3月26日(金)放送の十三代目市川團十郎白猿襲名記念特別企画「桶狭間〜織田信長 覇王の誕生〜」(夜9:00-11:32、フジテレビ系)で主演を務める市川海老蔵の公式インタビューコメントが公開。「変化が必要とされている今の世の中でも何かの役に立つのではないかと思います」と織田信長を演じた感想や、初共演となった佐藤浩市とのエピソードなどを語った。

「桶狭間〜織田信長 覇王の誕生〜」は海老蔵が信長を演じる他、三上博史、広瀬すず、中尾明慶、竹中直人、北村一輝、味方良介、鈴鹿央士、堀井新太、堀越勸玄、市川ぼたん、松田龍平、黒木瞳、佐藤らが出演。信長を一躍戦国時代の主役に押し上げた「桶狭間の戦い」を題材とした、本格歴史エンターテインメントとなっている。

■市川海老蔵コメント

――信長を演じてみた感想は?

信長が斎藤道三(佐藤)に言う台本のセリフが印象的で、そのセリフに私自身が感化されました。人の価値観の大きさの違いにすごく影響を受ける、求めるべきものは何なのかっていう。戦も商いも明日すらも分からないのだから、明日を求めてはいけないのだという話を信長と道三が二人でします。

明日を求めてしまうと皆、どんどんいろいろなことを抱え込んで苦しくなってしまう。それももちろんあるべき姿ではあるけれど、信長の言っていることは、求めるべきことは、自分が死んだ後に明るいすてきな未来が来ること。

そこには変化があるし、みんな変化を怖がるけれど、変化を怖がらずに、自分の滅びた後のことを想像することを求めるという。あれはすごいセリフだと思いました。

――今川義元(三上)とのシーンはいかがでしたか。

今川義元という、ものすごい大きな存在と対峙せざるをえない状況になるときに、自分が負けるか、勝つか、限りなく勝つ可能性が低い中で勝ちを探りだす。それは信長が今まで経験してきたことや、生きてきたことがそこにつながっていくのでしょう。義元にはもちろん勝つつもりで挑むのですが、その強い思いの結果、勝ってしまったのだと思います。

そしてこの勝利は“勝った”ということだけではなく、時代が変わる瞬間をつくった、初めて次の時代を背負うことを体感したシーン。彼がずっと望んでいたことで、それを実際やったことで、すごく歴史が動いた瞬間だと思います。あの瞬間に、冷静になることを知るというか、一つ大人になって、ものすごくわずかな数秒もない刹那に信長が成長する、そういう大事なシーンでもあったし、そういう表現をしたつもりです。

セリフも「変わらないのだったらこの世ごと討ち取ってしまえばいい、受け継ぐにあらず。新しい世は自分で創り出すものだ」と義元に言うのですが、そこは(脚本家の)大森寿美男さんが私自身の襲名に対して、意識して書かれたのかと感じました。

三上博史さんとの共演は1日ではありましたが、わずかな時間で分かり合える瞬間があったと感じました。そこが画面にうまく出ているといいと思っています。

――佐藤浩市さんとの初共演の感想は?

(父も同じ役者ということで)若い時から自分の信念をしっかり持たれている方とご一緒できたことはうれしかったです。そして、娘のぼたん(帰蝶)との共演シーンがありましたが、終わった後に私に優しい言葉を掛けてくれて。「彼女の(四代目市川ぼたん襲名披露後の)デビュー作で相手役ができて、私も歴史に一つ名を連ねることができました」と言ってくださったことがうれしかったです。

――ぼたんさん、勸玄さんの出演に関してはいかがでしょうか。

今回の出演は自分たちで決めさせました。プロデューサーにどうするか聞かれて「やります」と自分で言ったので、私は受け入れただけです。親と子ではなく、いち俳優さん、いち女優さんとして接したと思っています。

――他の共演者の印象はいかがでしたか?

松田龍平さんは、彼の世界観が面白いと思いましたし、かわいらしい面も時々のぞかせていました。中尾明慶さんは、真っすぐでいいお芝居をされていたと思います。今回中尾さんとは、京都では一番一緒にご飯を食べる機会をいただきました。

――視聴者の皆さまにメッセージをお願いします。

今の時代に必要なヒントをこの「桶狭間」という作品の中の織田信長は持っていると思います。生きるということとか、さまざまなことが起こる世の中でどうあるべきかだとか、そういうヒントがこの人の生き方の中にはあるなと思います。

信長の人としてのあり方、考え方、存在、周りの巻き込み方は共感できる部分がたくさんあると思いますので、そういうところを視聴者の方には感じていただきたいです。

織田信長、今川義元、斎藤道三、木下藤吉郎、濃姫…彼らが生きてきた歴史の中で、信長という、変化を求めた一人のカリスマが昇り詰めていく。その姿は、変化が必要とされている今の世の中でも何かの役に立つのではないかと思います。