4月22日(木)から25日(土)まで上演される「青山オペレッタ THE STAGE」(渋谷区文化総合センター大和田)。東京・青山に本拠地を置く、未婚の若い男性だけで構成された歌劇団・青山オペレッタの個性豊かな“100期生”たちの活躍を2次元×3次元で描く新しい形のメディアミックス演劇コンテンツだ。

そんな同作でメインキャストを務め、配信中の公式YouTubeチャンネルのボイスドラマでは声優にも初挑戦している長江崚行&中山優貴に、現場でのエピソードを語ってもらった。

■ 「アフレコしながら泣きそうになっちゃいました」(長江)

――まずは、今作で演じられるキャラクターについて教えてください。長江さん演じる宮嶋(みやじま)あさひ、中山さん演じる斎鷹雄(さい・たかお)はともに、「青山オペレッタ」特別オーディションで“100期生”に選ばれた個性豊かな研究生、という役柄ですが、ご自身との共通点はありますか?

長江:あさひは田舎から出てきて、自分と母の憧れであった「青山オペレッタ」の世界に飛び込んだ子です。何か特殊なテクニックがあるわけではないけれど、歌の素質を認められて入団することができたっていう、すごくまっすぐで周りをちゃんと見ている子。主人公らしい明るい子だと思っています。でも、それも彼なりの悩みや闇があったからこそ。そこを掘り下げれば掘り下げるほど面白くなると思っていて。僕とは…人を観察したりすることころは似ているかな。僕も、「この人は何を考えているのかな?」とか「何を求めているかな?」ということを考えるタイプで、わかる時はすごく自然にわかるので。そこからあさひを深めていっていますね。

中山:斎鷹雄はエリート天才バレエダンサーで、バレエをひたすらやってきた人です。ミステリアスな部分もありつつ、なんでもそつなくこなせる、いわば完璧なキャラクター。でもどこか抜けているとか愛らしい一面もあるし、人には(未熟な部分を)見せず、全部自分でなんとかしようと乗り切ってきたタイプだとも思うので。やっていくにつれてそういう部分が見え隠れするのがまた魅力的なのかなと思います。僕自身もクールな感じとはよく言われるので、そういうところとか、背が高いというビジュアル面でも似ている要素はあるかなと思います。あと僕自身がAB型で、「何を考えているかわからない」と言われたりするので、そういったところもミステリアスな鷹雄っぽいかな。

長江:AB型!ああ、なるほど(笑)。僕はO型です(笑)。

中山:O型っぽいよね(笑)。

長江:でも僕、初めて斎さんに「あさひ」と(名前で)呼ばれたときはちょっと泣きそうになりましたね。僕はみんなより遅れての参加だったので、みんなの声がすでに入った状態で声を当てていたから…なんかこう、やっとつながれた気がしました。赤の他人だった6人が新しく“ノーヴァ”としての目標を見つけた、その距離感のつながり方みたいなものを感じて、アフレコしながら泣きそうになっちゃいました。その1番のきっかけが、斎さんに「あさひ」って呼ばれることだったなって。

中山:他では言ってないからね。斎は基本的に、名前も呼ばない。

長江:そうだね。

中山:「ねぇ」とか?「ねぇ」も言わないかな。

長江:自分から絡みにいかないタイプだよね。

中山:質問されたことに対して答えるぐらいで。名前も呼ばないし、なんなら名前覚えてるのかな、ぐらいのレベル(笑)。まあ、覚えてはいるだろうけど…基本的に喋らないし、無口というかクール、でも唯一あさひにだけは喋りかけたり一緒にジョギング行こうかって誘っていたりとか。

長江:僕自身、子役をやっていて、名前じゃなく役名で呼ばれることが多かったので、たまに大人の方に「長江くんはさ」か「りょうきはさ」と呼ばれるとすごく嬉しかったんですよ。「役じゃない自分に喋ってくれてる」みたいな。その感覚が多分あさひにもあるんじゃないかなと思っていて。あさひ本人と向かい合って接してくれたのは、多分お母さんの次が、斎さんやノーヴァの5人だったんじゃないかと思うと、グッとくるものがあるなと思って。

中山:それで、泣きそうに(笑)。

長江:そう。「うわぁー!!よかったね、あさひ!」って(笑)。

■ 「斎の“壁”がなくなっていくと共に、声優という仕事にも慣れていきました」(中山)

「斎の“壁”がなくなっていくと共に、声優という仕事にも慣れていきました」(中山)

――お2人は今回が声優初挑戦ということですが、演じていくうちに心境の変化はありましたか?

