巨人の村田修一内野手(36)が13日、戦力外通告を受けて自由契約の手続きがとられた。2011年オフにFAで横浜DeNAから巨人に移籍してきた村田は、移籍6年目となる今季、開幕三塁の座は、新外国人のマギーに譲ったが、交流戦明けから三塁での出場機会が増え、結果的に118試合、414打席、打率・262、14本、58打点の数字を残した。だが、チームは、Bクラスに落ちた反省を元に、世代交代を進める考えを固め、来季37歳となる村田は構想から外れた。

 村田は2度目のFA権を持っているが、球団サイドは移籍の選択肢が増えればと自由契約にした。

 FAになるよりも自由契約にしたほうが動きやすいという配慮は、FA行使に注目が集まっている日ハムの中田翔(28)をたぶんに意識したものだ。推定年俸2億8000万円の中田は、Aランクのため、FA移籍の場合、2億2400万円の補償金か、1億4000万円プラス人的補償という代償が必要になる。しかし、村田は、自由契約のため、補償に関する経費は不必要。獲得にあたっては来季の年俸交渉をするだけで済む。

 ある球団のOBは、「おそらく村田は、3000万円から5000万円プラス出来高払いというような大幅な減俸でオファーされるのではないか。来てみないと、わからない新外国人よりも、計算の立つ村田の方がいいという考え方も成り立つ。中田は、まだ28歳だが、村田は36歳。ここから先の勤続年齢に違いは出るが、一塁、三塁、DH、右の代打が不足していて、来年、再来年だけでいいから、そこを埋めて勝負したいという球団は、村田の獲得に動くかもしれない」という。

 今季の村田の年俸は、2億2000万円だったが、大幅減俸プラス出来高払いでカバーするという契約で合意を得られるのならば、村田獲得にメリットを感じる球団が出てきても不思議ではない。

 ちなみに今季の中田の成績は129試合、543打席、打率・216、16本、67打点。得点圏打率でいえば、村田が・290あったのに対して、中田は・195。今季のデータだけを単純比較すれば、村田の方が、ずいぶんと“お買い得”ということになる。

 では村田獲得へ触手を伸ばしそうな球団はどこか。

 今季三塁、一塁のポジションが固定できずに苦しんだのは、ロッテ、ヤクルト、中日の3球団。一塁とDHだけでいえば、オリックスも加わる。村田は、家族を大事にすることで知られているが、移籍に関して「在京」という条件がつくのならば、ロッテとヤクルトが有力になってくるのかもしれない。

 ロッテは、三塁に関して言えば、42試合に出場した新外国人のダフィーが役にたたず、中村が58試合、大嶺が34試合に出場した。中村は打率・275、9本、32打点、11盗塁と、そこそこの数字は出したが、大嶺は、打率・206だった。一塁も、38試合に出場した新外国人のパラデスが不振。井上が30試合、根元が26試合と出場してカバーしたが、いずれも一塁手の成績としては物足りなかった。きょう14日に監督就任会見を行う井口新監督が、村田にラブコールを送っても不思議ではない。

 またヤクルトも三塁は、藤井が74試合、谷内が24試合守ったが、藤井は、打率・257、2本、12打点と結果を出せなかった。故障に苦しんだ川端が復帰すれば、三塁は埋まるが、一塁も荒木が33試合、リベロが36試合と不安定。一塁に関しても、畠山の復帰待ちだが、三塁、一塁は、小川SDが監督に復帰するヤクルトの最重要補強ポイントのひとつ。村田の存在はピタリと合致するのだ。

 いずれにしろFA行使をした場合にも、獲得球団が現れるか、どうか微妙な中田翔に比べると、自由契約となった村田は今季の2億2000万円の年俸の保証は難しいにしろ争奪戦になることは間違いないだろう。