ヤンキースの田中将大投手(29)が、複数年契約を破棄してFAになれる「オプトアウト」の権利を行使できる期限が現地時間の4日(日本時間5日)に迫っている。2020年までヤンキースと3年6700万ドル(約74億円)の契約を残す田中は、オプトアウトを行使するのか。その動きに米メディアも注目している。

スポーツ情報サイトの「ファンラグ」は、ジョン・ヘイマン記者による各チームの現状と動向をメモ形式で紹介。そのトップで、「大リーグ内情ノート―ヤンキースの再建は田中とともに?」との見出しで田中の写真を掲載した。

記事では、「シーズン終盤とポストシーズンの素晴らしい活躍を受け、ほとんどの人は田中が残す3年6700万ドル(約74億円)の契約をオプトアウトする方向で見ている」とした。

  ヤンキース側に立った視点として「もしヤンキースが契約延長を選んだ場合、チームにとっては好都合となるかもしれない。現時点での田中の平均年俸は2500万ドル(約27億円)。契約年が増えれば金額も上がるが、例えば4年8400万ドル(約92億円)とすれば平均年俸は2100万ドル(約23億円)。年俸総額を1億9700万ドル(約217億円)以内に抑え、課徴金支払いを免れるという目標の一助となる」と説明している。

またテレビ局CBSのニューヨーク版は、「田中はヤンキースとの契約オプトアウトへ」との見出しでコラムを発信。チームとの3年6700万ドル(約74億円)を蹴った場合、「右腕は大きなリスクを抱えることになる」という意見を掲載した。

記事は、冒頭に「隣の芝生は青く見えるというが、その場に留まった方が実際は良いこともある」とし、土曜日(日本時間5日)までにオプトアウトの行使決断に迫られる田中の状況を記している。

 田中がヤンキースとの「快適な最後の3年間」を蹴り、「より経済的に豊かな」生活を求める可能性に対し、「田中がヤンキースに留まることで得る6700万ドル(約74億円)よりも良い契約先を見つけることができるか保障されていない」と釘を刺した。

 1日に29歳を迎え、年齢的に投手としての最盛期を迎えているが、「擦り切れた右ひじのじん帯が、新しいチームに小さからぬ不安をもたらすかもしれない」というのが、その理由。

 ヤンキースはジラルディ監督が退任。新しい監督の人選に入っているが、「ジラルディ監督は(田中の)扱いを分かっていた」とし、「ヤンキースでも他チームでも、彼の仕事を引き継ぐ人間は、(田中の右ひじ)部分裂傷が広がり、シーズンすべて、あるいは大半を棒に振る恐れに慣れる必要がある」と続けた。

田中は、2014年から3シーズンの平均防御率が3.12だったが、今季はキャリアワーストの被本塁打35本を許すなど安定感は急激に悪化した。さらに右ひじの“爆弾”を考慮すれば、新しく契約を進める球団の条件提示が厳しくなる可能性もあり、「もし残留すれば、彼の残りの契約は保障される。オプトアウトすれば、すべて賭けだ」とオプトアウトにリスクがあることを警告した。