テレビ朝日60周年記念ドラマスペシャル「逃亡者」(テレビ朝日系)が、12月5日(土)、6日(日)に2夜連続で、それぞれ夜9時から放送される。
11月25日に都内で行われた制作発表会見では、渡辺謙と豊川悦司が登壇し、本作への意気込みを語った。
「逃亡者」は、1963年〜67年にかけてアメリカで放送され、最終回は約7800万人に視聴されるなど、当時のアメリカで最高記録を樹立した名作ドラマ。日本でも1964年〜67年に放送され、一世を風靡(ふうび)し、1993年にはハリソン・フォード主演で映画化された。同作が舞台を現代の日本に移して物語を再構築し、2夜連続で放送される。

渡辺は、妻殺しの容疑を晴らすため逃亡する主人公のエリート外科医・加倉井一樹(かくらい・かずき)を、アクション全開で熱演。そして豊川は、加倉井を執ように追い詰める警視庁広域捜査班班長・保坂正巳(ほさか・まさみ)をクールに演じる。
渡辺は、撮影を振り返り、「かなり大掛かりなスタイルで撮影したので、逆に言うと、仕上げに1年間かかったということ。ようやくこの作品をお届けするときが来て、ちょっと興奮しています」と語った。
豊川は「謙さんと本日、やっとこのような舞台に立つことができてほっとしています。年末、みなさんに元気をお届けできるような作品を放送できることをうれしく思っています。ご一緒するたびに謙さんからは学ぶことが多く、今回も数少ない共演シーンの撮影日は謙さんの一挙手一投足をどうしても見てしまいました。“謙さんはどう芝居するのか”“このシーンについて監督とどんな会話をするのか”…そういったことを垣間見られる貴重なチャンスでしたし、謙さんという“生きた教科書”を目の当たりにでき、すごく自分の“身”になる撮影でした」と話す。
渡辺は見どころについて「今回、生まれて初めて走行する電車内で激しいアクションに挑みましたが、停車している電車とはまったく違って疾走感があり、役者としての“さが”なのか、興奮しましたね! かなり面白いテイクが撮れたと思っています。精魂をこめて作り上げた作品です。キャスト・スタッフともにある意味、泥水を飲むような現場で、ハードな追跡劇を撮影することができました。寒くなってきたことですし、家にこもった方がいい状況にもあるので、ぜひ家の中を暖かくして、僕と一緒に2日間逃げていただければと思います」と明かした。

■第1夜のあらすじ
都内の高級住宅街で、凄惨(せいさん)な殺人事件が発生した。殺害されたのは、大学病院勤務のエリート外科医・加倉井一樹(渡辺謙)の妻・陽子(夏川結衣)。その夜、加倉井は陽子を連れ、大学時代の同期、宮島光彦(杉本哲太)や石森卓(村田雄浩)らと恩師・沢村八郎(山本學)のパーティーに出席したのだが、緊急オペの要請が入ったため、陽子は先に帰宅。執刀を終えた加倉井が深夜、家に戻ったところ、1階で家政婦の女性が、そして2階の寝室で陽子がナイフで胸を刺されて絶命していたのだ。

思いもよらぬ出来事にがく然とする加倉井は、現場から逃げる男を発見。階段で格闘となり、頭部を殴打されて気絶してしまった。だが、警視庁捜査一課刑事・浅野和志(篠井英介)らは加倉井が2人を殺害して逃走を図った揚げ句、階段を踏み外して気を失ったものと断定。もみあった際、犯人の左腕が義手であることに気づいた加倉井は「義手の男を見つけてくれ」と訴えるものの、現場には侵入者の痕跡は何一つ残されておらず、結局、加倉井の主張はかき消され、逮捕されたのち、死刑判決がくだされた。

絶望の底に突き落とされたまま、加倉井は東京から名古屋の拘置所へ移送されることとなった。ところが、同じく移送バスに乗っていた爆弾テロ事件の首謀者・嶋岡正彦(天野慶久)の仲間らが、山中で護送車を襲撃。横転し炎上した車内から危機一髪、逃げ出した加倉井は決断を迫られた。ここに残るか、それとも、陽子の顔が頭に浮かんだ次の瞬間、加倉井は深い森の中へと姿を消していた。

まもなく、襲撃現場に結成されたばかりの特別広域捜査班が到着した。班長・保坂正巳(豊川悦司)は、鴨井航(三浦翔平)、柏木弥生(原沙知絵)ら部下を揺るすがほどの強硬手段で嶋岡らテロ集団を制圧。次は加倉井をターゲットに見据え、彼の行方を追いはじめる。そのころ、加倉井は脱走時に負った腹部の傷の痛みに耐えながら、逃亡者として旅をはじめていた。