“T-マック”ことトレイシー・マッグレディ(元オーランド・マジックほか)と言えば、2000年代のNBAでコビー・ブライアント(元ロサンゼルス・レイカーズ)やアレン・アイバーソン(元フィラデルフィア・76ersほか)と得点王の座を争った生粋のスコアラーとして知られる。そんな殿堂入りレジェンドは、現代でプレーするとしたらレイカーズが自分にフィットすると考えているようだ。

 1997年のドラフト全体9位でNBA入りしたマッグレディは、トロント・ラプターズでの3シーズンはヴィンス・カーターの陰に隠れていたが、2000年8月に移籍したマジックで覚醒。2000−01シーズンに平均26.8点をマークしてMIPを受賞すると、02−03シーズンには平均32.1点、03−04シーズンは28.0点で2年連続の得点王に輝いた。

 2004年のヒューストン・ロケッツ移籍後は腰のケガに苦しみ、ニューヨーク・ニックス、デトロイト・ピストンズ、アトランタ・ホークスと渡り歩いたのち、中国リーグとサンアントニオ・スパーズとのプレーオフ契約を経て、2013年夏に事実上の現役引退を発表した。

 アイバーソンやコビーといった同世代のライバルとしのぎを削り、2017年には殿堂入りも果たしているT-マック。自身のインスタグラムで、「今のNBAでどのチームが全盛期の自分にフィットするか」との質問に対し、レブロン・ジェームズとアンソニー・デイビスを擁する名門レイカーズの名前を挙げた。

「俺をバケットゲッター(スコアラー)としてレイカーズに入れてくれ。それが彼らに欠けているすべてだ」
  レイカーズは現在、27勝25敗でウエスタン・カンファレンス9位。個人で見るとレブロンが平均24.9点、7.3リバウンド、7.6アシスト、デイビスが平均24.7点、12.3リバウンド、3.9アシスト、2.40ブロック、ディアンジェロ・ラッセルが平均17.3点、6.2アシスト、オースティン・リーブスが平均15.5点、5.3アシスト、八村塁もチーム5位の平均11.3点とまずまずの成績を残している。

 ただ、チーム全体の平均得点はリーグ14位(116.2点)止まりで、平均シュート試投数はワースト5位(87.5本)、平均3ポイント成功数はワースト3位(11.3本)と課題は顕著。ジャレッド・ヴァンダービルト(右足中足部の捻挫)とキャム・レディッシュ(右足首捻挫)のウイング2人がケガで離脱するなど、39歳のレブロンへの負担が大きいのが現状だ。

 マッグレディは、レブロンをスコアラーの役割から解放したいと考えているようだ。

「ブロン(レブロン)をポイントガードのポジションに移したい。彼はバスケットボール界最高のIQの持ち主だ。ファシリテーター(進行、ガイド役)が君の仕事だ。俺は点を取る。

 AD(デイビス)は今年、自分の仕事をしている。健康で、調子が良く、安定している。リラックスして自分のできることをやればいい。リーブスは少し落ち着け。俺が点を取るから、君はプレーメーカー、ファシリテーターになれ。俺はスコアリングのことはよくわかっている。でも、レイカーズで得点するのかって? レブロンがチームメイトにいるのに? だから、俺が(スコアリングを)やるんだ」

 あくまでレイカーズでプレーする話は“仮想”だが、かつてジェリー・ウエスト元GM(ゼネラルマネージャー)はコビーとT-マックのコンビ結成を目論んだとも言われるだけに、マッグレディの意見にはファンも興味津々の様子だった。

構成●ダンクシュート編集部

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