男子テニス期待の新星として注目を浴びている世界ランク7位のホルガー・ルネ(デンマーク)が、昨年12月下旬にコーチ契約を結んだ名将セベリン・リュティ氏(スイス/48歳)との師弟関係をわずか1カ月半で解消したことが明らかになった。『UBITENNIS』など複数の海外メディアが報じている。

 現在20歳のルネは苦戦が続いていた23年シーズンの終盤に元世界王者のボリス・ベッカー氏(ドイツ/56歳)をチームに迎え入れると、年末には“テニス界の英雄”ことロジャー・フェデラー(スイス/元1位/42歳)を07年から約15年にわたって指導したリュティ氏も招聘。最強の布陣で迎えた新シーズン初戦の「ブリスベン国際」(ATP250)では決勝に進出するなど、徐々に復調の兆しを見せつつあった。

 しかし先の「全豪オープン」(四大大会)では2回戦で同年代のアルトゥール・カゾー(フランス/現83位/21歳)に敗退。具体的にいつ契約解消の合意がなされたのかは不明だが、全豪期間中はリュティ氏がコーチボックスから戦況を見守る姿が確認されていたことを踏まえれば、両者は大会終了直後に別々の道を歩む決断を下したと見られる。
 『UBITENNIS』によると、リュティ氏がチームを離れてからは、ルネをジュニア時代から知る元世界41位のケネス・カールセン氏(デンマーク/50歳)がコーチに就任したという。先日ルネの母親でマネージャーのアネケ・ルネ氏はデンマークのテレビ局『TV2』の取材で、リュティ氏との関係解消ならびにカールセン氏とのタッグ結成に至った経緯をこう説明した。

「セベリンを招聘したタイミングがあまり良くなかった。ホルガーには常に一緒にいるコーチ(カールセン氏)とスーパーコーチ(ベッカー氏)が必要だと思う。ホルガーが欲する継続性をセベリンがカバーできるのは、よくて数週間ほどだと感じたわ」

「ケネスとの計画されたタッグを発展させることの方が絶対に正しいと思う。息子はジュニア時代に彼と一緒にトレーニングを積んでいた時期があった。ケネスはホルガーのプレーや人間性をよく知っている人なのよ」

 なおスイスの日刊紙『Basellandschaftliche Zeitung』は先日一連の報道についてリュティ氏にコメントを求めたものの、同氏は回答を拒否したという。今週は男子テニスツアー「南フランス・オープン・モンペリエ」(1月29日〜2月4日/フランス・モンペリエ/インドアハードコート/ATP250)に第1シードで参戦しているルネ。今回の思い切った決断が少しでも彼を良い方向に導いてくれると期待したい。

文●中村光佑

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