世界ランク1位のシナーが全米オープンテニス優勝!イタリア人男子選手の同タイトル奪取はこれが初めて<SMASH>
今年1月の全豪オープンで悲願のグランドスラム(四大大会)初優勝を飾り、6月にキャリア初となる世界1位の座に就いた23歳のシナー。今大会も圧巻のパフォーマンスで初戦から順調に勝ち上がり、準々決勝では21年全米王者のダニール・メドベージェフ(ロシア/同5位)、準決勝では親友のジャック・ドレイパー(イギリス/同25位)に勝利して決勝へと駒を進めた。
決勝では自身初の四大大会決勝進出を果たし、全米終了後に更新される世界ランキングでトップ10復帰を確定させた地元勢のフリッツと対戦。シナーは開始直後の第1ゲームから持ち前の攻撃力を発揮し、相手のミスにも乗じていきなりブレークポイントを握る。1本は凌がれるも、最後はフリッツの強烈なサービスに食らいつき、グラウンドスマッシュのミスを誘ってブレークを奪取。直後の第2ゲームはラブゲームでキープして幸先の良いスタートを切った。
しかし第4ゲームでは自身のミスとリターンエースで先行されると、粘りを見せるもドライブボレーの痛いミスでブレークバックを献上。続く第5ゲームでは深いリターンで相手のミスを誘発してブレークのチャンスをつかむがここはフリッツの粘りのプレーに阻まれる。それでも第6ゲームをしっかりとキープすると、第7ゲームではシナーが前後の揺さぶりも交えた攻撃を見せて再びブレークアップ。冷静なプレーで流れを引き寄せ、第9ゲームでもフリッツのサービスを破って41分で第1セットを先取する。
第2セットは両者一歩も譲らないキープ合戦に。だが迎えた第10ゲームではシナーがスライスで相手のミスを誘って先行すると、以降のポイントでもフリッツの深いショットにしっかりと対応し、ブレーク及びセットポイントを獲得。これを鮮やかなバックハンドのダウンザラインでものにし早くも優勝に王手を懸ける。
第3セットは第1ゲームで0−40と3本のブレークポイントを握られるも全く動じずに凌ぎ切ったシナー。キープが続いた中で迎えた第6ゲームでは相手のミスから2本のブレークチャンスをつかむが、ここはいずれも取りこぼしてしまう。するとここから流れが一変。第7ゲームでは母国ファンの大声援を浴びながら徐々にギアを上げていくフリッツにストローク戦で押され、ダブルフォールトでサービスダウンを喫してリードを許す。
それでもフリッツのサービング・フォー・ザ・セットとなった第10ゲーム、ブレークを許してからも淡々とプレーを続けてきたシナーがラリー戦をことごとく制し、起死回生のブレークバックに成功。直後の第11ゲームをきっちりとキープしたシナーは最終第12ゲームで見事なディフェンスを見せ、一気にマッチポイントまで到達。最後はフリッツのフォアがネットに掛かり、2時間16分で試合を締めくくった。
イタリア人男子選手の全米制覇は今大会が初。また同じシーズンにいずれもハードコートである全豪と全米を制すのはマッツ・ビランデル(スウェーデン/引退)、ロジャー・フェデラー(スイス/引退)、ノバク・ジョコビッチ(セルビア/同2位)に次いで史上4人目の快挙だ。表彰式でシナーは現在体調不良だという叔母への思いを寄せつつ、次のように喜びを語った。
「僕にとってこのタイトルはとても大きな意味があります。最近は楽ではありませんでしたが、その中で毎日僕をサポートしてくれるチームや身近な人々がいます。僕はテニスが大好きで、このような(重要な)ステージのためにたくさん練習していますが、コートの外では自分の人生があります。体調があまり良くない叔母にこのタイトルを捧げたいと思います。彼女とポジティブな瞬間を共有できて本当にうれしいです」
一方、怒涛の快進撃で決勝にたどり着いたものの2003年のアンディ・ロディック(元1位)以来21年ぶりのアメリカ勢による全米優勝にあと一歩届かなかったフリッツは「素晴らしい2週間でした」と今大会を総括。そして「ヤニック(シナー)は素晴らしかったです。彼のチームも素晴らしいと思います。僕には強すぎました」と素直に勝者を称えた。
文●中村光佑
【画像】全米オープン2024で熱戦を繰り広げたシナーほか、男子トップ選手の厳選写真!
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