待望の第4シーズンがスタートする木曜ドラマ「緊急取調室 第4シリーズ」(毎週木曜夜9:00-9:54※初回は夜9:00-10:04の10分拡大、テレビ朝日系)。取調室という“密室の戦場”で繰り広げられる、天海祐希演じる取調官・真壁有希子と犯人の攻防が見どころの本作。7月8日(木)放送の第1話では、初回ゲストとして桃井かおりが登場する。

桃井が演じるのは、50年前に世間を騒がせた活動家・大國塔子。「黒い女神」と呼ばれながら、50年間、身を隠し続けてきた伝説のカリスマが、突如世間に姿を現し、ハイジャック事件を起こす。いったい彼女に何があったのか――。

放送を前に、天海祐希と桃井かおりという2大女優の仲良し対談をお届けする。

■真壁に取り調べされたいと思った

――初回ゲストに桃井かおりさんが登場します。桃井さんが出演を決めた理由はなんだったのでしょうか。

桃井:真壁(天海の役名)とは前にちょっと飲んだりしたこともあって。一緒に飲んでてもこんなに気持ちいい女はいないので、真壁に会いたかったは会いたかったんだけど。それだけじゃなく、もともとこのドラマが好きで。会話が面白くて、テーマがとっても深いところにちゃんとあって。今、視聴に耐えられるドラマはこのドラマだけって言えるぐらいのクオリティーじゃない? そう思っていたら、脚本の井上由美子さんからお話をいただいて。しかも、50年間、地下に潜っていたテロリストの役だって聞いて。真壁に取り調べされてみたいなって思ったのが、一番の理由ね。

天海:私にとっては大先輩ですし、素晴らしい女優さんなので。足を引っ張らないといいなと思いながら現場に入ったんですけど。

桃井:(バーンと銃を撃つしぐさ)。

天海:(それを受けて)でもこういう方だから(笑)。当たって砕けろでいいだろうと。昨日、桃井さんと小日向(文世)さんと3人のシーンを撮り終えたところなんですけど、一発勝負の長回しでやらせていただいて。本当に神がかり的なシーンになったので、それを支えてくださったスタッフのみなさんにまず感謝したいです。

桃井:ね? えらかったね。

天海:長回しってスタッフの方は準備が大変なんですよ。でも私たちの1回でやりたいというワガママを聞いてくださって。ああいうものをみんなでつくれるこの環境は素晴らしいなと改めて思いました。

桃井:見事だったね、本当に。どのチームでもやれるってものじゃなくて、今まで「キントリ」で組んできて、育ってきた力が現場にあるからだと思う。

■桃井さんには、結婚してくださいとお答えしました(笑)

――桃井さんにとって、天海さんはどんな女優さんですか。

桃井:あのね。

天海:(聞き耳を立てる)

桃井:すっごい好き。

天海:(胸に手を当てて大喜びをする)

桃井:桃井かおり史上、いちばんいい女優さんです。

天海:大きく書いておいてください(笑)。

桃井:大きく書いておいてね(笑)。とにかく人柄は最高。真壁を見ていると、娘、今からでも生んで宝塚に入れようかと思うぐらい、やっぱり素晴らしいわけよ。座長としての仕切りから気遣いから見事なものなの。

天海:ありがとうございます。

桃井:それとね、驚くというのも失礼なんだけど、知力がものすごく高い方なのよ。台本の内容に関してこれだけしゃべれる女子に会ったのは初めて。だからすごく楽しかった。それに、ほら、兄貴みたいなところもあって、人間として支えてくれるわけ。もうすっかりほれてしまって、昨日交際を申し込んだんですよ。

天海:交際を申し込まれて、私は交際期間が面倒くさかったんで、すぐ結婚してくださいとお答えしました(笑)。

桃井:あはは。今、相思相愛なの(笑)。

――では天海さんにとって、桃井さんはどんな女優さんですか。

桃井:褒めて褒めて(笑)。

天海:他の人が持ち得ない雰囲気を持っていらっしゃるじゃないですか。それがご本人の中から出てくるものなのか、積み重ねてきたものなのか分からないですけど、とても手の届かない魅力を持った方。無邪気で、幼い少女のようで。それでいてものすごく成熟した女性で。いろんな面を持っているんですよね。だから一緒にいて飽きない。一緒にいて飽きないということは、画面を通してでも飽きないんですよ。これが、桃井かおりさんの魅力のひとつだなと。

桃井:真壁、暮らしてもなかなかいいよ。

天海:そう思う。だから結婚してください(笑)。


――おふたりは、いい女優ってどんな女優だと思いますか。

桃井:いい女優って、私たちのことだと思うんですけど(笑)。

天海:(愛嬌たっぷりの表情で口に手を当てる)

桃井:やっぱり本気の人よね。すべてを犠牲にして現場に来てるんだから、本気でかかってくるやつじゃないですか。その点でも、真壁は本当にいい女優。本を読む力が深いのね。で、そこに持っていくためには芝居をどうすればいいかというアイデアを現場でバンバン思いつくから、今回の撮影も困難なところはいっぱいあったんだけど、真壁がいるとどうにかなっちゃう。

天海:私は、いい女優ってそれぞれの立場によって受け止め方が違うと思うんですよ。作品をつくる側から見ていい女優もあれば、視聴者の方から見ていい女優もある。その上ですべての面から見ていい女優さんの中に入っている要素のひとつは、やっぱりやっていることに嘘がない人。もちろんお芝居は嘘のものをつくるわけだから、根底は嘘なんだけど。嘘の中に真実を持ってやっている人が一番いいんじゃないですかね。あと、正面切ってお互いぶつかれる人。

桃井:そうね。これがなかなかできるようでできないんですよ。ね?

天海:言葉はアレですけど、なんなら言い合いができる人。意見の交換のみならず、ちゃんと腹を割れる人がいい女優ですよね。今回、撮影の初日に、私はこういうふうに本を読んできたんだっていうお話を桃井さんの方から聞かせてくださって。おかげで、私はこういうふうに本を読んできましたという話ができた。あそこで最初にお互いの考えを確認し合えたことは、そのあとの撮影を考えても、すごくありがたかったです。

桃井:真壁は真っ正面から来るのね。それに対して、私は亜流。ものすごく清純な真壁と、不実で汚い物の考え方をする私と、正反対な2人なんだけど、これが組み合わさるとドラマになるの。面白いよね。

取材・文=横川良明