舞台「フォーティンブラス」の公開ゲネプロが8月19日、東京・Bunkamura シアターコクーンで行われ、主人公でフォーティンブラス役を演じる羽沢武年をA.B.C-Z・戸塚祥太が、対立するハムレット役を演じる黒沢正美を内博貴が務めた。さらに、能條愛未、矢島舞美、富岡晃一郎、納谷健、吉田美佳子、新原武、吉田智則らが集結し、演劇人たちの内面をリアルに掘り下げた舞台を作り上げていった。公開ゲネプロの後には取材会も行われ、戸塚、能條、矢島、内、演出の中屋敷法仁がそれぞれの役どころなどを紹介。また、戸塚と内が仲良く舞台裏を明かした。

本作は、シェークスピアの代表作「ハムレット」の中にたった2回だけ登場するノルウェーの王子“フォーティンブラス”にスポットを当て、1990年に横内謙介が俳優の視点から書き下ろした作品。今回、「半神」や「サクラパパオー」、「露出狂」や「奇子」、「黒子のバスケ」、「文豪ストレイドッグス」シリーズなど、話題作の演出を数々行ってきた中屋敷が演出を手掛ける。

■内博貴が客席を笑顔に…!

ゲネプロ公演終了後、役衣装でステージに登場した戸塚、能條、矢島、内、演出の中屋敷の5人。今回演じる役柄について聞かれた戸塚は、「僕が演じる羽沢武年という役は、大部屋の脇役とは言えども舞台やお芝居に対しての愛情みたいなものをしっかり持っていて、それ故にゆがんだ部分もある…複雑な人間味のある役だと思います」と紹介。

続けて、能條は「(刈谷)ひろみちゃんは、初めはみんなに比べたら、お芝居への熱量はすごく少ないんですけれど、周りのみんなのひたむきな姿や、与えられた役に真摯(しんし)に取り組む姿を見て、感化されて女優というものに目覚めていく女の子です」と、笑顔を見せた。

矢島は「私が演じる(松村)玉代という役は、この劇場に住み着いた“劇場の主”と言われるような存在感があるおばさんです(笑)。でも、誰も知らないところで秘めているものがある役です。この役をいただいた時は『難しい!』って、思ったんですけれど、本当にやりがいのある役で、とても楽しいです」と、気持ちを明かした。

3人の紹介を真剣に聞いていた内だったが、「黒沢正美、“あなたのサミー”役をやらせていただいています、内博貴です」とあいさつし、会場を笑顔に。また、「僕の役は本当に無茶苦茶です(笑)。ご覧になっていただいたので、お分かりいただけるかと思うのですが、こういう役を僕なりに振り切ってやらせていただいております」と、自身の役柄のインパクトを伝えた。

演出を務めた中屋敷は、「このお芝居は俳優の生きざま、演劇という仕事に対する誇りや情熱が溢れる作品になっていると思います。演劇を愛する皆さんはもちろんですけれど、初めて演劇を見る方も『俳優さんって、こんなにエネルギッシュなんだ!』とか『演劇ってこんなにさまざまな想像力を掻き立てる素晴らしい空間なんだな』っていうことを感じていただけたら幸いです」と、お客さんへメッセージを送った。

■会場も笑顔になる2人の仲の良さ

戸塚と内は、ジャニーズ事務所所属の同い年。これまでも、それぞれが数々の演劇作品に出演してきたが、2人が外部の作品で共演するのは今回が初めて。今作で稽古から上演までを共にした今の思いを尋ねられると戸塚は、「気心知れた仲なんでね…?」と、内の顔をちらり。

すると、内が「よくご飯とかも食べに行っていたので、プライベートの時に『いつか外部の舞台とかで一緒にやれたらいいね』みたいな話はしていたんですよ」と、知られざるエピソードを披露し、会場からは小さな歓声が。

戸塚も「それはよく話していたね。でも、なかなかそういう機会がなくて、一回あればラッキーっていうふうに思っていたら、こんな機会をいただけて」と、今作での内との共演に喜びを見せ、続けて「しかもスイッチが入る内を、この一番の特等席で見れる。やっぱり内って“圧倒的主役感”があるんですよね」と、満面の笑みで告白した。

戸塚からの突然の絶賛に「やめろ、やめろ!ハードル上げるなって!」と、慌てる内。そんな内を見て、さらに笑顔を浮かべた戸塚が、「もうハムレットにしか見えない!」と続けると、内は「やめてくれ、やりづらくなる!終わってからにしてくれよ!(笑)」と返し、仲の良さを感じさせた。

「フォーティンブラス」は、8月19日〜29日(日)まで東京・Bunkamura シアターコクーンにて上演。