俳優・三浦翔平が30代に入り、活躍の幅をますます広げている。30歳を迎えた2018年以降、主演ドラマ「会社は学校じゃねぇんだよ」(ABEMA)の敏腕社長、映画「天外者」の坂本龍馬、主演ドラマ「M 愛すべき人がいて」(テレビ朝日系/ABEMA配信中)のカリスマプロデューサーといった人の上に立つ“強い”キャラクターから、ドラマ「ハコヅメ〜たたかう!交番女子〜」(日本テレビ系)のユルい三枚目刑事まで、緩急自在の演技で見る者を魅了。出演作が途切れない人気ぶりが続いている。

■「康太狂いすぎ!!」波紋呼んだ「奪い愛、冬」

ドラマ「ごくせん」第3シリーズ(日本テレビ系、2008年)でドラマデビューして以降、正統派二枚目キャラクターを数多く演じてきた三浦。印象深いのは2016年7月期の“月9”ドラマ「好きな人がいること」(フジテレビ系)で演じたイケメン3兄弟の長男・千秋。次男役・山崎賢人(※「崎」は「立さき」が正式)らと切ない三角関係を繰り広げ、視聴者をおおいにキュンキュンさせた。

そんな三浦が俳優としての幅を大きく広げるきっかけとなった作品といえば、20代後半で出演したドラマ「奪い愛、冬」(2017年、テレビ朝日系/現在はABEMAほかで配信中)。鈴木おさむ脚本、ドロドロしているけどキュンとする“奪い合う恋愛”をテーマにした同作で、当時28歳の三浦は主人公・光の婚約者・康太を演じた。

光が元彼への思いを募らせていく中で、光を取り戻したい一心で嫉妬に狂い、常軌を逸した行動を見せていく康太。放送前に三浦自身も「今までの僕のイメージを変える役になりそうです」「ここまで嫉妬にまみれる役は初めて」と語っていたが、本編では康太が光に手錠をかけたり、婚姻届にサインを強要したり…。想像以上の壊れっぷりで、視聴者からも「康太狂いすぎ!!」「完全に犯罪レベル…」と戦慄の声が上がった。

■敏腕社長が吠える!「会社は学校じゃねぇんだよ」

「奪い愛、冬」での怪演を経て、30歳を迎えた2018年からは人の上に立つカリスマ的な役柄が急増。頂点へと這い上がっていく若き敏腕社長を演じたドラマ「会社は学校じゃねぇんだよ」(2018年、ABEMA)、語り継がれる幕末のカリスマ・坂本龍馬を演じた映画「天外者」(2020年)、ひとりの少女の才能を見抜いてスターダムに押し上げるプロデュサーを演じた「M 愛すべき人がいて」(2020年、テレビ朝日/ABEMA)など、強烈な個性を放つキャラクターを演じてきた。

「会社は学校じゃねぇんだよ」で演じた若手起業家・藤村鉄平は、上昇志向の塊のような青年。「ケンカしてでもな、勝ったヤツが上に立つのが会社だろ!」「俺は21世紀を代表する会社を作るって決めた。そのためだったら何でもやる!」と吠えまくり、会社を大きくするためなら床に落ちたパスタを食べたり、公衆の面前で全裸になったりと、本当に何でもやる。

その鉄平を、三浦が一切の妥協なく、食らいつくように演じている。脚本は、「奪い愛」シリーズも手掛けた鈴木おさむ氏。あり得ないほどシビアで容赦ないストーリーが三浦の切れ味鋭いナイフのような演技と合わさって、見る者に圧倒的なインパクトを与えた。

さらに、同じく鈴木氏が脚本を務める「M―」でも傍若無人、吠えて吠えて吠えまくるワンマンプロデューサーを熱演。甘いルックスからは想像できないほど太く自信に満ちあふれた声が、こうした“強い”キャラクターに説得力を与えた。

■テキトーなようで懐深い愛すべき三枚目キャラ

強く自信にあふれたカリスマを演じる一方で、肩の力の抜けた三枚目キャラでも魅力を発揮している。7月期に放送した「ハコヅメ〜たたかう!交番女子〜」(日本テレビ系)では“取り調べの天才”の異名を持つ刑事・モジャこと源誠二を演じた。

源は、警察学校での成績はビリだったが今は地域住民から慕われる人たらしキャラ。同期で成績優秀な藤聖子(戸田恵梨香)に「俺と聖子ちゃんは永遠のライバルだからね」と絡んで「おこがましいわ」と一蹴されても意に介さず。テキトーなようでいて、新人刑事・川合麻依(永野芽郁)をさりげなくフォローするなど、懐の深さも併せ持つ。カリスマキャラを演じている時が緩急の“急”だとすれば、こちらはユル〜い“緩”。包容力と人柄の良さで周囲をホッとさせる。

近づいたらヤケドしそうな激熱キャラからじんわりあたたかい三枚目まで、緩急自在に演じ分ける三浦。その役柄の幅広さから、2020年は映画2本ドラマ4本に出演と引っ張りだこ。2021年も「ハコヅメ―」に続き、10月21日(木)スタートのドラマ「会社は学校じゃねぇんだよ 新世代逆襲編」(毎週木曜夜10:00-11:00、ABEMA SPCIALチャンネル)で、前作に引き続き鉄平を演じる。

「―新世代逆襲編」では、主演が三浦から野村周平にバトンタッチ。平成伝説の敏腕社長として名を馳せる鉄平に、かつての鉄平を彷彿させる熱き大学生・鶴田祐介(野村)が全力で挑んでいく。野村は前述の月9「好きな人がいること」で3兄弟の三男・冬真を演じており、三浦とは5年ぶりの共演。第1話ではさっそく2人の一触即発シーンもあり、地位と名声を確立した鉄平と、怖いもの知らずな祐介の熱いバトルが繰り広げられることになりそうだ。「ハコヅメ―」の三枚目キャラを経て、再びギラギラ熱い強烈キャラに挑む三浦翔平の最新作に期待したい。