松本まりか主演ドラマ「東京、愛だの、恋だの」が、動画配信サービス「Paravi」にて独占配信中。仕事や恋愛、浮気、結婚、夫婦関係、将来などに悩みながら、大都会・東京で懸命に生きる女性たちのリアルな“いま”を描く本作。松本は、結婚を考えている10年来の恋人・達也(梶裕貴)がいるものの、男友達・芦屋(毎熊克哉)との関係に安らぎを感じる和田かえを演じている。また演出は、松本がかねてから憧れていたタナダユキ監督が務めている。

今回松本が取材に応じ、初タッグとなるタナダ監督の魅力や撮影中のエピソードなどを語った。

――オファーを受けたときの心境を教えてください。

東京タワーの近くを車で移動中に、この話を聞いたんです。タナダユキ監督の作品と聞いて、すぐに「やります!」と。タナダ監督は、10年以上前から一緒にお仕事がしたいと思っていた監督なので、私にとって大きな意味を持つ作品。まるでふわっと風が吹いたような感じがしました。

――タナダ監督の魅力は?

タナダ監督が映し出す登場人物は素朴で、キラキラした部分を殊更にキラキラ描かないんです。そしてキラキラしていない、ダメで恥ずかしい部分や欠点をチャーミングに見せているのが魅力だと感じます。映画「百万円と苦虫女」(2008年)を見て、いいなぁタナダ監督の描く主人公になりたいなぁと思いました。無垢で、自然体で、かつ主人公の魅力がじんわり溢れている作品ですごく好きなんです。最近だと、映画「浜の朝日の嘘つきどもと」(2021年)で、大久保佳代子さんの魅力を引き出していて、すばらしいなと思いました。

――演じるにあたり意識した点は?

私、ノーマルな役をそれほど演じたことがなかったんですね。これまで仕掛ける役が多かったんですが、今回は“受ける”芝居。タナダ監督からは「登場人物の中で、一番普通の感覚を持った人。今まで見たことない松本まりかを見せたい」と言っていただきました。タナダ監督をはじめ、信頼できるスタッフさんや共演者の方々に自分をゆだねてみました。

――“受ける”芝居は、これまでの芝居と比べていかがでしたか?

激しい役を演じた後は、心がボロボロになっていて、こういう役ばかりだとしんどいかもと思っていたんです。本作は、個性的なゲストが登場するので、私は透明な存在でいようと臨みました。いろんな人からいろんなものをインプットできて、心を動かされて、満たされました。フラットな気持ちでいられて、演じることが楽しくなりました。

――撮影中のエピソードを教えてください。

毎熊さんとは、「妖怪シェアハウス」(2020年、テレビ朝日系)で妖怪役として会っていたので、人間の姿の毎熊さんを見たらどうしていいか分からなかったです(笑)。そんな毎熊さんとラブシーンもあり、近づいただけで照れてしまいました。スタッフさんにラブシーンを見られていることもすごく恥ずかしくて、キスができないくらい笑い転げてしまったりも(笑)。

梶くんは、声優のお仕事で何作品かご一緒していて、アニメ「UN-GO」(2011年、フジテレビ系)が初共演。彼が「声優以外の仕事もやってみたい」と話していたとき、「いつか共演したいね」という会話をしたことがあったので、今回恋人同士ということで、縁を感じました。

――女性の生き方として共感できたエピソードは?

第一線で仕事をしているフォトグラファーの夏希(市川由衣)と、その友人で専業主婦の涼子(臼田あさ美)が、互いに“ないものねだり”をするお話は共感しました(第5話)。

私も結婚や出産をしたいと思っていますが、しない可能性もある人生なので、叶わなかったときに落ち込まないよう「私は私の人生をちゃんと生きる」と思い続けたいです。大人になっても、心だけはまだまだ成長することができます。叶わなくても生きていける強さを持つための“いま”なのかなと思っています。

――最後に視聴者へメッセージをお願いします。

大人になっても愛だの、恋だの、に悩んだり、楽しんだりする姿がチャーミングに描かれています。愛や恋は何歳になっても悩むものなので、ない方が楽なのですが、ない人生は味気ないのかもしれません。いろんな恋模様が出てくるので、共感していただいて、みなさんが抱える心の傷が癒えたらうれしいです。