フィギュアスケートのグランプリシリーズ第6戦日本大会(NHK杯)が11月25日、大阪府の東和薬品ラクタブドームで男子フリーが行なわれ、日本勢は宇野昌磨、鍵山優真、壷井達也の3人が出場。鍵山が合計288.39点の今季自己ベストを挙げ、優勝した。

 前日のショートでは鍵山が今季世界最高得点(105.51点)を叩き出す驚異的な演技を披露。2位で終えた宇野も「優真くんの演技が素晴らしかった。僕の点数(100.20点)が低かったと言うより、単純に優真くんが凄すぎただけ」と称えたほど、二人の完全な一騎打ちとなった。

 宇野は冒頭の4回転ループを着氷すると、2つ目の4回転フリップも降りた。だが後半に4回転トウループの予定が2回転になるミスも、そのあと4回転+2回転の連続トウループにリカバリーする見事な対応力を見せた。
 
 ジャンプだけではない。ゆったり重厚な音楽、柔らかい音を1つひとつ噛みしめ、今季のテーマにしている「表現力」を表すかのようなスケーティングで会場を支配した。

 注目の得点は186.35点で、ショートとの合計は286.55点。最終滑走の鍵山を残し、世界王者が堂々の首位に立った。

 張りつめた緊張感が漂うなか、20歳の若武者はスタートを切った。

 昨日同様、4回転サルコウを高く綺麗に完璧な着氷を決めると、続く4回転ジャンプを含んだ3つのコンビネーションジャンプも回り切った。

 今季から師事を受ける五輪メダリストのカロリーナ・コストナー氏と磨き上げた手先まで意識する振り付け、スピン、ステップなどを曲調の盛り上がりとともに力強く踏み、観衆を沸かせた鍵山。終盤のトリプルアクセルは転倒してしまったが、演技後はすべての力を出し尽くしたかのような表情を見せ、観客の声援に応えた。

 得点は182.88点で、合計288.39点。今季の自己ベストを塗り替えるハイパフォーマンスで3年ぶりにNHK杯を制覇。それも、世界王者をわずか1.84点差かわす価値ある優勝を決め、怪我で苦しんだ昨シーズンの悔しさを吹き飛ばす見事な復活劇をアピールした。
構成●THE DIGEST編集部

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