JNN九州沖縄7局のブロックネットで放送されている「九州沖縄ドキュメント ムーブ」(毎週日曜朝5:15RKB毎日放送、JNN系列九州各局でオンエア)。2月14日(日)は、MRT宮崎放送製作の「忘れられた画家 塩月桃甫」を放送する。同郷の画家による研究とドキュメンタリー映像制作を通じて、台湾に西洋美術を広め、台湾の美術界に大きく貢献した宮崎出身の画家の足跡をたどる。

塩月桃甫(しおつき・とうほ 1886年〜1954年)は、戦前の日本統治時代の台湾に初めて西洋美術を普及させ、台湾美術展覧会を創設、台湾美術界に多大なる貢献をした宮崎県出身の画家だ。台湾では今も塩月を尊敬する画家や美術研究者が多数存在し、その評価も見直されている。しかし、日本では塩月の名を知る人はほとんどいない。

宮崎出身の画家・小松孝英(こまつ・たかひで)は、9年前から台湾の国際アートフェアに出品している。その中で、現地で塩月の名前をよく聞くことに気付き、関心を持つようになった。

ある時、小松は、宮崎県内の骨董屋で塩月桃甫の描いた台湾原住民族の油絵と出会った。しかし、調べて行くうちに、台湾での知名度、当地での貢献度とは対照的に、日本では無名だということを知る。

同じ故郷・宮崎の画家として、強く興味を抱いた小松は、彼のドキュメンタリー映画を製作することを決意する。わずかに残る当時の塩月を知る教え子たちや親族を探し出し、台湾と日本各地で撮影を敢行した。

時代に取り残され、忘れられてしまった宮崎出身の画家が、激動の時代に台湾でどんな生き方をしたのかを追う小松。約一世紀前に台湾で活躍した画家を追い掛ける中で、アーティストにとっての「自由」とは何かを考えさせられるようになったという。