現地時間1月27日(日本時間28日、日付は以下同)、マイアミ・ヒートは敵地マディソンスクエア・ガーデンでニューヨーク・ニックスに109−125で敗れ、今季ワーストの6連敗を喫した。

 28日を終えた時点でヒートは24勝22敗(勝率52.2%)でイースタン・カンファレンス7位。プレーオフへストレートインできるイースト6位にいる、インディアナ・ペイサーズ(27勝20敗/勝率57.4%)とのゲーム差は2.5に広がった。

 このニックス戦ではジミー・バトラーが28得点、8リバウンド、4アシスト、3スティール、ダンカン・ロビンソンが19得点、タイラー・ヒーローが18得点、バム・アデバヨが12得点、13リバウンドをマーク。新加入のテリー・ロジアーは10得点、5リバウンド、7アシストを記録した。

 23日のトレードで、ヒートはカイル・ラウリーと2027年のドラフト1巡目指名権を送り、シャーロット・ホーネッツからロジアーを獲得。185cm・86kgのコンボガードは、ホーネッツでは30試合で平均23.2点、6.6アシストをマークしていたが、ヒート加入後の3試合では平均8.7点、5.0アシストにフィールドゴール成功率30.3%、3ポイント成功率18.2%と大きく数字を落としている。
  ニックス戦後、エリック・スポールストラHC(ヘッドコーチ)は地元メディア『South Florida Sun Sentinel』に、新加入のロジアーについて次のように話していた。

「彼ならなんとかするさ。馴染もうと努力していた。それは見ていてわかる。これはみんなが言っていることなんだが、我々はテリーには本来のテリーであってほしい。そのうち自身の能力を開放し、このチームが必要とする爆発力をもたらしてくれるさ。これはヘッドコーチだけでなく、選手たちも話していることなんだ。彼がひとたび快適になりさえすれば良くなっていくし、それこそオフェンス面でこのチームが必要としていたものなんだ」

 ロジアー加入後の3試合、ヒートはオフェンシブ・レーティング(109.0)、ディフェンシブ・レーティング(129.1)でいずれもリーグ28位、ネット・レーティングではリーグワーストの−20.1に落ち込んでいる。
  といっても、チームが照準を合わせているのはプレーオフであり、それまでの期間に彼をチームへ馴染ませ、バトラー、ヒーロー、アデバヨとともにオフェンス面の新たな起爆剤になることが期待されている。

 “スケアリー・テリー”の異名で知られるロジアーは、ボストン・セルティックス時代の2018年プレーオフで平均16.5点、5.3リバウンド、5.7アシスト、1.3スティールをマークしており、ホーネッツ移籍後も何度も勝負強さを発揮してきた。

 ロジアーを対戦相手として何度も見てきたからこそ、バトラーはこう話す。

「俺たちは本来の彼を必要としている。彼本来の姿であってほしい。それがここへやって来た理由なんだ。彼が(このチームで)もっと快適になれば、アグレッシブに、もっとアタックすることを認識するさ」
  3試合というスモールサンプルながら、ロジアーはすでにキレのあるドリブルやペイントアタックなど持ち味を発揮しており、チームメイトとの連携を高めていけば、相手にとって脅威となるだろう。

「彼の持つ得点力やリーダーシップ、ボストンで経験したプレーオフ経験はポジティブな要素だ。とにかく彼はとんでもない選手なのさ。それに彼は笑っているし、ハッピーなんだ。俺はそのことがチーム全体へ浸透していくと思うよ」(バトラー)

 4度目のリーグ制覇を果たすため、ハッスルプレーやリーダーシップが売りのラウリーを手放す決断を下したヒート。代わりに獲得したロジアーが、新天地で爆発的な得点力を発揮する日が待ち遠しい限りだ。

文●秋山裕之(フリーライター)

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