長江:“表現をしなくなってきた”かなとは思います。誰かとの距離感とか、誰に声をかけているとかを最初すごく大切にしていたんですけど、それを気にしなくなってきている。それがいいのか悪いのかはわからないですけど。自分は誰に対して向かって話しかけていますよっていう、芝居的な表現をしなくなってきたのかな…と、1話を振り返ると思いますね。やっと体にキャラクターが馴染んできたのかな。

中山:斎は自分以外の人と接する時に“壁”がいっぱいあるんだろうなと感じていて。その感じと、まだ声優という仕事に慣れていない自分がなんとなくリンクしている部分があったんです。その“壁”が徐々になくなっていくと共に、声優という仕事にも少しずつ慣れていって。特に斎の中では、あさひとの“壁”が一番なくなって、最終的に全て取れる、その過程も(現実と)近しいところがあったんで、そこは斎にも助けられたなと。

長江:ありがたいです!

中山:今では、(あさひのことを)気にしすぎちゃってもう、何かあったら気になってしょうがない体質になっちゃってるんで(笑)。

長江:もし、あの場所に斎さんがいなかったらどうなっていたんだろうなって思います。内面に対してあそこまでしっかり向き合ってくれるのは、多分斎さんだけだっただろうな。

――お二人の関係地が役柄ともリンクされてるんですね。

長江:そうですね。僕、表現をしなくなったり、役を馴染ませようと思えたきっかけが実はあって。収録が終わった後に、演出の羽田野千賀子さんから「長江さんは声優としてのやり方は間違っていないから、あさひとしてその場にいられるようにしなさい」って言われて。そこから、今までは「あさひを表現しようとしていたから、そこに長江崚行の本心みたいな部分が乗っていないのかも」と気づいて。だったら、あさひを自分の方に引っ張ってきて、あさひと自分がちゃんとリンクして喋っているようにしよう、だから表現をしないようにしようと思えたんです。

中山:僕も「そんなに役に引っ張られなくていいよ、これは劇中劇の中だから」とか、細かい心情まで「君の鷹雄だったらこうだよね?」とか細かく演出をつけていただけて、すごく信頼できたし、演じる側としてもやりやすかったですね。

長江:僕もう一個あって。自分で読んできたあさひをやったときに、「次はこういうニュアンスをやって」って言われて、それがうまく回らなかった時に、「作ってきてくれたものは良いけど、こういうのを見せてと言われた時に役が崩れるのは、決め打ちしすぎてたり、作りすぎてるってことだから、それを回避したいなら、役で居続けることか、いろんなパターンを家で考えてくるとか。現場での瞬発力ってすごい大事だからね」って話をしていただいて。ありがたいな、と思いましたね。

中山:忘れがちなことだから、ありがたいよね。

長江:そう!舞台もそうだなと思って。お芝居って、相手がいて初めて成立することだから。もう、定期的に指導をしていただきたいと思いました(笑)。

■「利根健太朗さんと仲良くなれてるのが嬉しいです!」(長江)

――“ノーヴァ”メンバーでは、これまでアフレコやラジオ収録(「ラジオぺ!〜こちら青山オペレッタ広報部〜」ABCラジオ)をされてきたわけですが、活動を通して関係地が深まった人はいますか?

中山:僕は友常(勇気=加賀見祥太役)さんと近くなりました。僕自身、たまたま崚行の次に友常さんと一緒の回が多くて。アフレコもそうですし、「ラジオぺ」でも崚行と友常さんとしかペアを組んでいないんですよ。

長江:僕まだ友常さんとやってない!

