杉咲花がヒロインを務める連続テレビ小説「おちょやん」(毎週月〜土曜朝8:00-8:15ほか、NHK総合ほか※土曜は一週間の振り返り)。4月2日放送の第85回では、戦争が厳しくなる中での家庭劇メンバーの決断が印象的に描かれた。(以下、ネタバレがあります)


■「うちの守りたかった家庭劇は…」

第17週「うちの守りたかった家庭劇」(第81〜85回/3月29日〜4月3日)では、昭和20年の大阪の様子が描かれた。鶴亀・大山鶴蔵社長(中村鴈治郎)の経営判断で解散となってしまった「鶴亀家庭劇」。空襲から家族を守るため生きることに必死だったメンバーはみな葛藤を抱えながらもその決定に従い、最後は千代(杉咲)一人だけになってしまった。

そして第85回。たった一人で稽古場を掃除する千代の前に寛治(前田旺志郎)が姿を見せた。千代が「どうせ失うもん何もあれへんしな」という寛治と2人で「鶴亀家庭劇」の過去の演目「手違い噺」の台本を読み合わせていると、ルリ子(明日海りお)が、徳利(大塚宣幸)が、天晴(渋谷天笑)が、漆原(大川良太郎)が次々と稽古場に戻ってきた。

小山田(曽我廼家寛太郎)、香里(松本妃代)も戻り、千之助(星田英利)が戻った時にはメンバーたちが隠れて驚かす一幕も。千之助の横には、出征した百久利(坂口涼太郎)が好きだという酒瓶も置かれ、一平に至っては、公演を打つための劇場を押さえてきていた。

「うちの守りたかった家庭劇は、みんなのいてる家庭劇や」。しみじみ語った千代の目には、家庭劇のメンバーたちの笑顔が映っていた――。

■「まだ俺の席あるかな」名言テロップも粋

千代をはじめ苦楽を共にしてきた家庭劇メンバーの絆が描かれ、心救われる展開となった第85回。稽古場に全員が集まるくだりは、切ない別れの涙とは違った、あたたかい涙があふれる名場面となった。

「仕方ないわね」と戻ってきたルリ子は久々にバッチリカメラ目線を決め、徳利は懐かしのほら貝を手に登場。天晴には「雨降って地固まる」、漆原は「まだ俺の席あるかな」のテロップが重なるなど、それぞれの印象的なセリフや仕草が、“帰ってきた”という感慨をより高め、見ているこちらまで癒される小粋な演出も施された。

公式サイトでは、千代役・杉咲の「みんなが戻ってくるところは、大好きなシーンです」「千さんを驚かすために、みんなが壁に張り付いているところを思い出すだけで、なんだか泣けてきます」というコメントをアップ。本編を見た視聴者からは「みんな、おかえりなさい!」「ルリ子さんのカメラ目線、久しぶり!!」「名言テロップ最高」の声が上がった。

家庭劇の面々が絆を確かめ合ったのもつかの間、ラストではとうとう大阪を大空襲が襲った。第18週「うちの原点だす」(第86〜90回/4月5〜10日)では、空襲の報を聞き急ぎ道頓堀に戻った千代たちが直面する現実が描かれる。