阪神の2軍で無期限調整中の藤浪晋太郎(23)の復活ロードをフロントが管理、現場と一体となった“オール阪神”の体制でバックアップしていることが24日、明らかになった。

 阪神では、数年前から2軍の故障持ちの選手や、基礎体力のない選手、新人選手らに関しては、その練習量、試合出場数、ピッチャーならば、登板イニング数、球数、登板間隔まで、起用法に細かな制限をフロントが設けて、長期育成計画を練っていた。チーム内で“フロント預かり”と呼ばれている指定選手制度で、将来の逸材を潰すことなく、2年後、3年後の成長につなげようという狙いがある。定期的に、フロントと現場が意見交換を行い、それらの制限を見直しながら一体となって育成しようというシステムだ。

 実は、今回、2軍で調整中の藤浪を、その“フロント預かり選手”に指定。フロントと現場が密にコミュニケーションをとりながら復活プランを練ることがスタートしているのである。

 さっそくフロントは、動作解析のチームを投入。まずは藤浪のフォームのメカニズムチェックから手をつけた。掛布2軍監督は、ファームのローテから藤浪を外して、異例の本人申告制で登板機会を作ることにしたが、これらの方向性も現場の独断ではなく、フロントと協議の上で進めているという。
 
 背景にはルーキーイヤーから10勝6敗、11勝8敗、14勝7敗と3年連続で2桁勝利をマーク(レジェンドの山本昌氏が、《簡単にはできない、とんでもない実績と才能》と絶賛していた)、今春の侍ジャパンに選ばれるほどの能力を持つ藤浪を生え抜きのエースとしてチームの中心に据えたいという球団の強い意向がある。

 藤浪は、5月26日の横浜DeNA戦で6回途中まで投げ6安打4四死球の3失点で3敗目を喫し、プロ5年目で初めて2軍に落とされた。ここまで7試合に登板、40回2/3を投げ、四死球は36。制球に苦しんだ。ファームでは、6月3日の中日戦から5試合に先発登板したが、制球難は解消できず、7月2日のナゴヤ球場での中日戦では、5回に石垣の頭にぶつけて2軍では珍しい危険球退場となった。

 掛布2軍監督は、本人と話し合った上で、しばらくマウンドに立たせずに、ミニキャンプでフォームを含めた問題点を洗い、メンタルを立て直すという方針を固めた。そして、ここからフロントの管理がスタートした。今回、鳴尾浜で福原投手コーチが付き添う中で投げ込みを行った藤浪が、自ら「投げたい」と申告してきたため、先発ではなく、まずは負担の少ない中継ぎ登板から再出発することになった。

 阪神の2軍は、今日25日から由宇でのウエスタン・リーグの広島3連戦を戦うが、初戦から藤浪は、ブルペンでスタンバイ。早ければ、今日にも23日ぶりにマウンドを踏むことになる。

 では、フロントの管理、中継ぎからの再出発に藤浪を復活させる可能性はあるのだろうか。

 阪神OBで評論家の池田親興さんは、こんな意見を口にした。