中山:僕もまだ、2人としかやってない。だからかもしれないですけど、一緒にいる時間も多いので“お兄さん感”がありますね。「友常さんが何とかしてくれる」みたいな(笑)。

長江:そういう感覚も、みんなとちゃんと仲良くなれてきている証拠なのかなと思います。僕は本当にもう、利根(健太朗=槙晋作役)さんとちょっとずつ仲良くなれてるのが嬉しいです!めちゃくちゃ面白いんですよ!話術もあるし、言葉もすごく綺麗だし。

中山:うん。そうだよね。

長江:僕たちの内面を引き出そうとしてくれてて、「ラジオぺ」が面白くなるように、しかも話題が尽きないよう事前にいろいろ僕たちのことを調べてくれていろいろ用意してくれて。

中山:そう!

長江:すごく素敵な人だなと。声優業っていうものをやらせていただくにあたって、一番身近なプロの声優さんは利根さんなので、ノウハウも教えていただきたいし、単純に仲良くなりたいです!

中山:利根さんのこと、みんな“先生”って呼んでる(笑)。

長江:ある日のアフレコ収録後、僕、利根さんと30分ぐらいお話しする機会があったんですけど、基礎的な滑舌とか発声練習が一番役立つという話をいただいて。なんか、自分たちが突き詰めてやってこれなかった部分みたいなものを丸裸にされてる感覚で、言葉の聞き取りやすさとか、言葉の方向性とか、何を一番伝えたいとか、そういったことを今まで以上に考えるようになりましたね。

――今後、ラジオ番組内でやってみたい企画はありますか?

長江:そうだなぁ…下野さん(紘=夢咲辰樹役)と杉江大志さん(相良明之介役)コンビを利根さんが回してる様子をただ見ていたいです(笑)。で、見学してますっていうのを、ブースからみんなが顔出して聞いてる姿をYouTubeで見てもらう(笑)。

中山:どっちもね(笑)。

長江:あと、利根さんをゲストに呼んでみたいっていうのはありますね。

中山:ああ、逆にね!

長江:そう!利根さんを引き出そう、ここまでみんなで色々させてもらったから今日は利根さんスペシャルだ!っていう。利根さんをゲストに迎えて、僕ら2人のペアで利根さんを引き出して行こう!みたいな。利根さんの面白いところ見たい!みたいな。

中山:意外にいっぱいあるもんね。

長江:いっぱいある!

中山:あの帽子、いつも被ってるのに一個しか持ってないとか。めっちゃ帽子持ってそうなのに!っていう。

長江:本当は、僕ら6人で利根さんに帽子をプレゼントしたいなと思ってたんですけど、一個しかないんだったらやらないほうがいいなって思って。

中山:こだわりありそうだよね。毎回同じお店で買うって言ってたし。

■1カ月で7キロ減の長江「ほんとにストイックだったなと思いますね」

――ビジュアル撮影に向けて、準備したことがあれば教えてください。

長江:何かあります?(笑)

中山:長江くん、めっちゃあるよね? 俺、別人だと思ったよ。

長江:ワハハ!僕は減量ですね、1ヶ月で7キロ痩せました!

中山:すごくないそれ!!!

長江:1週間で5キロ、その後2キロを、ちゃんと、安全に落としました。
ずっと玄米を食べて、それ以外は食べずに、ひたすら玄米を炊いては食べ、玄米を炊いては食べ、他の作品の中でも食べ…。

中山:現場にも持ってきたよね。自分で作って持ってきてて、可愛い!と思いました(笑)。タッパーとかにおにぎりとか。

長江:玄米の上に玄米です(笑)。ビジュアルを撮影するにあたって、女性らしさっていうのが大事になってくるというか、女性の(体の)ラインは作れないけど、線の細い男の子が女性の格好をしているっているのを表現していくにあたって、体重を落としたりスラっとしないといけないなと思って。…ほんとにストイックだったなと思いますね。

中山:スゴいよ、本当に。僕はバレエを(今後の舞台にも)取り入れていきたいし、学びたいとは思っています。バレエに対して必要な筋肉とか、ここはなきゃいけないというのはしっかり鍛えなきゃいけないかなと。軽く筋トレは始めました。

長江:おぉ!

