NBAは2月8日(日本時間9日)にトレード・デッドラインを迎え、例年同様に多くのチームがトレードを断行。

 昨年のケビン・デュラントやカイリー・アービングのようなビッグネームの移籍はなかったが、ウエスタン・カンファレンス2位(35勝16敗/勝率68.6%)のオクラホマシティ・サンダーはシャーロット・ホーネッツから万能戦士のゴードン・ヘイワード、同1位(36勝16敗/勝率69.2%)のミネソタ・ティンバーウルブズは前日にデトロイト・ピストンズから司令塔のモンテ・モリスを獲得した。

 一方で、ゴールデンステイト・ウォリアーズはコリー・ジョセフをインディアナ・ペイサーズへ放出してドラフト2巡目指名権を手に入れたが、ローテーションメンバーは放出することなく、現有戦力で今季を戦い抜くことを決断した。

 8日にペイサーズを131−109で下して3連勝を飾ったチームは、ウエスト11位の24勝25敗(勝率49.0%)とし、プレーイン・トーナメント最終枠にいる10位(26勝26敗/勝率50.0%)のユタ・ジャズとのゲーム差を0.5へ縮めた。

 今季のウォリアーズは開幕から5勝1敗と好スタートを切るも、ドレイモンド・グリーンの2度にわたる出場停止、クレイ・トンプソンとアンドリュー・ウィギンズの極度のスランプ、クリス・ポールやゲイリー・ペイトン二世のケガなどでウエスト下位に低迷し、一時は“ステフィン・カリー以外は全員トレード候補”とメディアが報じることもあった。
  だが1月30日のフィラデルフィア・セブンティシクサーズ戦から直近6戦で5勝1敗とチームは好転。この期間のオフェンシブ・レーティングはリーグ5位(120.5)、ディフェンシブ・レーティングも4位(107.5)と高水準で、ネット・レーティングはクリーブランド・キャバリアーズ(+14.4)に次ぐ2位の+13.0を記録している。

 8日にZoom会見に応じたマイク・ダンリービーJr.ゼネラルマネージャー(GM)は「私たちはこのチームが良くなっていると感じている。そしてどんなことであろうと過剰反応したくなかった」とトレード期限を振り返り、スティーブ・カーHC(ヘッドコーチ)はペイサーズ戦前の会見でこのように語っていた。

「我々のディフェンスは復活を遂げた。粘り強くなり、よりアスレティックになっているのがわかるはずだ。今は多くの選手たちがハイレベルでプレーできていて、その点もカギになっている。それに複数の選手たちがステップアップしていて、同時にリズムを掴むことができている。そうなると、勝つチャンスも出てくるんだ」 現地の報道によるとウォリアーズはシカゴ・ブルズのアレックス・カルーソの獲得を狙っていたが、ブルズが交換要員にジョナサン・クミンガを求めたことで交渉は破談となったという。

 21歳のクミンガは、1月中旬から8戦連続で20得点以上をマークするなど今季は平均15.5点、4.6リバウンド、1.8アシストにフィールドゴール成功率53.6%を記録。キャリア3年目にして自己最高のシーズンを送っていることもあり、ウォリアーズが放出を拒んだのも頷ける。
 「我々はここまでチャンピオンシップを狙える戦績を残していない。だからチャレンジであり、(シーズン後半戦は)プレーインスポットへ入るべく追い込んでいかなければならない。最も重要なのは、我々にはチャンピオンシップを勝ち獲った経験があるということ。そしてこのチームにはそれを経験した選手たちがいる」とダンリービーJr.GM。

 現在ウォリアーズのロスターには4度のリーグ制覇を誇るカリー、トンプソン、グリーンの3人に加え、ケボン・ルーニー、ウィギンズ、ペイトン二世、クミンガ、モーゼス・ムーディーと2022年の優勝メンバーも残っている。

 世界最高峰のリーグでプレーオフを戦い抜き、チャンピオンになった経験は何事にも代えがたい。ウォリアーズのフロントと指揮官は選手たちを信じ、今季に懸けたと言っていいだろう。

文●秋山裕之(フリーライター)

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