今年3月から続いてきた2023年F1世界選手権は、今週末のアブダビ・グランプリで幕を閉じることになるが、この最終戦に向けてアルファタウリの角田裕毅が意気込みを語っている。

【画像】各チームニューマシンを発表!2023年シーズンを戦うF1全チームの新車を一挙紹介! 先週のラスベガスGPでは、北中南米3連戦とは打って変わって「AT04」のペース不足に初日からレースまで苦労し、決勝は大部分で後方を走行し、最後はリタイアで(18位完走扱い)終わった角田は、このストリートサーキットでのレースウィークエンドを以下のように振り返った。

「ラスベガスのレースでは、最善を尽くしました。少し賭けに出て、ソフトタイヤでスタートしたら、それが実を結び、オープニングラップで前方のクラッシュを避けてグリッド最後尾から12番手まで順位を上げられました。その後、温度の上がりづらさやグレーニングといった、週末を通して我々に影響を与えたタイヤの問題によって苦しむことになりました。アブダビでは、より“普通”の週末になることを楽しみしています」

 UAEでの最終戦に向けては、「ポジティブであり、ヤス・マリーナでは数年前(2021年)に4位でフィニッシュしたという良い思い出があります。ここでは幾つかのアップデートが導入される予定で、今季の最終レースだけでなく、来季にも役立つはずなので、その効果を見ることが重要になります」と語り、さらに最大の目標にも言及した。

「ラスベガスではポイントを獲得できませんでしたが、ウィリアムズも同じだったので、コンストラクターズ・チャンピオンシップでの差は7ポイントのままです。1週間で全てをまとめ上げ、車から最大限のパフォーマンスを引き出し、どんなチャンスも最大限に活用することが重要だと思います」

「新しいコースレイアウトでも、オーバーテイクは容易ではなさそうので、この週末は予選が非常に重要になります。車が良いパフォーマンスを発揮し、暖かいコンディションになることで、ラスベガスでは苦しめられたタイヤのウォームアップの問題が解消されればと思います」
  また、この週末は今季の最終戦というだけでなく、角田を3シーズンにわたって鍛え、見守り続けてくれたチーム代表のフランツ・トストにとってもラストレースとなるだけに、角田にとっては特別なものであるようだ。
 「トストさんは僕がF1で一緒に働いた、ただひとりのチームのボスです。今季は、彼のために戦ってきたと感じており、彼のチーム代表としての最後のレースで、本当にウィリアムズを打ち負かしたいと思います。トストさんがしてくれたことに感謝しています。彼がいなければ、ここでレースをしていなかっただろうし、彼のアドバイスがなければ、ここまで成長できなかったでしょう。最終的には良い形で終わり、望み通りのシーズンを終え、彼を笑顔にできることを願っています」

そして最後に、角田は「最後の3連戦とシミュレーターセッションが相まって、かなり疲れました。だから、休みが楽しみです。僕はいつもレースで全力を尽くしていますし、今週末も同じようにします。アブダビでは、残っている全てのエネルギーを使い切ります」と誓った。

 現地メディアの報道では、フランスのモータースポーツ専門サイト『NEXTGEN-AUTO』が、「アルファタウリはAT04のポジティブな進化が表われて以来、ラスベガスでは非常に困難なレースを経験したが、ユウキはアブダビで好調を取り戻すことを目指している。チームは7位を獲得するために、少なくとも7ポイントを獲得しなければならないが、その可能性があると考えているからだ。彼は、退任するトスト代表に良い成績を贈りたいと願っている」と伝えている。

 複数メディアは、アルファタウリの来季からチーム新名称について、9月に商標登録がなされたという「レーシング・ブルズ(Racing Bulls)」が有力だと報道。この件も含め、人々の興味はすでに来季に向けられつつあるが、角田は3年間の総決算として、今季最終戦で好パフォーマンスの末の好結果を、去り行く恩師、そして生まれ変わるチームにもたらすことができるか。要注目だ。

構成●THE DIGEST編集部

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