ダラス・マーベリックスのカイリー・アービングは、昨季途中に所属していたブルックリン・ネッツにトレードを要求し、移籍を実現させた。3年半在籍したネッツでは、ケビン・デュラント(現フェニックス・サンズ)、ジェームズ・ハーデン(現ロサンゼルス・クリッパーズ)とビッグ3を結成しながら、プレーオフではカンファレンス準決勝進出が最高だった。

 ネッツはデュラント、アービング、ハーデンを擁して“スーパーチーム”と恐れられたが、優勝には手が届かず、ハーデンがトレードを要求して2022年2月に在籍わずか1年でフィラデルフィア・セブンティシクサーズへ移籍。デュラント、アービング、ハーデンのビッグ3が一緒にプレーしたのはわずか16試合のみだった。さらに23年2月にアービングがマブズへ、デュラントがサンズへ新天地を求め、チームはあえなく解体となった。

 デュラントは11月25日に『ニューヨーク・ポスト』紙のインタビューで、「ブルックリンではチームとして一貫性がなかった。チャンピオンシップを勝ち獲るためには、初日からアイデンティティーを築かなければいけない。でも、選手たちがコントロールできない多くの状況が継続性を確立する邪魔をした。バスケットボールはビジネスに過ぎない。それがNBAだ」と、ネッツ時代に言及。

 サンズへのトレードを要求しながら、成立まで最終的に8か月を要したことには「もっと早く移籍しようと努めたが、彼ら(ネッツ)は放出を拒んだ。残念ながら時間切れだった。これを理由に試合を欠場するつもりはなかったから、開幕したらシーズンのために準備するだけだった。そのなかで完璧なタイミングで、(移籍は)上手くいった」と振り返っていた。
  その翌日、同じくネッツに所属していたアービングは、『ダラス・モーニング・ニュース』紙に対して、「“もし”の話を一日中して遊ぶことはできる。でも、俺にとっては、ジェームズ(ハーデン)がブルックリンに来た時でさえ、そして一緒にプレーした同僚たちには、『今、この瞬間、俺たちがチームメイトであることが重要だ』と言い続けてきた。自分にとってのベストを尽くさないといけない」と前置きしつつ、当時少なからず不安を抱えていた胸中も明かしている。

「自分のキャリアにおいて、その側面(ネッツでのスーパーチーム解体)を残念だとは思っていない。ある意味、逃げ出した時のようなもので、一生傷つくことになるだろう。ただ、トラブルになりたくないから、そのことを振り返ったり、誰かのことを考えたりはしない。でも、FOMO(フォーモ。Fear of Missing Outの略語で、見逃したり取り残されたりすることへの不安)のおかげで、何か素晴らしいものを逃してしまった気がする」

 今季ここまで平均24.6点、5.5アシストを記録しているアービング。稀代のオールラウンダーであるルカ・ドンチッチとの強力デュオでマブズを優勝に導き、移籍が正しかったことを証明できるだろうか。

構成●ダンクシュート編集部

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