沢村一樹主演、検察を舞台にしたドラマスペシャル「東京地検の男」が3月24日(水)、テレビ朝日系で放送されることが決定。沢村、そして共演の矢本悠馬、市川猿之助が見どころなどを語った。

「東京地検の男」は、先入観をもたずに被疑者と向き合う、正義感の強い、だが少し変わり者の検事が1mmの違和感も見逃さず、絶対に諦めない執念で事件の真相を追い求める姿を描く“新時代の検察ドラマ”。

沢村が演じるのは、東京地検の検事・東丸信助。父親や兄と同じ弁護士になるのが当然の生き方だと思い込んでいたが、ある時“本当に自分は弁護士になりたいのか!?”と疑問を感じたことで司法試験をあっさり断念、スーパーに就職したという一風変わった経歴を持っている。

たまたま遭遇した、ある出来事をきっかけに検事の道を志した東丸は、毎日元気にあいさつするなど、スーパーで働いていたときに培った“普通の”感覚を忘れない庶民派検事。そんな東丸の誠実な態度が、かたくなな被疑者の心を解きほぐしていく。

話が長い、話題がコロコロ変わる、そして捜査に没頭すると人の都合なんてお構いなしという、超マイペースな変わり者・東丸を演じるに当たり、「“愛らしい”イメージは崩さず、ちょっとオタクな感じにしてみました。東丸のオタクっぽく突出した一面は“諦めないところ”。七転び八起きという言葉のように“8回までは失敗してもへこたれない人”というイメージで演じました」と語った沢村。

この言葉通り、東丸は「検察は最後の砦」という信条の下、決して諦めることなく事件の真相を追い求めていく。

矢本は、検察でのキャリアが自分より浅い“後輩”東丸とコンビを組んで2年になる検察事務官・桐野圭太役。淡々と仕事をこなすイマドキの若者・桐野を演じるに当たり、矢本は「1つの事件に対してきちんと向き合っている時もあれば、『めんどくせーな』と感じている時もある、1番“人間っぽい”キャラクターだと思います」と分析する。

そんな桐野が、マイペースな言動を繰り返す東丸をクールにあしらいつつも、結局は振り回されるはめになるという、思わずクスッと笑える2人のやりとりも展開していく。

そして、度を超したマイペースぶりを発揮する変わり者検事・東丸と並び、本作に降臨する強烈なキャラクターが特捜部のエリート検事・三枝浩一。東京地検の花形部署・特捜部のエースで、次期特捜部長の座を狙う三枝を、猿之助が演じる。

庶民派検事・東丸と対比する役柄となれば、三枝は“マジメでクールなエリート”というのが定番だが、本作ではその予想をいい意味で大きく裏切る。

猿之助の「型にハマッても面白くないので、本来ならクソマジメな人物になるところなんですが、東丸とはちょっと違うおちゃめな面も出してみました。僕がやるならお約束には当てはまらないようにしたいと思い、キャラクターがどんどん変わっていった」という言葉通り、撮影現場でどんどん三枝のキャラクターが構築されていった。

東丸が担当する事件と、三枝が着手した事件が思わぬつながりを見せることで、2人は激しい火花を散らすことに。しかし、ひょんなことから2人は共通の大きな“敵”に向かっていくことになり、強烈なキャラクターたちの“チーム感”が生まれる。

また、事件の関係者にも個性と実力を兼ね備えた豪華俳優陣が集結。被疑者として誠実な検事・東丸と出会ったことで、自供を覆して戦うことを決意する洋食店の経営者・山岡誠二を平岳大、その洋食店の店員で何やら秘密を抱えていそうな田所美香を星野真里が演じる。

東京高等検察庁の検事長・大川克彦役に羽場裕一、特捜部のエース・三枝が着手する贈収賄事件のターゲットとなる衆議院議員の秘書役に野間口徹、岡田浩暉が決定。実力派キャストたちが、事件の真相を追う東丸の前に時に威圧的に、時に怪しく立ちはだかる。

さらに、富田靖子は明るく元気に東丸を支える妻・東丸恭子役。東丸が恭子との何げない会話から事件のヒントを得ることもある。

■東丸信助役:沢村一樹コメント

――本作で検事・東丸信助を演じるに当たり、意識したことなどがあればお聞かせください。

今回、検事の役をやるに当たって「推定無罪」を意識していました。僕が演じる東丸は、取り調べをするとき「この人を何年の刑にしてやろう」ではなく、「本当に有罪なのか? 無罪ではないのか?」と考えて、被疑者に関わる人だと思ったので、つねに「推定無罪」ということを考えながら演じました。

僕はこういった“事件もの”にたくさん出演させていただいているので、東丸を演じる際、キャラクターを差別化したいな、という個人的な欲みたいなものが出てしまって(笑)。台本を読んだときに感じた“愛らしい”イメージは崩さず、ちょっとオタクな感じにしてみました。

そういう人って、得意分野のスペックがすごく高かったりしますが、そこはあまり高くし過ぎず、一生懸命さで能力をカバーしている人、見た人が応援したくなるキャラクターにしたいなと。

突出したオタクっぽい一面は“諦めないところ”。七転び八起きという言葉のように“8回までは失敗してもへこたれない人”というイメージでやりました。

――相棒となる矢本悠馬さん、エリート検事を演じる市川猿之助さんと共演していかがでしたか?

