現地時間4月11日、バレーボールのイタリアリーグ/スーペルレーガで2023-24シーズン・プレーオフ準決勝の第4戦が行なわれた。男子日本代表の石川祐希が所属する6位アリアンツ・ミラノは、2位シル スーサ ヴィム・ペルージャとホームで対戦し、セットカウント1-3(25-18、24-26、20-25、18-25)で敗戦。成績が1勝3敗となり決勝進出はかなわず、3位決定戦へ進むことになった。

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 ミラノは黒星発進の後、ホームでの大逆転勝利で1勝1敗と並んだが、アウェーで行なわれた4日前の第3戦に敗れてペルージャが決勝進出へ王手をかけていた。念願の舞台へ望みをつなぐには、この一戦に勝利して最終決戦へ持ち込むことが唯一の手段だった。

 両チームの先発メンバーはこれまでの3試合と同じ顔ぶれ。ペルージャは、セッターのイタリア代表主将シモーネ・ジャンネッリ、アウトサイドヒッター(OH)ポーランド代表カミル・セメニュクとクライナ代表オレフ・プロツニスキー、第4戦で試合最多24得点を挙げてMVP(マンオブザマッチ)を獲得したオポジット(OP)チュニジア代表ワシム・ベンタラ、ミドルブロッカー(MB)ブラジル代表フラビオ・グアルベルトとイタリア代表ロベルト・ルッソを起用した。

 ミラノは、エース石川とその対角にプレーオフ通算エース数で首位タイ(ペルージャPOベンタラが同数)につけるブルガリア代表のベテランOHマテイ・カジースキ、初シーズンのイタリアリーグで急成長中のベルギー代表OPフェレ・レゲルス、MBに攻撃とブロックの安定感が光るアルゼンチン代表アグスティン・ロセルとマルコ・ヴィテッリ(イタリア)、サーブに期待が持てる22歳の司令塔イタリア代表パオロ・ポッロで布陣を組み、大事な一戦へ挑んだ。
  当日は、ミラノ市内の公共交通機関の半日ストライキが実施され、車で5分のサンシーロスタジアムでは、サッカー欧州大会/ヨーロッパリーグ準々決勝のミラン対ローマが同時刻に開催。さらに平日であったにもかかわらず、本拠地『アリアンツ・クラウド』には、5405人もの観客が来場した。

 前日、クラブ公式HP上で石川は、「勝利へは、サーブが非常に重みのある要素になる。ペルージャにプレッシャーを与えることでミラノのペースへ持ち込めるからだ。相手も同様だが、特に僕らにとってサーブはより重要。楽なレセプションは、ペルージャに高い決定力の攻撃を許すことになる。ファーストタッチで困難を強いて常に(セッターの)ジャンネッリをアタックラインの外でプレーさせ、ネットから離れたセットになれば相手のアタックを平凡なレベルにすることができる」とコメント。その思惑通りの展開で試合をスタートさせた。

 第1セット、ポッロのエース2本で早々にリズムを掴んだミラノは、ロセルのサーブで石川の2段トスからカジースキが得点を決めるなどして5点のリード。石川は、コート左右から追加点の直後に自らのサーブで4連続ブレークを引き出し、ペルージャを圧倒する。終盤、プロツニスキーにエース2本を許したが、再び石川のサーブで相手レセプションを崩したところを、途中出場したキューバ代表主将OHオスニエル・メルガレホのブロックでセットポイント。7点の大差でセットを先取した。
  第2セットは一進一退の前半に抜け出しかけた相手の背中を石川がエースで捉えて後半へ。その石川の好守とライト攻撃で19-17とリードを奪い、ペルージャにタイムアウトを強いる。以降、1点のリードを維持して迎えた終盤、相手のエース2本に続きアタックミスが出て後退するも、カジースキのブロックアウトとエースで応戦してセットポイントを奪う。ところが、プロツニスキーにこの試合で3本目のエースを決められて形勢が一転。アタック決定率75%をマークしていたOPベンタラの強打でロングラリーを制したペルージャに、逆転でこのセットを奪われた。

 不覚にも連取目前で取りこぼしたこのセットが勝敗の行方を左右することになる。

 第3セットの中盤まで接戦を演じたミラノだったが、ここでもプロツニスキーのサーブで不安定となったレセプションが誤打を招くなど4ブレークに見舞われて失速。石川はレフトからのインナースパイクでサイドアウトを奪い、守備でも奮闘するがギアを上げたペルージャが反撃を許さず。点差が縮まらないなか、OPベンタラの強烈な打球を石川がブロックで阻止し、セットポイントを回避して粘るも、2セット目を献上して後がなくなった。

 第4セット開始から間もなく、石川は相手OPの攻撃をブロックで再びシャットアウト。背番号14はその後も、バックローとライトからの鮮やかなアタックで1点のリードを堅守する。だが、フルセットへ持ち込もうとしたミラノの前にまたしても鬼門。13-14で迎えたMBフラビオのサーブでレセプションが足かせとなり、OHセメニュクに4連続得点を決められてあっという間に5点のビハインドを負ってしまう。タイムアウトと選手交代を試みるが負の流れを断ち切れず、さらに2失点で合計6連続ブレーク。以降、反撃の機会を見つけられないまま力尽きたミラノは、昨季に逃した決勝進出に今回も届かず。3位の座と欧州大会最上位のチャンピオンズリーグ(CL)への来季出場権をかけ、翌週から始まる3位決定戦へ進むこととなった。

 3戦目から確かな復調を見せた石川は15得点(アタック12、エース1、ブロック2)を記録。敗れたものの、守備を含め識者を唸らせるマルチな活躍で終始チームを支え続けた。
  同国公営放送『RaiSport』の解説者で元イタリア代表のファビオ・ヴッロ氏は、石川が第1セットで見せたレフト攻撃に、「規格外な選手、1打目で完璧な2枚ブロックを使いこなして味方の守備を可能にし、2打目で崩れたブロックの間を的確に突いて得点を奪った」と高いスキルに感服。相手を翻弄したフェイントに、名物実況のマウリツィオ・コラントーニ氏が、「素晴らしすぎて、言葉が出ない」「極めて優秀」とコメントし、伊代表でセッターを務めたヴッロ氏は、「数いるOH勢の中で最も優れた選手の一人。強打、フェイント、ブロック前での対応や諸々、何もかもをこなしてしまう」「判断がどの選手よりもずば抜けて早い。イシカワのレベルは桁違い。とにかく並外れた選手」と絶賛を繰り返した。

 準決勝のもう1試合は、高橋藍が所属する5位モンツァが首位トレンティーノを下して2勝2敗とし、最終第5戦で決勝への切符を争うことに。敗れたチームが3位決定戦でミラノと対戦する。

 その3位決定戦(5試合制)は日本時間4月18日午前3時30分に初戦がスタート(予定)。勝者は欧州トップ大会のチャンピオンズリーグ(CL)、敗者はそれに続くレベルのCEVカップへ来季出場する。

 ミラノは昨季、ピアチェンツァに敗れて4位。クラブ史の最高成績を塗り変える3位とCL初出場を狙い、今シーズン最後の戦いに臨む。

構成●THE DIGEST編集部

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