現地時間1月24日、バレーボールのイタリアリーグ/スーペルレーガで2023-24シーズン後半5節が行なわれた。男子日本代表の石川祐希が所属するアリアンツ・ミラノは、イタス・トレンティーノとアウェーで対戦し、セットカウント0-3(21-25、19-25、21-25)で敗れた。

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 5位ミラノは前節で4位チヴィタノーヴァに黒星を喫したが、2セットダウンから13得点を挙げた石川の活躍などで巻き返してフルセットへ持ち込む奮闘を見せた。その激闘からわずか中2日の厳しい日程で対戦したのは、リーグ首位を走る昨季王者トレンティーノだ。レギュラーシーズン15試合を終えて、黒星はたった1つ。昨年12月中旬には、ペルージャとの頂上争奪戦を制して首位へ浮上し、リーグ連覇へ向けて快走中だ。2年連続で準優勝に甘んじたコッパイタリアは、悲願の栄冠へ向けて順調に準決勝へ進出。欧州最上位の大会CEVチャンピオンズリーグ(CL)でも4回戦(グループラウンド)をプール首位で通過して2季ぶりの決勝を狙い8強入りを果たすなど、盤石なシーズンを送っている。

 個人ランキングのブロック部門で、ミラノは首位にアグスティン・ロセル(アルゼンチン)と6位に主将マッテオ・ピアノ(イタリア)のミドルブロッカー(MB)陣がランクインし、チーム総合では2位。ほかにアウトサイドヒッター(OH)マテイ・カジースキがエースで4位タイにつける。ここ数シーズンにトップ10の常連だったOH石川は、負傷離脱による試合数の減少(途中交代1、欠場2、守備で出場1)がある中、得点、アタックとエースの3部門で30位内をキープしている。
  一方、トレンティーノは上位に主力がずらりと並ぶ。イタリア代表のOHアレッサンドロ・ミキエレット(得点3位、アタック決定数4位、エース6位)、2022年に国籍を取得したイタリアで代表入りが囁かれているルクセンブルク出身のオポジット(OP)カミル・リヒリツキ(得点4位、アタック決定数3位)のほか、ブロックでは、主将を務めるベテランMBのセルビア代表マルコ・ポドラシュチャニンを筆頭に3選手がトップ20入り。加えて、レセプション(Aパス)に、代表でも対角を組むダニエレ・ラヴィア(3位)とミキエレット(4位)の2人がトップ5にランクインしており、個々の能力の高さが窺える。

 ミラノは強敵との対戦へ前節と同様、OHが石川とオスニエル・メルガレホ(キューバ)、司令塔にパオロ・ポッロ(イタリア)、MBはロセルとマルコ・ヴィテッロ(イタリア)、OPにフェレ・レゲルス(ベルギー)を先発に起用した。

 なお、試合前には、カジースキの古巣トレンティーノが、他国リーグのトルコ、日本とポーランドやヴェローナ在籍をはさみ、2007-08シーズンから昨季まで通算10シーズンにわたりチームの中核として活躍した同選手の背番号1を永久欠番とすることを発表した。
  第1セット、バックローから放った最初のアタックをブロックに阻止された石川が、続くレフト攻撃でもタッチネットと誤打。頼りの主軸がめずらしく出足からつまずいたミラノは即座にタイムアウトを取り、チームを落ち着かせる。その後、石川はブロック内側を抜く打球とフェイントで点差を詰める。しかし、ミラノはサーブミスの多発や被ブロックなどでリズムを作れず劣勢のまま終盤へ。ラリーを制した石川の一打と相手のアタックミスで2度のマッチポイントを回避するも、ポッロのサーブがラインを割ってセットを先取された。

 第2セットも追いかける展開。3連続得点で1点差に追い上げたところで、メルガレホが誤打の後にポドラシュチャニンのブロックに捕まり再びビハインドを負う。石川は悪球を果敢に打ち切った一打とライトからのクロス弾で巻き返しの口火を切るが、またしてもトレンティーノ主将のブロックにレゲレスのアタックを阻まれる。カジースキの投入や2枚替えを試みたミラノだったが、形勢は覆らずセットを連取されて後がなくなった。

 第3セットは開始からコートインしたカジースキが石川の2段トスをブロックアウトで得点に変え、続くロセルのエースでミラノがこの試合で初めてリードを奪う。相手のエース2本などで逆転を許して迎えた中盤、長いラリーを石川がブロックで制して同点に追いつく。ところが、白熱した攻防のまま投入した終盤にレゲルスが痛恨のアタックミス。交代したOPペータル・ディルリッチ(クロアチア)が1点を返して21-23と粘るも、逃げ切られてストレート負けで試合を終えた。
  石川はチーム最多で全体2位タイの12得点(アタック11、ブロック1)を挙げて奮戦したが、ミラノはアタックとレセプション(A+Bパス)の成功率、ブロックとエースのすべてで相手を下回ったほか、15本を記録したサーブミスも足かせとなった。

 国際バレーボール連盟の配信サービス『Volleyball TV』の解説者で、トレンティーノ専属ジャーナリストのサラ・ラヴァネッリ氏は、試合前に両者が対戦した昨季のコッパイタリア準決勝に言及。石川が規格外のパフォーマンスでミラノを2セット先取へとけん引し、決勝進出へあと一歩に迫った記憶に残るあの一戦だ。そのエースが脚の筋肉痙攣でコートを去ると、チームは失速。残念ながら逆転を許して激闘は幕を閉じた。優勝候補を震え上がらせた背番号14の存在を、「イシカワに苦しめられた」「敗退の危機へ追い込んだ立役者」と警戒していたが、今回はトレンティーノに軍配が上がった。

 ミラノが週末に臨む次戦は、1年前に悔恨を残したそのコッパイタリア準決勝だ。対戦相手は2位ペルージャ。12月に行なわれたリーグ前半戦では、フルセットの末にミラノがアウェーで勝利している。試合は、日本時間28日午前2時30分に開始予定。勝者が、決勝進出を逃した昨季の雪辱を果たすことになる。
※決勝戦は現地時間の翌日(日本時間28日午後23時15分)に開催

構成●THE DIGEST編集部

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