東丸のキャラクターが出来上がっていたので、三枝役の猿之助さんと一緒のシーンでは、三枝の面白おかしいキャラクターが生きればいいなと思っていました。三枝のキャラクターが前面に出てきた時には、グッと沈んだ動きをするよう意識していましたね。

三枝のテンションに寄っていき過ぎると大変なことになるので(笑)、少し気配を消すなど…その瞬間ごとにシーンとして面白くなるように考えていました。人間の脳ってすごいんですよ、瞬時にいろんなことが考えられるんです(笑)。

猿之助さんとは久々にご一緒しました。「サラリーマンNEO」の“セクスィー部長”ぶりでしたね。本当にいい具合にはっちゃけていて、三枝もとても面白い人物になっています。

東丸の相棒・桐野を演じる矢本くんは、ヤンチャ感がにじみ出ていて、すごく男気がある。そして負けん気の強さみたいなものが芝居にも出ていて、すごく面白かった!

東丸の方が年は上だけどキャリア的には桐野が先輩という関係と、僕ら自身のキャリアや性格の違いなど、いろんなものが絡み合うことで、2人の関係にすごく立体感が出ていて、面白いバランスが生まれたと思います。

――見どころを含め、放送を楽しみにしている皆さんにメッセージをお願いします。

劇中に「検察は最後の砦」という東丸のせりふがあるんですが、このドラマには“この国の司法や正義はきちんと守られているはず”という期待と、“そうあるべきでしょ?”と問い掛けるメッセージが込められています。

視聴者の皆さんに“正義”というものを感じていただき、さらにコロナの影響が続く中でも「諦めないで頑張ろう」「夢をもって生きていこう」というメッセージが伝わればいいなと思っています。

■桐野圭太役:矢本悠馬コメント

――検察事務官・桐野圭太を演じるに当たり、意識したことなどがあればお聞かせください。

僕が演じる桐野は、わりとイマドキの若者なのかなと思いました。土日は休みというのが当たり前の生活を送り、職場では上司との関係にも入り込み過ぎないタイプなのかなと。

東丸のように1つの事件を追うために、自分のプライベートな時間を費やすタイプではないと思うんです。でも、一緒にいるうちに、自分にはないものをもっている東丸からいろいろな刺激を受けて、尊敬もしているんだと思います。

感情やモチベーションで仕事をしていて、やる気のあるなしがその都度変わったりする、そういう桐野が1番“人間っぽい”のかなと感じました。

きっと桐野は、1つの事件に対してきちんと向き合っている時もあれば、「めんどくせーな」って思っている時もあるんですよね。僕もそういうタイプなので(笑)、珍しく自分に似た役なのかもしれません。

――主演の沢村一樹さん、エリート検事を演じる市川猿之助さんと共演していかがでしたか?

脚本を読んだとき、東丸のキャラクターが「テレビで拝見している沢村さんぽいなぁ」と思いました。実際にお会いしたときもイメージ通りで…僕が言うのは失礼なんですが、とてもかわいらしい方でした(笑)。

沢村さんとはお互い素のまま本番に入っている感じでした。居心地の良い雰囲気を作ってくださる方なので、リラックスしてやれましたね。芝居をしているという感じがあまりなく、いい意味で、肩の力をバリバリ抜いてやっていました(笑)。

猿之助さんには、勝手にワイルドなイメージをもっていたんですが、凛と座ってらっしゃったり、本番まで扇子をお持ちになっていたりする、知的で品のある方でした。本当に礼儀正しく上品で…自分とは階級の違う、貴族みたいな方でした(笑)。

でも、芝居は猿之助さんだけ…(笑)。驚きの芝居です! 最初はテンションを合わせた方がいいのか、どうチューニングすべきか迷ったんですが、沢村さんがいつもの東丸だったので、「合わせなくていいんだ!」と安心しました(笑)。

――見どころを含め、放送を楽しみにしている皆さんにメッセージをお願いします。

“検察もの”は、硬派なイメージを持たれがちなんですが、今回は東丸が相当ユニークで不思議なキャラクターなので、それを見ているだけでも面白いと思います。さらに、沢村さんや猿之助さんをはじめ、“芝居モンスター”たちの強烈な個性がバチバチしています!

