吉沢亮が主演を務める大河ドラマ「青天を衝け」(毎週日曜夜8:00-8:45ほか、NHK総合ほか)。10月3日に放送された第29回「栄一、改正する」では、新政府でさっそく腕を振るい始めた栄一(吉沢)と、静岡でひっそりと暮らす慶喜(草なぎ剛)の絆がさりげなく描かれ、視聴者から感動の声が上がった。(以下、ネタバレがあります)

同作は、“日本資本主義の父”と称され新一万円札の顔としても注目される実業家・渋沢栄一を主人公に、近代日本の歩みを徳川慶喜との関係も絡めながら描く。

第29回では、明治政府に出仕した栄一が各省の垣根を超えた特命チーム“改正掛(かいせいがかり)”を立ち上げ、活き活きと近代日本の基礎を築いていくさまが描かれた。栄一をはじめ旧幕臣も積極的に智恵を出し、測量と租税改正、貨幣制度の確立など新たな国づくりが進められていった。

杉浦譲(志尊淳)と前島密(三浦誠己)が中心となって進められていた郵便制度も明治4(1871)年に運用が開始された。栄一が最初の手紙を出した相手は、静岡の慶喜だった。

祈るような気持ちで栄一が投函した手紙も、間違いなく慶喜の手許に届いた。住所と「徳川慶喜様」というこざっぱりとした宛名が、徳川の時代が終わり新たな世が始まったことを象徴するようだ。

「この郵便をはじめ、日本を新しく生まれ変わらせるために粉骨砕身してまいります」と記された手紙を読んだ慶喜。遠く新政府で働く栄一に思いを馳せるかのように、視線をあげてそっとほほ笑んだ。

■名シーン「そんな名であったかな」に続く絆に感動の声

第28回では、新政府に仕えることに魅力を感じながらも迷いを見せる篤太夫(栄一)に慶喜が「私のことは忘れよ」「これが最後の命だ。渋沢、この先は日本のために尽くせ」と語り掛けるシーンが視聴者の感動を誘った。

士分となった際に賜った“篤太夫”の名を返し、元の名の“栄一”に戻したい、と篤太夫が申し出ると、慶喜は「渋沢栄一…そんな名であったかな」と2人の出会いのシーンを思い出すかのような風情を見せた。その言葉に涙を浮かべる篤太夫の表情も見る者の胸を打ち、この場面には「涙腺崩壊…!」「ここで初回の回想はずるいよ…泣くに決まってる」といった感動の声が続出していた。

そこから連なる、手紙での近況報告。別れの言葉を交わしても、お互いを気にかける栄一と慶喜の絆に、視聴者からも「手紙を受け取った慶喜様が表情だけで語るシーン、素晴らしかった」「本当に素敵な絆!」「栄一の活躍に目を細める慶喜様にまた今週も泣かされた…」の声が飛び交い、中には「栄一はこれからも毎回慶喜様に手紙を出してほしい」という要望も。

しかもこの手紙自体、栄一たち旧幕臣の尽力で「郵便事業」が実施に至ったことの証し。「優秀な人材を無駄死にさせず日本の発展にこれだけ寄与したこと、それが慶喜の恭順の意味だったんだなぁ」「戦を投げ出したと言われても一切弁解しなかった慶喜様。でも、その判断があって今がある。栄一からの手紙は、本当にいろんな意味で嬉しいだろうな…」「青天を衝けを見て、慶喜公のイメージがいい方に変わった」と、徳川慶喜という人物の人生に思いを馳せる声も上がり、Twitterではこの日も「#青天を衝け」がトレンド世界一に躍り出る反響を見せた。