1月27日(日本時間28日)のフィラデルフィア・セブンティシクサーズとデンバー・ナゲッツによる一戦は、昨季MVPのジョエル・エンビードとファイナルMVPのニコラ・ヨキッチによる“MVP対決”が注目を集めていた。

 しかしエンビードは左ヒザの不調を理由に欠場。これでデンバーの試合では4年連続の欠場となり、会場のファンからブーイングが巻き起こる場面も。

 シクサーズはリーグトップの平均36.0点に11.4リバウンド、5.8アシストをマークするエンビードだけでなく、タイリース・マキシー(平均25.7点、3.6リバウンド、6.6アシスト)が足首、トバイアス・ハリス(平均17.7点、6.0リバウンド、3.2アシスト)も体調不良で欠場。3人の離脱で、昨季王者に105−111で敗れて2連敗を喫した。

 もっとも、ナゲッツはペイントエリアの得点で38−60と圧倒されるなど思わぬ苦戦。ヨキッチが26得点、16リバウンド、7アシスト、2スティール、ジャマール・マレーが23得点、7アシスト、マイケル・ポーターJr.が20得点、8リバウンド、アーロン・ゴードンが18得点を記録して勝利したものの、マイケル・マローンHC(ヘッドコーチ)は次のように試合を振り返っていた。

「誰もが『これなら今日は楽勝だろうな』と見ていたと思う。だが、見てのとおり、簡単ではなかった。タフだったし、勝利するのは難しかった」

 主力不在で敗れたシクサーズだったが、ケリー・ウーブレイJr.が25得点、5リバウンド、4アシスト、2ブロック、マーカス・モリスSr.が17得点、パトリック・ベバリーが17得点、2ブロックにシーズンハイの11アシストと奮闘。
  そしてエンビードの代役として先発入りしたポール・リードがフィールドゴール成功率66.7%(14/21)、3ポイント成功率50.0%(2/4)でキャリアハイの30得点に13リバウンド、2スティールと躍動した。

「ポール・リードは本当に良かったね。自信に満ち溢れていたし、バスケット付近ではすべてをこなしてくれた。3ポイントラインからも決めていたし、タフなショットも、ジャンプショットも成功させていた」

 ニック・ナースHCは試合後に206㎝・95㎏のビッグマンを称賛。キャリアのベストパフォーマンスを見せたリードは、8本のアシストをもらったベテランのベバリーの存在が大きかったという。

「彼がいてくれることで、僕のゲームはすごく楽になる。彼にはフローターがあるから、僕らがピック&ロールする時はオートマティックになるんだ。どっちかが点を取ることになる。マキシーとプレーする時もそうだ。あの2人とプレーすることで、僕はものすごくやりやすくなるんだ」

 2021年にGリーグでMVPに輝いた24歳は、制限付きFA(フリーエージェント)となった昨夏にユタ・ジャズのオファーシートにサインしたものの、シクサーズがすぐさまマッチして残留。ここまで43試合で平均5.7点、4.7リバウンド、1.1アシストをマークしている。

 もし若手中心のジャズへ移籍していれば、シクサーズより多くの出番を手にしていたかもしれない。だがナース新HCの下、マキシー、ベバリーというビッグマンを生かすのが上手いガード陣とともにプレーすること、スーパースターのエンビードと練習でマッチアップして学ぶ機会があることは、リードの成長をさらに促すこととなるはずだ。

文●秋山裕之(フリーライター)

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