今、なにかと“昆虫”が話題。昆虫本も売れ、バラエティ番組でも昆虫の特集が組まれたり、昆虫への思いを明かす俳優やタレントも続出している。

そんな今、注目を集めているのが、「三度の飯より虫が好き!!」と公言するイケメン昆虫ハンター・牧田習。「アウト×デラックス」「クイズ99人の壁」「それって!?実際どうなの課」などテレビ番組にも多数出演し注目を浴び、今年1月にはNHKプロデューサーの目に留まり「ダーウィンが来た!」にも出演を果たした。

幼少期から昆虫が好きすぎて昆虫採集に明け暮れ、ついには昆虫のために地元・兵庫から北海道大学へ進学。その後、東京大学大学院(農学生命科学研究科)に進み、現在は大英博物館やオックスフォード大学など海外の研究者と協同で昆虫研究を行い、新種を発表し続ける牧田習が、虫たちの知られざる生態を面白おかしく解説する連載がスタート。第1回は、50代以上にはなじみ深い昆虫「ゲンゴロウ」の生態に迫る。

■「なじみ深い昆虫」だったはずが…

絶滅危惧種と聞いて、どんな生き物を思い浮かべますか? キリン? ラッコ? ジュゴン? もちろん全部正解です。でも、昆虫の中にも絶滅危惧種がいるんです。それはゲンゴロウです。

驚いた人もいるんじゃないでしょうか。数十年前には全国的に、多くのゲンゴロウが暮らしていました。

しかし、ゲンゴロウが暮らす田んぼなどに農薬が使われたり、水辺の環境が悪くなってしまったことで、ゲンゴロウたちは住めなくなってしまいました。なんと、東京都や神奈川県などでは絶滅してしまっています。

昔から虫が大好きな僕でも、初めてゲンゴロウを図鑑で知ってから実際に野生で見つけるまで5年もかかりました! 野生のゲンゴロウを見つけるのは本当に難しいんです。

けれどゲンゴロウはまだ一部の地域でひっそりと暮らしています。秋になると、サナギから成虫になり、気持ちよそうに水の中を泳ぎます。肉食で弱った魚や他の生き物を食べるため、ゲンゴロウが食べる魚や他の生き物にも住みやすい環境が必要なんです。

みんなが少しずつ環境を考えていくことで、今は絶滅危惧種のゲンゴロウも昔のように沢山現れるといいですね。(牧田習)

【今回紹介した昆虫】
正式名称:ゲンゴロウ
(通称名:ナミゲンゴロウ、ホンゲンゴロウ、オオゲンゴロウ)
体長:3〜4cm程
色:暗い濃い緑
生息地:池や沼など湿地に生息する。
特徴:肉食で弱った小魚などを食べる。
(性別オス・メス)
オスとメスの見分け方:オスはメスと比べて、前足が膨らんだ形をしている。
見つけやすい天候: 水の中のため、天候に関係なく見つけることができる。
よく見つけられる時期: 春〜初夏、秋に特に多く見つけられる。地域によっては冬でも見つかるが、真夏は少ない。

【プロフィール】
まきた・しゅう=1996年10月14日生まれ、兵庫県宝塚市出身。O型。幼少期から昆虫が好きで、高校時代には学会(日本甲虫学会、日本昆虫学会)に参加する。現在では海外の研究者と協同で昆虫研究を進め、新種を発表するなどして昆虫研究家として活躍している。特技は三線で、宮古民謡コンクール、八重山古典民謡コンクールに出場経験あり。