捜査や聞き込みなど真面目なシーンでも、東丸と桐野に意外と緊張感がなかったり…かと思うと、急に東丸にスイッチ入ったりと、ユニークなキャラクターを見ているだけでも本当に面白い! 肩に力を入れず見ていただける作品だと思いますので、楽しみにしていてください。

■三枝浩一役:市川猿之助コメント

――エリート検事・三枝浩一を演じるにあたり、意識したことなどがあればお聞かせください。

検事を演じるにあたり特に意識したことはないんですが、沢村さんとかぶらないようにしようとか、俳優としての“彩り”については考えていました。脚本では、沢村さんの東丸と僕の三枝は全くタイプが違う…対比する人物として描かれていたので、ドラマの中での“在り方”を意識していました。

東丸が庶民派で三枝がエリートとなると、エリートの三枝は高圧的で笑いの要素がないというのがお約束ですよね? でも、そういう型にハマッても面白くないので、実は東丸とキャラが少しかぶるようにやってみた部分もあるんです。

本来ならクソマジメになるところなんですが、東丸とはちょっと違うおちゃめな面も出してみました。僕がやるならお約束には当てはまらないようにしたいと思い、キャラクターがどんどん変わっていきました。

三枝には怖い面もあるんですが、おちゃらけた一面もある。キャラクターのどこかに“素”が見えないと面白さが出ないのかな…と思って、三枝と僕には似ている部分がないんですが、なるべく自分に近づけたいなと思って演じました。

――沢村一樹さんとお芝居で共演するのは初めてとのことですが、ご一緒していかがでしたか?

沢村さんとは「サラリーマンNEO」の“セクスィー部長”で、ふざけたコントをやっていたので、そのイメージが強過ぎて…(笑)。がっつり芝居でご一緒するのは今回が初めてなんですが、真面目にお芝居してらっしゃると、それだけで面白かったです(笑)。雰囲気を良くしてくださる方なので、とても和気あいあいとした現場でした。

――現在、ドラマやバラエティーなど幅広いジャンルでご活躍中ですが、歌舞伎との切り替えなどで、意識していることはありますか?

よく歌舞伎とドラマ、バラエティーの現場では切り替えが大変そうと言われるんですが、僕自身苦に感じることはないですね。

僕にとって歌舞伎は“日常”なので、特に切り替えもしていない…全く世界が違うからいいんでしょうね。むしろ、警察と検察の役など設定が似ている作品をやり続けている人の方が大変だと思いますよ。

――見どころを含め、放送を楽しみにしている皆さんにメッセージをお願いします。

この作品は、2時間ものの伝統をきちんと受け継ぎつつ、東丸と三枝がイヤイヤながらも手を組むことになって生まれるチーム感というような、視聴者の皆さんに楽しんでいただけるイマドキのドラマのテイストも入っています。幅広い年齢層の方に見ていただける作品だと思いますので、ぜひご覧ください。

■ドラマスペシャル「東京地検の男」あらすじ

不動産会社の経営者・大橋妙子(小柳友貴美)が刺殺された。容疑者として東京地検の検事・東丸信助(沢村一樹)の元に送検されてきたのは、妙子から物件を借りて洋食店を営む山岡誠二(平岳大)。経営が悪化し、滞納している家賃のことで口論になった挙句、妙子を殺害したと警察で自供したという。

先入観を持たずに被疑者と向き合うことをモットーにしている東丸は、検察事務官・桐野圭太(矢本悠馬)と、逃走する山岡を目撃したという警備員会社役員・石森良雄(渡辺正行)に聞き込みを開始。続いて訪れた山岡の洋食店では、何かを隠している様子の従業員・田所美香(星野真里)が気になる。

真犯人は別にいる…と考えた東丸の真摯(しんし)な問い掛けに心を打たれた山岡は、ついに真実を語り始める。

絶対に妙子を殺していないということ、自分が妙子と会っていた時間と目撃証言が食い違っていたため、警察から自白を強要されたこと、弁護士からもアリバイを証明することは不可能と言われてしまったこと…。憤りを感じた東丸は、真相を明らかにすることを誓う。

そんな中、ふと新聞を目にした山岡は、妙子と会った後、掲載されている写真の男とすれ違ったと東丸に告げる。その人物は、贈収賄事件で特捜部がマークしている大物議員・村井修三(螢雪次朗)の秘書・倉田昭夫(野間口徹)だった。東丸と桐野は、倉田に会うため、村井の事務所を訪ねるが…。

翌日、東丸は刑事部 部長・剣崎亮子の執務室に呼び出される。するとそこにいた特捜部のエース・三枝浩一(市川猿之助)が、贈収賄事件の関係者に東丸が接触したことで、相手に警戒され捜査が行き詰ったと激怒。

そんなことは全く意に介さない東丸は、ひたすら妙子殺しの真相を追い始めるのだが、とんでもないところから横やりが入り…弱きを救うため決して諦めず、強い正義感で捜査を続ける東丸を衝撃の真相が待ち受ける。