現地時間11月15日、ミルウォーキー・バックスは敵地スコシアバンク・アリーナへ乗り込み、トロント・ラプターズ相手に128−112で快勝。今季2度目の連勝を飾った。

 この試合、バックスは平均29.5点、9.6リバウンド、3.6アシスト、1.3ブロックを誇るヤニス・アデトクンボが右ふくらはぎのケガで今季初の欠場となるも、新加入選手たちが面白いようにショットを沈めていった。

 まずはマリーク・ビーズリー。この日は3ポイント成功率72.7%(8/11)と大当たりで、今季最多となる30得点の大暴れ。さらにデイミアン・リラードもフィールドゴール成功率50.0%(9/18)、3ポイント成功率40.0%(4/10)、フリースロー成功率93.8%(15/16)でゲームハイの37得点、13アシストの活躍でチームを牽引した。

「ヤニスがプレーしないことで、俺には責任が降りかかってくるから、よりアグレッシブに行かなきゃいけないことはわかっていた。それにプレーメーキングとスコアリングの両面で自分を主張する必要があると思ったのさ」
  そう振り返ったリラードは、今季ここまで平均24.3点こそ残すも、フィールドゴール成功率38.6%、3ポイント成功率28.6%(平均2.4本成功)と、ショットの精度という面では本調子とは言えず。それでもこのラプターズ戦が復調の兆しとなる可能性はありそうだ。

 バックスはベテランのジェイ・クラウダーもケガで戦線離脱しているものの、ボビー・ポーティスが18得点、7リバウンド、2ブロック、キャメロン・ペインが13得点、クリス・ミドルトンが11得点、5リバウンド、4アシスト、ブルック・ロペスが10得点、8リバウンド、4アシスト、7ブロックと続いた。

 16日を終えた時点で、バックスはイースタン・カンファレンス4位タイの7勝4敗(勝率63.6%)。今季は82試合のレギュラーシーズンの中に、初の試みとなる「NBAインシーズン・トーナメント」も同時に進行中だが、イーストのグループBにいるバックスは3日の初戦でニューヨーク・ニックスを下して1勝0敗。今後は17日にシャーロット・ホーネッツ戦(アウェー)、24日にワシントン・ウィザーズ戦(ホーム)、28日にマイアミ・ヒート戦(アウェー)が組まれている。 インシーズン・トーナメントは、東西のカンファレンスに3つずつある各グループの首位と、3グループの2位の中で成績が良かった2チームが決勝トーナメントへ進出。準々決勝は12月4日と5日に行なわれる。

 7日の準決勝、9日の決勝はいずれもラスベガスで開催されるのだが、準々決勝からは一発勝負のノックアウトトーナメントで、4戦先勝のプレーオフとは異なるフォーマットという点も注目されている。

 優勝したチームには、記念のトロフィー「NBAカップ」が贈呈されるだけでなく、1人あたり50万ドル(約7500万円)が授与される。

『Basketball-Reference.com』によると、NBA選手の今季の平均年俸は1005万8894ドル(約15億883万円)と高額だ。スーパースターたちからすれば、50万ドルは決して大金ではないかもしれないが、ミニマム契約を結ぶ若手やベテラン、さらにはNBAとGリーグを行き来する2WAY契約の選手たちは低年俸のため、インシーズン・トーナメントで優勝すれば、臨時収入として十分な金額を手にすることになる。
  その点について、リラードは次のように語っていた。

「2WAY契約の選手たちはこのリーグにとどまろうと奮闘している。(インシーズン・トーナメントの)最後に受け取る賞金が、彼らの家族の生活を変えるかもしれない。お金がすべてではないけど、(彼らのために)自分たちにもできることはある」

 2WAY契約の年俸は概ね55万9782ドル(約8396万円)のため、インシーズン・トーナメントで優勝すれば、年俸が約2倍に跳ね上がる。リラードの言う通り、彼らにとっては大きな意味を持つに違いない。

 なお、インシーズン・トーナメントの賞金は優勝チームだけではない。準優勝チームには1人あたり20万ドル(約3000万円)、準決勝で敗退したチームには同10万ドル(約1500万円)、準々決勝で敗退したチームにも同5万ドル(約750万円)が授与される。

 初代「NBAカップ」の行方とともに、準々決勝に駒を進めるチームがどこになるのかも注目していきたいところだ。

文●秋山裕之(フリーライター)