東京都の小池百合子知事は28日に開会した都議会臨時会で、築地市場の豊洲市場への移転に関し、「追加対策工事は現時点で6月上旬に完了と見込んでいる。具体的な移転時期はそれ以降」と述べ、豊洲移転は早くても工事終了後の来年6月上旬以降になるとの見通しを示した。

都議会臨時会が開会

 豊洲の追加工事に伴う環境アセスメントについては「本日午前中の環境影響評価審議会で、再度の環境影響評価手続きは不要である旨の報告がなされた」と述べた。都は今後、市場関係者には、補正予算や追加対策工事の詳細も含めて説明し、早急に移転時期の調整を進める。

 築地再開発は「5年以内に着工したい」との意向を表明。豊洲に建設予定の商業・観光施設「千客万来」の運営会社である万葉倶楽部(神奈川県小田原市)が「豊洲に築地場外市場のようなにぎわいを作り出すという前提をくつがえす」などと築地再開発に不満を示し、撤退も視野に入れているが、同社にも都の取り組みを説明して理解を求める方針だ。

 今回の臨時会は豊洲市場の土壌汚染対策追加工事費を含む補正予算案を審議。補正予算案は総額約72億円(債務負担行為を含む)で、豊洲市場の土壌汚染対策追加工事費に約30億円、引っ越し作業の再準備を含め豊洲市場開場に向けた移転準備に必要な経費25億円、カーブミラーの大型化など豊洲市場の使い勝手向上のための経費1000万円、築地の再開発に向けた検討に必要な経費2000万円を計上する。

 都議会によると、補正予算案審議のために臨時会が召集されるのは1978年以来、39年ぶり。30日に本会議での質疑、31日から経済・港湾委員会での審議を経て、9月5日の本会議で議決される見通しだという。

(取材・文:具志堅浩二)