コンビニ大手のファミリーマートがコインランドリー事業に参入します。共働き世帯の増加でコインランドリー市場は拡大していますが、一方で過当競争も懸念されています。コンビニはなぜコインランドリー事業に進出するのでしょうか。

 ファミリーマートは11月24日、家電メーカーであるアクアと提携し、コインランドリー事業に進出すると発表しました。実証実験を行うため2018年春をメドに1号店を関東地域に出店します。

 アクアは中国の家電メーカーであるハイアール・グループの企業ですが、もともとは日本に存在した旧三洋電機の家電事業がベースになっています。三洋時代から手がけていた洗濯機や冷蔵庫など大型家電製品を展開しているほか、最近では業務用の洗濯機の分野にも力を入れています。

 アクアのコインランドリー向け業務用洗濯機にはクラウド技術が盛り込まれており、利用者が空き状況を確認したり、店舗運営者が遠隔で機器を管理することが可能となっています。

 ファミリーマートでは、コンビニとコインランドリーを融合させた新しい店舗デザインを検討しています。コンビニに行く際に洗濯物も持ち込み、洗濯が終わるのを待っている間に、店内で買い物をしたり、イートインスペースで食事を済ませるといった利用が想定されています。

 もっともコインランドリー単体での収益はそれほど大きいわけではありません。コインランドリー事業そのものは、近年、共働き世帯が増えたことなどによって需要が拡大していますが、一定以上の場所と資金があれば、誰でも参入することが可能なビジネスです。

 最近ではコインランドリー事業をフランチャイズ形式で行う事業者も増えており、競争も激しくなっています。一時は個人投資家の間で高収益な投資対象として話題になったこともありましたが、今後はそこまでの利回りは見込めないとの見方が多くなっています。

 このところコンビニ各社は、単純に商品を売るだけではなく、生活全般を支援するビジネス・モデルを模索しています。最大手のセブン−イレブンは、最近の消費者のライフスタイルの変化を見据え、店舗レイアウトの変更に踏み切りました。冷凍食品や総菜を強化し、スーパーのような機能を持たせることが目的です。

 ファミリーマートのコインランドリー参入もこれと同じ考え方に基づいています。生活に関連したサービスを総合的に提供することによって顧客を囲い込み、最終的な売上高を拡大させることが狙いと考えられます。

(The Capital Tribune Japan)