラブ史上に残る収益を現時点で計上していることや、久保の存在が広告収入を飛躍的に高めていることを紹介した。

 このバスクの総合メディアによれば、今季4か月が経った時点で、ラ・リーガ、チャンピオンズリーグ(CL)、コパ・デル・レイでの収益の総額が約6410万ユーロに達し、これは創立114年のクラブの歴史において最高額となる。また昨季の年間の収益(6079万ユーロ=約99億円)をこの時点で超えるという。 クラブ首脳陣は来月、約1億5000万ユーロ(約245億円)の予算案を提示する予定ということだが、これは今季CL出場を果たし、さらにグループステージでは2試合を残して次ラウンド進出を果たしたことによるもの。また、今季終了時にリーガで7位以内に入り、5シーズン連続で欧州カップ戦に出場することが条件だが、ホキン・アペリバイ会長を筆頭とする首脳陣は、これに自信を示しているようだ。

 また広告収入については、ユニホームの胸スポンサーとなった「ヤスダグループ」との提携が大きな割合を占めることになるが、この日本企業との新たな契約は、もちろん久保の存在によるところが大きい。そして彼は、その人気によって日本人サッカーファンの興味を惹きつけることでも、バスクのクラブに多額の収益をもたらしている。

 この点について同メディアは、「昨夏にソシエダに移籍してきた元レアル・マドリーの選手は、日本のサッカーファンにとって真のアイドルであり、それがラ・レアルの商業収入を1200万ユーロ(約20億円)から2000万ユーロ(約33億円)以上に押し上げることを可能にした。彼によってソシエダはさらに、3シーズンで1億6000万ユーロ(約261億円)を支払う大口のスポンサーも手に入れた」と綴った。
  もちろん、久保の人気は地元サン・セバスティアンでも非常に高い。CLでベンフィカと対戦した際には、ポルトガル・メディアが久保人気に注目し、日刊紙『A BOLA』が「ソシエダのクラブショップでは、日本人選手のシャツが最も売れており、店員も『断然トップ』と語っている。これに大差をつけられて続くのは、バスク出身でクラブの生え抜きであるミケル・オジャルサバルである」と伝えている。

 このようにピッチ内外で価値の高さを示している久保だけに、当然ながらビッグクラブの関心も高まることとなり、彼の去就をめぐってマドリー、バルセロナという古巣の思惑や動きが日々、ニュースとなって日本にも伝わっている状況だが、今後もこの若きタレントは様々な話題の主役であり続けそうだ。

構成●THE DIGEST編集部

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