沢田研二と菅田将暉がダブル主演を務める映画「キネマの神様」(8月6日[金]公開)は、松竹映画100周年を記念し、原田マハの小説を山田洋次監督が手掛けた心温まる家族ドラマ。妻や家族に見放されたギャンブル好きの駄目親父・ゴウだが、若い頃は名監督やスター俳優に囲まれながら夢を追い求めていた。故・志村けんさんの遺志を継ぐ沢田が年を経たゴウ、菅田が若き日のゴウを演じる。

そんな同作は、1950〜60年代の映画撮影所を舞台にしており、欠かすことのできない存在、昭和の大女優・園子を北川景子が演じる。北川は、純真無垢なヒロイン・淑子を演じる永野芽郁に対して「見れば見るほどかわいいね」と声を掛け、永野も北川にメロメロに。そして、北川からの言葉に永野は「当分頑張れるな」と喜びをかみしめていたという。

園子は華やかだが親しみのある人懐っこいキャラクターで、主人公たちの夢や恋愛を一番近くで見守り、主人公のゴウや淑子にとっても身近なお姉さん的存在だ。

北川自身も「園子は淑子ちゃんをすごくかわいい妹みたいに思っていて、常に気に掛けている存在」と園子と淑子の親密な関係性を明かし、永野には役に留まらないかわいさがあったといい、「そういう関係性をお芝居で無理なくだせるぐらい、芽郁ちゃんがかわいくて。芽郁ちゃんがいるだけで現場のスタッフもうれしいって感じで現場が華やぐんです。事務所も一緒だから本当に妹みたいに思えて、かわいいなって思いながらいつも見ていました」と、ヒロインの役柄を体現した永野を絶賛。

永野は「すごくラフな感じで見れば見るほどかわいいねって言ってくださったんですけど、すごくその言葉が心にずっしりきて。事務所の先輩でお会いするまでは緊張していたんですけど、その言葉をいただけてすごく有難かったです」と、北川の言葉を励みにしていたという。

そんな永野が演じる淑子は、映画撮影所のスタッフが集まる食堂の看板娘。撮影に関わるスタッフが女優や裏方の垣根なく、朝から晩まで撮影所で共に過ごし、撮影後は「ふな喜」のような小料理店に集まり一緒に食事をしていた。名女優でありながら、助監督として働く主人公のゴウをかわいい弟と接するようにからかい、淑子をかわいい妹のように大切に思う園子のキャラクターは、そんな時代背景の中で作られた。

姉御肌の園子のキャラクターは役に留まらず、淑子が涙を流すシーンでは、北川もつられて涙を流し、その姿に永野は強く感激したという。

■映画「キネマの神様」のあらすじ

無類のギャンブル好きなゴウ(沢田研二)は妻の淑子(宮本信子)と娘の歩(寺島しのぶ)にも見放された駄目親父。そんな彼にも、たった一つだけ愛してやまないものがあった。それは「映画」。

行きつけの名画座の館主・テラシン(小林稔侍)とゴウは、かつて映画の撮影所で働く仲間だった。

50年ほど前、若き日のゴウ(菅田将暉)は助監督として、映写技師のテラシン(野田洋次郎)をはじめ、時代を代表する名監督(リリー・フランキー)やスター女優の園子(北川景子)、また撮影所近くの食堂の娘・淑子(永野芽郁)に囲まれながら夢を追い求め、青春を駆け抜けていた。

そして、ゴウとテラシンは淑子に、それぞれ思いを寄せていた。しかし、ゴウは初監督作品の撮影初日に転落事故で大けがをし、その作品は幻となってしまう。ゴウは撮影所を辞めて田舎に帰り、淑子は周囲の反対を押し切ってゴウを追い掛けていった。

2020年。歩の息子の勇太(前田旺志郎)が、古びた脚本を手に取る。その作品のタイトルは「キネマの神様」。それはゴウが初監督のとき、撮影を放棄した作品だった。

勇太はその脚本の面白さに感動し、現代版に書き直して脚本賞に応募しようとゴウに提案。過去の自分と再会した時、ゴウの中で止まっていた夢が再び動き始める。