中山:前から筋トレはしていたんですけど、自粛期間になってジムに行けなくなったので、自主ではあるんですけど、自宅で一人でもできるような筋トレは始めました。

長江:リフトとかが見られたら嬉しいよね!

中山:リフトのやり方がわからないけど(笑)。単純に、ただ力があればできるということではなくて。多分、力がなくてもできると思うんですけど、軸とか支えとかが重要になってくるから、体幹や筋トレといったバレエで使う部分の力は、今もそうですし、これからも本番までに鍛えたいなと。

長江:もっと痩せなきゃなー!(笑)。ほかのメンバーのビジュアルもすごく印象的でした。峻也(大平=矢地桐久役)くんは肌が綺麗! 舞台衣装は背中がパックリ開いてるんですけど、線が細くて、すごい綺麗だなって。

中山:僕は、撮影の時に一緒だったのが友常さんなんだけど「うわっ!加賀見だ!」と思いましたね。熱さを秘めている感じ、まだ何もしていないのに感じとれる感じだったり。あとは、髪をおろしてる時と、ステージ衣裳とのギャップとか。演じる時とパフォーマンスする時で、加賀見さんの中でスイッチがあるんだろうなっているのを、ビジュアル見てるだけでも感じたので、そこに声とか友常さんの熱量が入ったとき、より“加賀見さん感”が増すんだろうなと。

長江:輝夜(矢部昌暉)もすごいなって思いました。天才子役としてやってきたけど、この中だと最年少じゃないですか。その、最年少ならではの生意気さみたいなものがキャラクターとして出ていて。それに、オペラ歌手の櫻井ノエさん(大隅勇太)は「絶対うまいな!」みたいな感じが出てるじゃないですか。海外気質みたいな空気感とか、素敵な言葉をすごく囁いてくれそうな空気感とか、ここまで表現できるんだ!と思って。みんなクオリティ高くて、舞台が楽しみになりました。

■いろんな展開が待っているので、純粋にワクワクした気持ちで楽しみにして頂けたら
中山:ノエは別人でビックリしましたよね。長江くんはドレスを着てどうだった?

長江:ドレスを着た瞬間にキャラクターに切り替わる感じっていうのはありました。自分の中の美しさとかしなやかさみたいなものを常に持ってなきゃ今ここに馴染めない、みたいなところがあって。あさひは多分、服とか何かに影響されてパチって変わる瞬間があると思うんですよ。それを大事にしつつ、でもそこに頼りきらずに自分でコントロールできるようになりたいなとか、役者としての考察みたいなものが深まりました。

中山:(長江さんは)さすがだなと思いましたよ。痩せたというのもすごいですけど、なんかあさひだ!って思いました。崚行なんだけどあさひで、あさひなんだけど崚行。そこからさらに、最初にもらった役が女の子で、女の子をあさひなりに全力で近づけよう感が伝わってきました。恐らくあさひも、もしそういう場面になったらちゃんと痩せてくると思うんですね。全力で無理して。で、斎に「それは良くないよ」って言われて。

長江:ちゃんと管理された食生活を送りそうですね(笑)

中山:ほんと、いろんな意味でもすごいなって思いました。

――最後に、WEBザテレビジョンを見ている方へのメッセージをお願いします。

長江:今後舞台があって、ボイスドラマも続いていく中で、ほんとにそれだけじゃないいろんな展開もできる作品だと思うので、ぜひ今後、「青山オペレッタ」というものがどういう風に展開をしていくのか、その中で自分はこれが好きと思えるものに出会えるように、僕たちはキャラクターや作品をみんなが愛せるように頑張っていきたいと思いますので、暖かい目で見守っていただければ嬉しいなと思います。

中山:「こういうのなかったよね!」とか、「こういうのあったらよかったな!」っていうのをほんと色々詰め込んだ作品になってるからこそ、僕ら自身も改めてこの作品に気合を入れて取り組みますし、いろんな展開が待っているので、純粋にワクワクした気持ちで楽しみにして頂けたらと思います。