2023年F1はマックス・フェルスタッペンが22戦中19勝という信じられない戦績を残して3年連続のワールドチャンピオンを決めたが、レッドブルはセルジオ・ペレスの2勝を足して、なんと年間21勝という大記録を達成して2年連続でコンストラクターズ・タイトルを獲得している。
  昨季、レギュレーションの大幅な変更にどのチームよりも早く適応し、今季はそれを熟成させていった結果、他の追随を全く許さない完全なる一強体制を構築アイルトン・セナとアラン・プロストを擁した1988年のマクラーレン・ホンダ(16戦中15勝)を上回る史上最高の勝率を記録。セルジオ・ペレスも苦しんだ末にドライバーズ・ランキングの2位を死守したことで、まさにこのオーストリア国籍のチームにとってはパーフェクトなシーズンとなった。

 こうして、あまりに偏った勢力図が描かれた今季だが、それぞれが独自の目標に向けて奮闘した各チームについて、オランダのF1専門メディア『GP BLOG』は、採点形式(10点満点)を用いて、以下のように評価を下している。なお、括弧内はコンストラクターズ・チャンピオンシップの順位である。

レッドブル(1位) 10点
ウィリアムズ(7位) 9点
メルセデス(2位) 8.5点
マクラーレン(4位) 8点
フェラーリ(3位) 7.5点
アストンマーティン(5位) 7.5点
アルピーヌ(6位) 6点
アルファタウリ(8位) 5点
アルファロメオ(9位) 4点
ハース(10位) 3点

 異論を唱える者はほとんどいないと思われるレッドブルの10点満点について、同メディアは「レッドブルは素晴らしいパフォーマンスを見せ、これから先、再現することが難しいかもしれない記録を打ち立てた。これは間違いなく、歴史に残るシーズンである。称賛されてしかるべきだ!」と賛辞を贈っている。

 逆に意外と言えるかもしれないのが、2位のウィリアムズ。終盤にアルファタウリの追い上げに遭うも、僅差(3ポイント差)で7位の座を守った英国チームだが、「新しいチームのボス、ジェームズ・ヴァウルズは、たった1年で本当の変革を成し遂げた。競争力とパフォーマンスにこだわり、それに成功している。彼らがチャンピオンシップの7位に入ることを、誰が予想しただろうか?」と同メディアは綴り、最大限の成果を上げたアレックス・アルボンを褒め称え、来季に向けても良い兆候があると、さらなる進撃を示唆した。
  シーズン序盤はレッドブルのライバルと目されたアストンマーティンについては「最初は非常に強力だったが、最終的にはやや後退。しかし、このチームはまだ発展途上にあり、開発競争ではまだ打つべき手がある」、中盤戦に彼らと入れ替わるようにして一大勢力となったマクラーレンについては「序盤に多くの失敗を犯したが、これに気づき、問題を特定して解決してみせた姿勢を称賛したい。勝利に値するチームのひとつだった」と、それぞれ綴られている。
  ランキング2位、3位で、シーズン前にはレッドブルを止めることを期待されながら、むしろその差を広げられた感があるメルセデスとフェラーリには、「通常は勝利に慣れているメルセデスの基準では、今季は間違いなく“後退”だったが、最終的には明らかに(レッドブル以外の)ライバルの中では最も優れていた」、「レッドブルの全勝を止めるも、あまりに安定感がなかった。最後の数か月はレッドブルにとっての良い挑戦者となったが、最終的な一歩が足りなかった」と、それぞれへの見解が示された。

 そして、チャンピオンシップの順位同様に全体8番目の及第点に満たない採点を与えられたアルファタウリ。シーズンの大部分で最も性能が劣る車を駆り、角田裕毅は苦戦しながら最大限の力を引き出し、一方でもうひとりのドライバーでは、ニック・デ・フリースが10戦でシートを剥奪され、ダニエル・リカルドは負傷で離脱してリアム・ローソンが代役を務めるという混乱にも見舞われた。

 頻繁に導入されたアップデートの効果が中盤以降でようやく表われ、遅ればせながら戦闘力を上げていったイタリア・チームは、終盤になって定位置だったチャンピオンシップ最下位から8位まで浮上。同メディアはアルファタウリの苦しい1年を、以下のように総括している。

「退任するトスト代表は、違うアルファタウリでの最終シーズンを想像していたことだろう。現実は、遅さゆえにデ・フリースが解雇され、リカルドとローソンはレースごとにアップデートされていく車を、ユウキとともに駆り、徐々に自信が回復されていった。シーズン終盤の強さにより、イタリア・チームは最下位を免れたが、F1界を席巻したレッドブルの姉妹チームとしては、もう少し良いパフォーマンスを発揮できたはずだ」

構成●THE DIGEST編集部

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