元WBA世界Sフェザー級王者の内山高志(37、ワタナベ)が、現役引退の意向を固めていることが26日、明らかになった。内山は、23日に行われたワタナベジムの後輩、田口良一、京口絋人のダブル世界戦の解説を務め、番組の中で自らの進退を聞かれ「自分の考えはほぼほぼ決まっている」と明言。その後、記者に囲まれ「もう考えは固まっているので今週中に会見します。今日は後輩2人の話だけにして下さい」と語っていた。近日中に記者会見が行われる。
 
 内山は、昨年4月の暫定王者、ジェスレル・コラレス(パナマ)との防衛戦で2回に衝撃KOで敗れ、WBA世界Sフェザー級タイトルの連続防衛記録が「11」で途絶えた。「リベンジをしたい」と再起を決意、大晦日にダイレクトリマッチでコラレスに挑んだが、ダウンを奪いながらも、1−2の判定で敗れて王座復帰はならなかった。試合後、「勝つことしか考えていなかったので、今は何も考えられない」と答え、「余力を残したのが辛い。不完全燃焼とは違うが、もっと出し切れんたじゃないかという思いがある。ただ前回よりは気持ちはサッパリとしている。実力を出し切って、この結果だからしょうがない」と、現役への未練と、引退の狭間で揺れる心中も明らかにしていた。

 その後、内山は、自らの進退について時間をかけて熟考。現役続行も視野に入れ、定期的にジムでの練習を続けて、合宿に参加するなどしていた。37歳の体力面への不安はなかったが、再び世界戦リングに立つためのモチベーションを維持することが難しくなった様子だ。以前、内山は、「練習で、自分をとことん追い込むことができないのならば、リングに立つ資格はない」という持論を語っていた。

 再び世界戦のリングに立つには、ノンタイトルの再起戦を挟まねばならず、先日、激闘の末、タイトルを防衛したコラレスも、ゴールデンプロモーションと契約を結び、今後は米国のリングを主戦場にする方向で、内山には、先の世界再挑戦のビジョンを描きにくい状況もあった。ボクサーにとって最も重要な「戦う理由」の問題で、グローブを吊るす方向へと傾いたようだ。