永山瑛太が5月26日、東京・浅草で開催された映画「HOKUSAI」公開直前ヒット祈願報告会イベントに、柳楽優弥、田中泯、玉木宏、瀧本美織、橋本一監督と共に登壇した。

同作は、その人生に関する資料がほとんど残されていない葛飾北斎の生涯を、史実や作品が生まれた年代などをつなぎ合わせて生まれたオリジナルストーリー。今までほとんど語られることのなかった青年時代や、何があっても絶対に諦めず、90歳の生涯で3万点以上もの作品を描き切った絵師・北斎の生き様を、170年の時を経てスクリーンで描く。

W主演の柳楽と田中が葛飾北斎の青年期と老年期をそれぞれ演じ、老年期の北斎の盟友・柳亭種彦を永山、ライバルとして北斎に立ちはだかる喜多川歌麿を玉木、北斎の妻・コトを瀧本が演じている。

永山は、「映画を見せていただきましたが、柳楽優弥さん、泯さんが演じる北斎が本当に素晴らしくて。生きるエネルギーを、本当にたくさんもらいました。たくさんの方に見ていただきたいです」とあいさつ。

また、「瀧本さんも素晴らしくて、監督も素晴らしくて、玉木くんは…」と言葉を詰まらすと、玉木からは「言葉を続けないと」とすかさずツッコミが。それをスルーして永山が「よろしくお願いいたします」と締めると、玉木は「おい!」と苦笑いし、柳楽らを笑わせていた。

永山は、武家でありながら文才に溢れる種彦を演じたが、「種彦は武家の人間として、芸術を取り締まる立場ながら、北斎さんと作品を命懸けで発表し続けた人間」と評し、「現場で初めて田中泯さんとご一緒させていただいて。種彦と北斎さんの関係性のように、俳優であるとか、人間であるとか、そういった言葉以上のものを田中泯さんからたくさん頂いて。そこに田中泯さんがいるだけで、もう芸術なんだなとすごく感じました」と回顧。また、「今日、泯さんが作ったおみそを頂きました」と爽やかな笑みで報告した。

劇中では「絵で世界を変えられる」というセリフが出てくるが、「映画で世界を変えられるか?」と問われると、永山は「近所のおばさまが僕の作品を見てくださって。次の作品を楽しみにしてくれていて、僕の雑誌の切り抜きを見せてくれた時の笑顔を見て、僕はそのおばさまの生活を少しでも変えられたんじゃないかなと思いました」と最近のエピソードを披露し、「世界というか、その人それぞれの生活においての快楽や息抜きになるエネルギーは持ってると思います」と力強くコメント。

さらに、劇中で北斎がどんな困難な状況の中でも「こんな日だからこそ描く」と言い放ち、ただ真っすぐに描き続けていることにちなみ、「こんな日だからこそ、やり遂げたいことを教えてください」という質問も。

永山は「今は撮影現場に行っても、いろいろ気を使いながらお芝居をしますが、本番ではマスクを外して思いっきりセリフをはく。そして1カット1カット、スタッフキャストの皆さんで丁寧に作り上げていきますが、その上で僕はこんな日だからこそ、マスクを外して、誠心誠意芝居をして、日本の皆さんを少しでも明るい気持ちにできたらと思っています」と真摯(しんし)に語った。


◆取材・文・撮影=TAKAMI