“大阪のおかあさん”として人気を誇った名女優・浪花千栄子をモデルに、ヒロイン・竹井千代(杉咲花)の奮闘を描く連続テレビ小説「おちょやん」(毎週月〜土曜朝8:00-8:15ほか、NHK総合ほか※土曜は一週間の振り返り)。杉咲演じる千代の喜怒哀楽豊かな表現が、視聴者を引き込んでいる。(以下、ネタバレがあります)

■千代、活動写真で女優デビュー!?

第5週「女優になります」(1月4日〜9日)では、千代が京都の「カフェー・キネマ」で住み込みで働き出すエピソードが描かれている。新天地には、映画好きの“監督”こと店長・宮元(西村和彦)をはじめ、元大部屋女優の洋子(阿部純子)、富山弁のルームメート・真理(吉川愛)らユニークなキャラクター、そして“映画”との出会いが待っていた――。

「カフェー・キネマ」で女給として働き始めた初日、東京から来た黒木(ヨシダ朝)という男から「活動写真に出てみないか」と誘われた千代。5日放送の第22回では、その後の顛末が描かれた。

活動写真で有名になれば、生き別れた弟ヨシヲが会いに来てくれるのではないかと思いつき、悩んだ末に黒木社長の誘いを快諾した千代。なにより、道頓堀時代に感じたお芝居と女優へのあこがれが、胸の中によみがえってきていた。

だが、黒木は詐欺師だった。女優として活動写真に出る夢はあっけなく潰えた。

洋子に「ま、良かったやないの。あなたがもし本気で女優になりたい思てたら、つらぁてつらぁて立ち直られへんかったやろ」とキツめの励ましを受け、立ち直ったように見えた千代。だがその夜、営業後の暗くなった店内で、月明かりに照らされながら千代は肩を落とし、一人涙をこぼした。

■「#おちょやん」「千代ちゃん」トレンド入り

黒木が詐欺師とわかり、カフェーの仲間たちに見せたさっぱりとした表情。その後のカフェーでの仕事で見せたこなれた客あしらいと、お客への笑顔。そして夜、一人きりになって浮かべた切ない表情とぽろぽろこぼした大粒の涙…。杉咲演じる千代の豊かな感情表現は視聴者の心をとらえた。

いくら機転がきき、たくましい生活力をもった千代とはいえ、縁もゆかりもない京都に降り立った初日に詐欺事件に巻き込まれたのだから、ショックでないはずはない。胸に秘めていたヨシヲへの思い、女優へのあこがれをもて遊ばれた悔しさもにじむ。

視聴者からは「京都に来ていきなり騙されるってつらいよね…」「こんなん心がすり減るなぁ」「カラ元気だったんだ。つらかった気持ち隠して仕事してたんだな…」といった共感の声が上がり、Twitterでは「#おちょやん」「千代ちゃん」がトレンド入りする注目を集めた。

1月6日は第23回を放送する。黒木は詐欺の罪で逮捕され、千代は幸いにも被害がなかった。その夜も平然と女給として働き、チップを稼ぐが、ふと一人になると突然、悔しさがこみ上げてくる。不覚にも、この騒動をきっかけに自分の本当の思いに触れ、千代は戸惑う。