上野樹里主演のドラマ「監察医 朝顔」(毎週月曜夜9:00-9:54、フジテレビ系※初回は夜9:00-10:24)が、11月2日(月)にスタートする。

本作は、香川まさひとの同名漫画を原作に、大きなアレンジを加えて映像化されたヒューマンドラマ。

上野演じる主人公の万木朝顔は、神奈川県にある興雲大学の法医学教室に勤める法医学者。一方、朝顔の父・万木平(時任三郎)は、神奈川県の野毛山署強行犯係に勤めるベテラン刑事。

朝顔と平ら“法医学者×刑事”という異色のタッグが、かたや解剖、かたや捜査でさまざまな遺体や事件の謎を解き明かし、遺体から見つけ出された“生きた証”が、生きている人たちの心まで救っていくさまを、胸が締め付けられるほどハートフルにつづっていく。

今回、WEBサイト「ザテレビジョン」では同番組を事前に視聴し、オリジナルレビューで番組の魅力を伝える。

■第1話のあらすじ

神奈川県のとある立体歩道橋で群衆雪崩が発生する。立体歩道橋の近くにあるスタジアムで、この日、大きなイベントの開催が予定されていた。

大勢の人がイベントに参加しようと並んでいる中、突然、スタジアムの火災報知器が作動し、人々は火事が発生したとパニックに。

スタジアムから逃げようとする人たちが一斉に歩道橋に詰めかけたことで将棋倒しが起き、一人が意識不明の重体、4人が死亡するという大惨事となる。

亡くなった4人の死因を調べるため朝顔(上野樹里)たちが遺体を解剖することになり、平(時任三郎)たち野毛山署の刑事たちは一体何が起きたのか、現場に急行し捜査を始める。

奇妙なことにスタジアムでは火事の予兆すら見つからず、群衆雪崩に巻き込まれたケガ人からは「異臭がした」という薬品テロを疑うような声も。

さらに、群衆雪崩が発生する直前、人混みの中で金髪の男性が何か騒いでいた、という証言も出る。

そして翌日、その金髪の男性であり、群衆雪崩で亡くなった女性の夫がニュース媒体の取材に答え、これは事故ではなく殺人だと訴える。

■人の命や思いと真摯に向き合うヒューマンドラマ

「教えてください。お願いします」

このせりふと上野樹里の熱いまなざしに、一瞬にしてドラマの世界に引き込まれる。2019年に第1シリーズが放送され、多くの視聴者を感動の渦に巻き込んだ「監察医 朝顔」が今秋帰ってくる。

この物語で描かれるのは、誰かにとって当たり前に存在した人がいなくなったとき、その人が「たしかにここで生きていた」という証を見つけ出すこと。そして、生き残っている人々が、ほんの少しだけ前を向く姿だ。

朝顔は東日本大震災で母を失い、悲しみを抱えながら法医学者として遺体の死因を究明するため、日々誠実に仕事と向き合う。

一見重いテーマに思えるが、劇中に流れている空気感がとても穏やかで、見ていて落ち着く。それはきっと、人の死や残された人々に丁寧に寄り添い、“当たり前の日常”に焦点を当て、人の命や思いと真摯に向き合い、明暗の対比が巧妙に描かれているからではないか。

そして、万木家のほっこりする何気ない日常や、茶子(山口智子)先生たち研究室メンバーのあたたかさから生まれているのだろう。

■まるで万木家のホームビデオを見ているよう

また、万木家が本当に実在する家族にしか見えないところも魅力。それは、あまりに自然な家族のやり取りに、ドキュメンタリーを見ているのかと錯覚するほど。つぐみ(加藤柚凪)が自転車に乗る練習をするシーンや誕生日を祝うシーン、「夕飯何食べたい?」と会話するシーンなど、まるで万木家のホームビデオを見ているようである。

食事の支度や家族で食卓を囲むシーンなど、何気ない毎日の生活の一部を切り取り、ああでもないこうでもないと言い合う様子に心が温まり、つぐみの成長を共に見届けられるところも本作の見どころの一つではないか。

加えて、ゲスト出演する片桐はいり、Travis Japan・松田元太の存在感もすさまじい。特に、松田の声が枯れるほど切々と叫ぶ迫真の演技には脱帽。初の“月9”出演とは思えないほどの堂々たる演技で、作品を盛り上げている。

朝顔の真っすぐさ、ひたむきさに心が動かされること間違いない本作。普通の日常がものすごくいとおしくて大切なものなんだということを気付かせてくれ、当たり前のように訪れる毎日が奇跡の連続であると胸が打たれる。

丁寧な描写と上野、時任らの確かな演技力で見る者をひきつけてやまない感動必至の「監察医 朝顔」から目が離せない。