レンジャーズのダルビッシュ有vsマーリンズのイチローの3年ぶりになる対決が26日(日本時間27日)テキサスのアーリントンで実現した。だが結果は、ダルビッシュの、まさかの10失点。しかも、すべて自責。もちろんキャリアワーストである

 いきなり躓いた。

 初回、初球の甘い真っ直ぐをディ・ゴードンにライトスタンドへ運ばれ、1死後、クリスチャン・イエリッチにもやはり、真ん中の4シームをセンターへ持って行かれた。
 ただ、二、三回は無失点。この序盤を振り返り、ダルビッシュは、「3回までは凄い良かった」と話しており、「自分として全然悪くなかった。むしろ、今日もいいかなあと思っていました」と、手応えさえ感じたものの、4回に突如、崩れた。

 無死一、三塁の場面でイチローに右中間二塁打を打たれて追加点を奪われたのを皮切りに、なんと計4本ものタイムリーを献上し、最後は2死満塁でマーセル・オズナに走者一掃の三塁打を許したところで、レンジャーズのジェフ・バニスター監督が、ベンチを出た。にわかには信じられないような展開となったが、この場面を振り返り、ダルビッシュは、珍しく悔いを口にしている。

「先頭のオズナのは(2球目)、あまり投げたい球じゃなかった。それをしっかりとらえられて、引きずってしまった」

 初球、スライダーが外角に決まって1ストライク。2球目もスライダー。しかし、その球種でいいのかどうか、迷いがある中で投げた球を弾き返され、その後のリズムが狂い、修正できないまま終わった。

 もちろん、それだけでダルビッシュがこれほどの大量点を奪われるとは思えないわけだが、本人は試合後、意外と割り切っていた。

「トレードのせいにして、トレードの話があったから、こうなってしまったと、変に理由をつけてなかったことにします」

 このところ、ダルビッシュのトレード話が広まっており、ドジャース、アストロズ、ナショナルズなど、具体的な名前も挙がっており、雑音が大きい。ゆえに2日前の取材では、レンジャーズの広報が忖度して、「トレードの質問はするな」と、メディアに申し入れたが、それを逆手にとったような答え。ジョークなのか真剣なのか、即座にははかりかねたものの、ダルビッシュはこう続けている。

「だって、10点をとられることなんて、なかなかないわけじゃないですか。それでもあるわけだから、何か理由をつけないと、自分の中で切り替えってなかなか難しいと思うし、真剣な話、なにかこう、今日の場合は変な言い訳をつけたほうがいいと自分で思ってる」

 なんだか、たくましい話である。ダルビッシュのメンタルの強さの一面がそこにのぞく。