若手俳優の和田庵が、4月27日に都内で行われた映画「茜色に焼かれる」の完成報告会に登場。共演の尾野真千子、片山友希、オダギリジョー、永瀬正敏、石井裕也監督と登壇し、母親役の尾野の印象などを語った。

同作は、社会的弱者が生きづらい時代に翻弄(ほんろう)され、もがきながらも懸命に生きようとする母子の姿を描くヒューマンドラマ。多難の時代に逆風を受けながらも前向きに歩もうとする主人公・田中良子役を尾野が務め、「舟を編む」(2013年)、「夜空はいつでも最高密度の青色だ」(2017年)などで知られる石井監督がメガホンを取る。和田は、良子の息子・純平を演じる。

和田は2005年8月22日生まれ、東京都出身の15歳。8歳から芸能活動をスタートさせ、映画「ミックス。」(2017年)やドラマ「隣の家族は青く見える」(2018年、フジテレビ系)などに出演した後、語学力と人間力を高めるべくカナダへと留学。そして2020年夏に帰国し、今作のオーディションに参加したという。

オーディションについて、和田は「カナダ留学から帰国後で、2年ぶりのオーディションということもあって、すごい緊張していたんですけど、石井監督に初めてお会いした時、すごく気さくで話しやすい方だなって。この役を選んでいただいたときに、初めて台本を見て、せりふの本当に多い役で、自分自身プレッシャーだったり、不安な気持ちもあったんですけど、それ以上に選んでいただけて光栄だなって。いろんな感情が入り混じっていました」と振り返った。

そんな和田を選んだ決め手について、石井監督は「『こんにちは、和田庵です』のあいさつで決めました。独特の、文字に起こしても伝わらないであろう誠実さがあって。それに、“変声期”だったんですよね。一生に一度しかない時期だったので、映画にできてよかった」と明かした。

また、母親役の尾野の印象について聞かれた和田は「お会いする前は、勝手なイメージなんですけど、怖い人って印象があって…。初めてごあいさつしたときに、すごく緊張していたんですけど、実際はそんなことなくて、優しくて明るくて面白い人だなって」とはにかみながら話した。

続けて「共演シーンで、土手沿いを自転車で二人乗りして走るっていうシーンがあって、カットのたびに、元の場所に戻るんですけど、戻るときとかも二人乗りしたままで戻ってくださったりして。『(負荷がかかって)悪いんで降りますよ』って言っても、そのままこいでくれて。本当に親子のように接してくださったので、久しぶりの現場で緊張していたんですけど、すごく自然に演技ができた理由かなって思いました」と振り返り、あらためて感謝を込めた。

イベント中、言葉を選んで慎重かつ初々しく一生懸命に話す和田の姿を、横から尾野が本当に息子を見るような優しいまなざしで見守る姿が印象的だった。

映画「茜色に焼かれる」は、5月21日(金)より東京・TOHOシネマズ日比谷ほか全国公開予定。