2024年F1世界選手権の開幕を目前に控え、2月21日、全10チームが集ってのプレシーズンテストがバーレーン・インターナショナルサーキットでスタートした。

 3日間にわたって行なわれる直前テストは、チームスタッフやドライバー、そして見る者にとっても、シーズン前に新型マシンの特性やポテンシャルを知るための唯一の機会であり、多くの注目点が存在する。

 オランダのF1専門メディア『RN365』は、「プレシーズンテストで注目すべき3つの重要なストーリーライン」と題した記事で、開幕戦の舞台で実施される各日午前4時間(現地時間10時〜)、午後4時間(15時〜)の走行において、確認すべきポイントを選定している。
  ひとつ目に挙げられたのは、「レッドブルはまだ先を行っているのか?」。昨季、22戦中21勝と歴史的な強さを発揮してグランプリを席巻してコンストラクターズチャンピオンシップを連覇したオーストリア籍のチームと、全く隙を見せずに勝利に関する多くの記録を樹立したドライバーチャンピオンシップ3連覇達成の絶対王者マックス・フェルスタッペンは、今季も優勝候補の筆頭である。

 ただ、同メディアは「レッドブルは、新型マシン『RB20』で急進的な改革を遂げた。これがアドリアン・ニューウェイの新たな傑作となるか、それとも争いを平準化し、メルセデス、フェラーリ、マクラーレン、またはアストンマーティンにチャンスを与える失敗に終わるかどうか、これからが楽しみだ」と綴っている。

 セルジオ・ペレスはシミュレーションでの印象として、「低速コーナーでのフィーリングが、2023年型(RB19)と比べて改善されている」と語ったということで、「これはメキシコ人にとっては良いことであり、昨季は大きく引き離されたフェルスタッペンに近づくことを助けるはずである」と、レッドブルのチーム内対決に対しても興味を示した。

 2つ目は「メルセデスとフェラーリはついに“正解”を見つけたのか?」ということで、グラウンドエフェクト・コンセプトで成功を収めて先行するレッドブルに、出遅れたライバル2チームがどこまで迫れるかに焦点を当てている。

 とりわけ、過去2年間で固執した「ゼロポッド」が完全な失敗に終わったメルセデスの方針転換について、同メディアは「新型車『W15』は『見た目が正しい』。見た目が正しい場合、通常は速いものである。実際、『W13』『W14』は見栄えが良くなかった。また、ゼロポッド廃止によってコクピットの位置が以前に戻ったことも、ルイス・ハミルトンの不満のひとつを解消した」と、現時点ではポジティブに見ており、それが速さに繋がるかに関心を寄せる。
  そして、最後は「RBはどれだけ速いのか?」。アルファタウリから名称を変えたビザ・キャッシュアップ・RBだが、同メディアは「マクラーレンとアストンマーティンは2023年のフォームを維持し、ビッグ3に続く存在としてその地位を確立したいと考えているが、彼らは昨季から大幅な変化を遂げたRBに背後に迫られることを避けたいと考えている」と綴り、この新生イタリア籍チームのポテンシャルに注目している。
  マクラーレンのザク・ブラウンCEOがレッドブル系列の2チーム体制を糾弾しているが、「レギュレーションでは、チームがサスペンション、ギアボックス、パワーステアリングなど、他チームからの譲渡可能なパーツを購入することを禁止していないが、RBは今回、これを最大限に活用している」(同メディア)。

「それにしても、ダニエル・リカルドと角田裕毅がドライブする新車は、どれほど速いのだろうか? もし、彼らが中団に留まり続けるのなら、マクラーレンはそれを受け入れることができるかもしれないが、『VCARB01』がタイムシートのトップ勢にも脅威を与えるようであれば、論争は激化し、より多くの批判が寄せられることが予想される」

構成●THE DIGEST編集部

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